2019/03/21(木) - 12:13
石畳が多数登場したセミクラシック、ノケレ・コールスでネオプロのケース・ボル(オランダ、サンウェブ)が勝利。この日は落車が相次いで発生し、ゴール前でクラッシュしたマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)は骨折を免れている。
1944年に初開催されたノケレ・コールスはベルギーのウェスト=フランデレン州を舞台にしたセミクラシックレース。2016年からUCIカテゴリーがHC(超級)にランクアップしている大会だ。
レース距離は195.6kmで、中盤から14.2kmの周回コースを3周、後半は14.2kmコースを延長した34.4kmコースを2周回するという複雑なルートを駆け抜ける。いずれも石畳が敷かれた「ノケレベルグ(平均5.7%/長さ350m)」を通過し、その頂上にフィニッシュラインが引かれている。
上りを含みながらもスプリンターにチャンスがあるクラシックレースとして知られ、アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ)やパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、マックス・ヴァルシャイド(ドイツ、サンウェブ)、ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)らスプリンター陣がエースナンバーをつけるチームも多数参戦。シクロクロス世界王者兼オランダロード王者のマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)もスタートラインに並び注目を集めたほか、別府史之(トレック・セガフレード)と西村大輝(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)も参戦した。
序盤からマッティア・ヴィエル(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)やヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)、ダヴィ・ブシェ(ベルギー、タルトレット・アイソレックス)ら5名が逃げ、およそ5分程度のリードを与えたメイン集団が追走する形で前半戦を消化する。
残り60kmを切りタイム差が3分台前半に入ると、徐々に、しかし確実にメイン集団が活性化。次々と道幅が変化するコースも相まって大きな落車が連続発生し、クールネ〜ブリュッセル〜クールネ2位のオウェイン・ドゥール(イギリス、チームスカイ)も落車リタイアに。落車とペースアップによる分断と追走、そして合流という展開が続き集団は人数を減らしていく。
ファンデルポールやラルス・ボーム(オランダ、ルームポット・シャルル)という新旧CX世界王者やオーストリア王者のルーカス・ペストルベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)が積極的にペースアップを行い、逃げグループを射程圏内まで捉えた状態で最終周回(残り34.4km)の鐘が鳴る。最後まで粘ったブシェらは残り25kmで集団に飲み込まれた。
注目の19歳レムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)のアタックは不発に終わり、ボーラ・ハンスグローエが主導する形で残り10kmに突入。石畳区間ではマルコ・カノラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)がアタックして独走したものの、石畳の列に前輪を取られてクラッシュしてしまう。各チームがエースを前方に引き上げ、サンウェブがリードして残り1kmバナーを通過。猛烈なペースのまま最後のノケレベルグ(残り350m)を目指した。
アッカーマンを連れたリュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)がノケレベルグ直前で先頭に立つと、その後方では牽引を終えて下がるヴァルシャイドが、加速するスプリンターと交錯したことで大落車が発生する。アシスト不在で位置が悪かったファンデルポールも激しく石畳に叩きつけられ、この混乱を回避した15名による登坂スプリントが始まった。
最終コーナーでアッカーマンがスプリントを開始したが、緩斜面の上り勾配で伸びたのはケース・ボル(オランダ、サンウェブ)。力強いスプリントでドイツ王者をパスし、ジャスパー・フィリプセン(ベルギー、UAEチームエミレーツ)を寄せ付けずに先着。今年サンウェブに正式加入した23歳のネオプロが鮮烈な勝利を飾った。
「他チームより少ない5名だったものの、なるべく状況を静観して重要局面を逃さないように注意していた。残り2.5kmからはチームメイト2人と共に先頭に立ち、フィニッシュラインまでパーフェクトな走りを組み立てることができた。フィニッシュまで先頭を守ることができてスーパーハッピーだよ」と喜ぶボル。ラボバンクやSEGなどオランダの若手育成チームを渡り歩き、昨年はトレーニーとしてサンウェブに加入。今年から正規メンバーとして走っていた。サンウェブにとっては嬉しい今季初勝利となった。
