KOMアルジサーで強力なアタックを仕掛けたディフェンディングチャンピオンが独走勝利。アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)がリーダージャージを着るアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)らを3秒差で振り切った。


スタート前に日焼け止めを塗る新城幸也(バーレーン・メリダ)スタート前に日焼け止めを塗る新城幸也(バーレーン・メリダ) photo:CorVos
ツアー・オブ・オマーン2019第2ステージツアー・オブ・オマーン2019第2ステージ photo:A.S.O.ツアー・オブ・オマーン第2ステージはアルブスタンにフィニッシュする定番の丘陵コース。156.5kmステージの後半にかけてKOMアルジャベル(全長3.4km/平均8.8%)、KOMアルハムリヤー(全長800m/平均9.8%)、KOMアルジサー(全長2.5km/平均8%)をクリアする。特に最後のKOMアルジサーはフィニッシュラインから4kmしか離れておらず、ここがステージ優勝に向けた勝負所になるのは間違いなかった。

1年前にアルブスタンでステージ優勝を飾っているネイサン・ハース(オーストラリア、カチューシャ・アルペシン)は体調不良のためDNS。序盤に形成された4名の逃げグループの中で最もアクティブな走りを見せたのは元ベルギーチャンピオンのプレベン・ファンヘッケ(ベルギー、スポートフラーンデレン)だった。最大4分半のリードを得た逃げグループは、36歳のベテランを先頭にKOMを越えていく。

メイン集団の牽引役を担ったのはリーダージャージ擁するUAEチームエミレーツで、ここにグレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー)で勝利を狙いたいCCCチームやアスタナがジョイン。逃げグループの中から飛び出し、単独で逃げ続けていたファンヘッケも残り16km地点で吸収された。

オマーン内陸の山岳地帯を走るオマーン内陸の山岳地帯を走る photo:CorVos
そして迎えた最後のKOMアルジサー。CCCチームを先頭に前半の急勾配区間をこなす集団から、白とターコイズブルーのカザフスタンチャンピオンジャージが勢いよく飛び出した。2018年大会の総合優勝者であるルツェンコが、下り区間を含むKOMアルジサーで5分33秒間にわたって平均468Wを出力し、追いすがるエリー・ジェスベール(フランス、アルケア・サムシック)とドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)を振り切った。

15秒リードした状態で山頂を越えた元U23世界チャンピオンのルツェンコは、トップチューブに座って最高速90km/hに達するダウンヒルをこなす。後方ではアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)を含む約35名の追走集団が形成されたものの、ルツェンコを捕まえるには至らない。最終的にルツェンコが3秒差で独走勝利し、ステージ2位に入ったクリストフがリーダージャージを守っている。

追走集団を振り切ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)追走集団を振り切ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ) photo:CorVos
追走集団の先頭でフィニッシュしたアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)追走集団の先頭でフィニッシュしたアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
「昨年このステージ3位に入ったので、必ず勝てると思っていた。とても自分向きだと確信していたので、モチベーション高く挑んだんだ。最後の登りでアタックして頂上の時点で15秒のリード。最後の2kmはとにかく苦しかったけど、チームカーの監督にも応援されて、何とか逃げ切った」。独走で得た3秒のリードとボーナスタイムにより総合2位にジャンプアップしたルツェンコは語る。

「少なくともステージ1勝したいと思っていたので、その目標を早くも達成できて嬉しい。明日のステージも自分向きだけど、そう思っている選手は多いはず。そして最大の難所である(第5ステージの)グリーンマウンテンで良い走りをしたい。テネリフェ島でのチーム合宿の成果を出したいと思っている」。2018年にツアー・オブ・オマーンで総合優勝を飾ったルツェンコは、その後のカザフスタン選手権ロードで優勝し、アジア大会ロードと個人TTで二冠、ツアー・オブ・ターキー第4ステージ優勝&総合2位という成績を残している。

「挑戦的なステージだった」と振り返るのは、ステージ2位に入ってリーダージャージを守ったクリストフ。「(総合エースの)ルイ・コスタを集団先頭に送り込みながら、自分は何とか集団に食らいつく作戦だった。頂上手前で少し遅れてしまったけど下りで集団に復帰。そこから追走体制を築いたものの、ルツェンコには届かなかった。調子は良く、この厳しいステージでの2位は好成績だと捉えている」。

1分25秒遅れの60位でフィニッシュした新城幸也は次のように語っている。「第2ステージも、コリブレッリを一日中彼の側でサポートをするのが自分の役目でした。自分は初めてのオマーンで知らない道ばかりだけど、第2ステージを終えて、今のところ上手く行っている。今日は登り暑かった、メーター上では37℃だったが、体感はそれ以上に暑く感じ、ボトル運びも重要な仕事になる。ボトルを背負って集団に戻る下りで、久しぶりに100km/hも出ていた!(笑)。集団も小さくて、観客も少なくて、ちょっと不思議な感じだけど、今日は日本からご夫婦で応援に来てくださった方にも会えた。遠くまでありがとうございます!残り4ステージで良い結果持ち帰りたい」。

翌日の第3ステージは標高250mのKOMクライヤト(全長2.8km/平均6.5%)の山頂フィニッシュ。再びアップダウンコースでステージ優勝争いが繰り広げられる。

ステージ優勝を飾ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)ステージ優勝を飾ったアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ) photo:CorVos

ツアー・オブ・オマーン2019第2ステージ結果
1位アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)4:07:19
2位アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)0:00:03
3位ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)
4位ユーリ・フィロージ(イタリア、デルコ・マルセイユプロヴァンス)
5位オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)
6位ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
7位エンリコ・バッタリーン(イタリア、カチューシャ・アルペシン)
8位ベンジャミン・デクレルク(ベルギー、スポートフラーンデレン)
9位クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール)
10位マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ)
60位新城幸也(日本、バーレーン・メリダ)0:01:25
個人総合成績
1位アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)7:01:56
2位アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)0:00:03
3位ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)0:00:12
4位クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール)0:00:16
5位ユーリ・フィロージ(イタリア、デルコ・マルセイユプロヴァンス)
6位マグナス・コルトニールセン(デンマーク、アスタナ)
7位グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)
8位スヴェンエリック・ビストラム(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)
9位エリー・ジェスベール(フランス、アルケア・サムシック)
10位ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)
ポイント賞
1位アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)27pts
2位アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)15pts
3位ブライアン・コカール(フランス、ヴィタルコンセプト・B&Bホテルズ)12pts
ヤングライダー賞
1位ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ)7:02:08
2位エリー・ジェスベール(フランス、アルケア・サムシック)0:00:04
3位ベンジャミン・デクレルク(ベルギー、スポートフラーンデレン)
チーム総合成績
1位アスタナ21:06:33
2位UAEチームエミレーツ0:00:03
3位ディメンションデータ
text:Kei Tsuji
photo:CorVos
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