気温10度に届かない冷たい雨に降られたツール・ド・ロマンディ第2ステージで、地元スイスが生んだTTスペシャリストのシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)が逃げ切り勝利。ロマンディで自身3度目のステージ優勝を飾った。


スイス西部の田舎道を走る逃げグループスイス西部の田舎道を走る逃げグループ photo:Tour de Romandie
ル・ロックルをスタートしてからヌシャテル湖をかすめ、ローザンヌ湖畔のモルジュにフィニッシュする全長174km/獲得標高差1,900mで行われたツール・ド・ロマンディ第2ステージ。2つのカテゴリー山岳が設定されているものの、6日間の大会の中で最もピュアスプリンター向きのレイアウトであると言える。

ツール・ド・ロマンディ2019第2ステージツール・ド・ロマンディ2019第2ステージ photo:Tour de Romandieもちろんこの日はエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)のドゥクーニンク・クイックステップ、サム・ベネット(アイルランド)のボーラ・ハンスグローエ、シモーネ・コンソンニ(イタリア)のUAEチームエミレーツ、ソンニ・コルブレッリ(イタリア)のバーレーン・メリダといったスプリンターチームが集団スプリントに持ち込むべく長時間にわたってメイン集団を牽引。しかし序盤に形成された6名の逃げグループが彼らの計算を狂わせた。

ゲディミナス・バグドナス(リトアニア、アージェードゥーゼール)とネイサン・ブラウン(アメリカ、EFエデュケーションファースト)、シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)、ホルヘ・アルカス(スペイン、モビスター)、フレデリック・バカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)、クラウディオ・イムホフ(スイス、スイスサイクリングチーム)というメンバーで構成された逃げグループは、中盤にかけてリードを失いながらも、メイン集団から2分45秒先行した状態でモルジュのフィニッシュラインを一旦通過。全長40kmの周回コースへと入っていく。

ジリジリとタイム差が縮まる中、周回コース前半の3級山岳(距離800m/平均勾配8.5%)でキュングがアタックすると、バグドナスとバカールトだけが対応する。タイム差が1分30秒を下回った残り19km地点でキュングは再び加速。こうしてバグドナスとバカールトを振い落としたスイスTTチャンピオンが独走に持ち込むことに成功した。

雨の中を逃げ続けたキュングと、懸命に追走し続けたスプリンターチーム。タイム差は最後まで詰まり切らなかった。メイン集団は平均スピード45.5km/hで最後の40km周回コースをこなしたが、キュングとのタイム差を1分45秒縮めるのがやっとだった。つまり、キュングは負けじと平均スピード44.0km/hで走り続けていたことになる。逃げ切りを確信したキュングが勝利を祝福しながらフィニッシュした59秒後に、メイン集団はベネットを先頭にフィニッシュした。

雨の中を逃げ続けるシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)ら雨の中を逃げ続けるシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)ら photo:Tour de Romandie
逃げグループの中からアタックするシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)逃げグループの中からアタックするシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) photo:Tour de Romandie
独走勝利を飾ったシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)独走勝利を飾ったシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) photo:Tour de Romandie
「プロフィールを見て、今日は自分向きのステージだと思った。残り20kmの時点で1分のリードがあれば逃げ切れると思っていたんだ」。抜群のペース配分とスプリンターチームをも寄せ付けない独走力で逃げ切りを果たしたキュングは語る。

キュングは現在タイムトライアルのスイス選手権で2連覇中の25歳。独走を得意とするルーラーで、今シーズン初戦のヴォルタ・アン・アルガルヴェで個人タイムトライアルを制し、ストラーデビアンケ15位、ヘント〜ウェヴェルヘム16位、パリ〜ルーベ11位という成績を残している。

このロマンディではBMCレーシング時代の2015年と2017年にも逃げ切り勝利を飾っており、ステージ通算3勝目を飾ったキュングは「もちろんステージ優勝するためには正しい逃げに乗り、ライバルたちを蹴落とし、メイン集団を振り切らないといけないので、そんなに簡単なことじゃない。今日はその一つ一つをしっかりこなして、素晴らしい勝利を手にすることができたんだ。地元スイスを走る大好きなレースでまた一つ美しい勝利を飾ることができてよかった」とコメント。グルパマFDJに今シーズンUCIワールドツアーレース初勝利をもたらした。

59秒遅れのメイン集団はサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)らを先頭にフィニッシュ59秒遅れのメイン集団はサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)らを先頭にフィニッシュ photo:Tour de Romandie
ツール・ド・ロマンディ2019第2ステージ結果
1位シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)4:10:59
2位サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)0:00:59
3位ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
4位シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
5位エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
6位パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、CCCチーム)
7位ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、ミッチェルトン・スコット)
8位ビアチェスラフ・クズネツォフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
9位ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード)
10位アンドレア・パスクアロン(イタリア、ワンティ・グループゴベール)
個人総合成績
1位プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)8:32:13
2位ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)0:00:10
3位ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)0:00:12
4位ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)0:00:13
5位カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、モビスター)0:00:14
6位フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)0:00:15
7位ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)0:00:17
8位ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)0:00:18
9位ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
10位ウィネル・アナコナ(コロンビア、モビスター)0:00:19
ポイント賞
1位シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)88pts
2位プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)75pts
3位ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)37pts
山岳賞
1位シモン・ペロー(スイス、スイスサイクリングチーム)30pts
2位ディエゴ・ローザ(イタリア、チームイネオス)22pts
3位パトリック・シェリング(スイス、スイスサイクリングチーム)16pts
ヤングライダー賞
1位ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)8:32:25
2位ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)0:00:06
3位ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト)0:01:00
チーム総合成績
1位モビスター25:37:32
2位EFエデュケーションファースト0:01:50
3位アスタナ0:02:13
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