最終スプリント前に激しく落車したファンデルポールは救急車で病院に直行したが、幸い擦過傷と打ち身のみで骨折はなし。予定通りロードプログラムをこなしていく予定だという。
1944年に初開催されたノケレ・コールスはベルギーのウェスト=フランデレン州を舞台にしたセミクラシックレース。2016年からUCIカテゴリーがHC(超級)にランクアップしている大会だ。
レース距離は195.6kmで、中盤から14.2kmの周回コースを3周、後半は14.2kmコースを延長した34.4kmコースを2周回するという複雑なルートを駆け抜ける。いずれも石畳が敷かれた「ノケレベルグ(平均5.7%/長さ350m)」を通過し、その頂上にフィニッシュラインが引かれている。
上りを含みながらもスプリンターにチャンスがあるクラシックレースとして知られ、アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ)やパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、マックス・ヴァルシャイド(ドイツ、サンウェブ)、ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)らスプリンター陣がエースナンバーをつけるチームも多数参戦。シクロクロス世界王者兼オランダロード王者のマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)もスタートラインに並び注目を集めたほか、別府史之(トレック・セガフレード)と西村大輝(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)も参戦した。
序盤からマッティア・ヴィエル(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)やヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)、ダヴィ・ブシェ(ベルギー、タルトレット・アイソレックス)ら5名が逃げ、およそ5分程度のリードを与えたメイン集団が追走する形で前半戦を消化する。
残り60kmを切りタイム差が3分台前半に入ると、徐々に、しかし確実にメイン集団が活性化。次々と道幅が変化するコースも相まって大きな落車が連続発生し、クールネ〜ブリュッセル〜クールネ2位のオウェイン・ドゥール(イギリス、チームスカイ)も落車リタイアに。落車とペースアップによる分断と追走、そして合流という展開が続き集団は人数を減らしていく。
ファンデルポールやラルス・ボーム(オランダ、ルームポット・シャルル)という新旧CX世界王者やオーストリア王者のルーカス・ペストルベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)が積極的にペースアップを行い、逃げグループを射程圏内まで捉えた状態で最終周回(残り34.4km)の鐘が鳴る。最後まで粘ったブシェらは残り25kmで集団に飲み込まれた。
注目の19歳レムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)のアタックは不発に終わり、ボーラ・ハンスグローエが主導する形で残り10kmに突入。石畳区間ではマルコ・カノラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)がアタックして独走したものの、石畳の列に前輪を取られてクラッシュしてしまう。各チームがエースを前方に引き上げ、サンウェブがリードして残り1kmバナーを通過。猛烈なペースのまま最後のノケレベルグ(残り350m)を目指した。
アッカーマンを連れたリュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)がノケレベルグ直前で先頭に立つと、その後方では牽引を終えて下がるヴァルシャイドが、加速するスプリンターと交錯したことで大落車が発生する。アシスト不在で位置が悪かったファンデルポールも激しく石畳に叩きつけられ、この混乱を回避した15名による登坂スプリントが始まった。
最終コーナーでアッカーマンがスプリントを開始したが、緩斜面の上り勾配で伸びたのはケース・ボル(オランダ、サンウェブ)。力強いスプリントでドイツ王者をパスし、ジャスパー・フィリプセン(ベルギー、UAEチームエミレーツ)を寄せ付けずに先着。今年サンウェブに正式加入した23歳のネオプロが鮮烈な勝利を飾った。
「他チームより少ない5名だったものの、なるべく状況を静観して重要局面を逃さないように注意していた。残り2.5kmからはチームメイト2人と共に先頭に立ち、フィニッシュラインまでパーフェクトな走りを組み立てることができた。フィニッシュまで先頭を守ることができてスーパーハッピーだよ」と喜ぶボル。ラボバンクやSEGなどオランダの若手育成チームを渡り歩き、昨年はトレーニーとしてサンウェブに加入。今年から正規メンバーとして走っていた。サンウェブにとっては嬉しい今季初勝利となった。
最終スプリント前に激しく落車したファンデルポールは救急車で病院に直行したが、幸い擦過傷と打ち身のみで骨折はなし。予定通りロードプログラムをこなしていく予定だという。
ノケレ・コールス2019結果
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos