2019/02/10(日) - 21:15
500名以上のエントリーを集めたJCXシリーズ最終戦、前橋シクロクロス第2戦で前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)と今井美穂(CO2bicycle)が勝利。共にシリーズランキングでも年間王者に輝いた。
シーズン最終戦に挑む前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:So.Isobe
JCXランキング首位を守りたい小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:So.Isobe
C1レースがスタート。前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)がホールショットを奪う photo:So.Isobe
JCXシリーズ最終戦を兼ねる前橋シクロクロス第2戦に集ったのは、エリートレーサーからホビークロッサー、そしてキッズまで総数504名。もとよりホスピタリティ溢れる大会運営やBMXコースを盛り込んだコースが人気を集めていたが、今年はお台場からJCX最終戦を引き継いだことも手伝いより一層参加人数が膨れ上がることに。
関東はもちろんのこと、東北や北陸、東海や関西からも参加者が集まった利根川河川敷の特設コース(岩神緑地)には飲食や物販など多種多様な各種ブースが集まり、弱虫ペダル作者の渡辺航先生のサイン会なども開催され彩りを添えた。
時間経つにつれて強まる赤城颪(おろし)の中、13時には60名が参加したカテゴリー1のスタートを迎える。もうもうと土煙が立ち上る超ドライコンディションのテクニカルコースを支配したのは、弱虫ペダルサイクリングチームの前田公平と織田聖だった。
2周目、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)と織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が抜け出す photo:So.Isobe
BMX仕込みのテクニックでパンプトラックを飛ぶ織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:So.Isobe
単独3番手を走る小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:So.Isobe
MTBに主眼を置くCX全日本王者前田と、BMXをルーツに持つ織田。パワーとテクニックを兼ね備える二人は水を得た魚のように2連続シケインをバニーホップでクリアし、パンプトラック(BMXコース)で圧倒的なスピードを見せつける。1周目が完了する頃には3位以下に対して大きなリードを築き上げていた。
「自分たちのレースをしていたら、気付いた時には2人だけ。単独よりも二人の方がハイペースを維持できるので、抜け出してからはお互いに声をかけながら走りました」と振り返る前田と織田。前田が砂が浮いた砂利区間を、織田はシケインとパンプトラックとそれぞれが得意な箇所をリードしハイペースを維持していく。
前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)と織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が並んでシケインをバニーホップ photo:So.Isobe
4位グループを組む加藤健悟(臼杵レーシング)と斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT) photo:So.Isobe
土煙を蹴立てて走る選手たち photo:So.Isobe
後続グループを形成したのは序盤に2人をフォローした斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)や、世界選帰りの小坂光(宇都宮ブリッツェン)、江越海玖也(弱虫ペダルサイクリングチーム)、加藤健悟(臼杵レーシング)ら。中盤に入る頃には小坂が抜け出して単独3番手に浮上し、こうして表彰台メンバーが選び出された。
先頭を進む弱虫ペダルコンビはお互いにスリップダウンなどミスを出しつつ、後続に対して2分半以上という差を築き上げて最終周回へ。手の内を知り尽くすチームメイト同士だけに先頭パックは終始崩れず、最後は得意のスプリント勝負に持ち込んだ前田が先着。全日本王者がシクロクロスシーズン最終戦を有終の美で飾った。
スプリントで先着した前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:So.Isobe
C1表彰台。前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)が中央に上がる photo:So.Isobe
「今日はお互いの良いところを出しあってレースを作れました。シケインはバニーホップ有利ですし、そういう部分でもしっかりと走れたのは良かった」と、これから開幕するMTBシーズンを見据える前田は言う。前田はJCXランキングにおいても今回の勝利で小坂を逆転し総合優勝に輝いている。
一方、シクロクロスをメインに据える織田は、レース終了後の弱虫ペダルチームプレゼンテーションにおいて、現チームに所属しながらフランスに渡り、ロードレースの現地アマチュアチームの一員としてヨーロッパ武者修行を行うことを発表した。過酷な欧州サーキットを足がかりにフィジカルレベルを上げることが目標だという。
L1:松本璃奈との一騎打ちを制した今井美穂が勝利
16人が出走したL1レースでは今シーズンのシクロクロスを牽引してきた二人、全日本王者の松本璃奈(TEAM SCOTT)と地元レースの今井美穂(CO2bicycle)が序盤から激しい一騎打ちを繰り広げた。
序盤から抜け出した今井美穂(CO2bicycle)と松本璃奈(TEAM SCOTT) photo:So.Isobe
「上の上ライン」を走る松本璃奈(TEAM SCOTT) photo:So.Isobe
CL1レース表彰台 今井美穂(CO2bicycle)が地元レースを制す photo:So.Isobe
2周目には松本が15秒以上のビハインドを負うシーンもあったが、パンプトラックを味方につけてレース中盤に先頭復帰。互いにスリップダウンしながらも2名パックは崩れず、勝負は最終周回に持ち込まれる。
残り1周回の鐘が鳴るホームストレートで松本がアタックしたものの、地元レースだけに負けられない今井は離れない。反対に今井が短い直線を利用して仕掛けると松本が脱落。最終盤にはタイム差を縮めたものの届かず、今井がガッツポーズで地元レースを制した。なおこの日、3位争いは赤松綾(SimWorks CX Racing)が西山みゆき(Toyo Frame Field Model)をリードしていたものの、最終盤に痛恨のパンクに見舞われ表彰台を逃している。
40名以上を集めたキンダーガーデンレース photo:So.Isobe
飲食ブースも豊富で来場者を飽きさせない photo:So.Isobe
物販ブースも数多かった photo:So.Isobe
弱虫ペダル作者の渡辺航先生のサイン会。一人一人丁寧にイラストを描いていた photo:So.Isobe
来季のチーム体制発表を行った弱虫ペダルサイクリングチーム photo:So.Isobe



JCXシリーズ最終戦を兼ねる前橋シクロクロス第2戦に集ったのは、エリートレーサーからホビークロッサー、そしてキッズまで総数504名。もとよりホスピタリティ溢れる大会運営やBMXコースを盛り込んだコースが人気を集めていたが、今年はお台場からJCX最終戦を引き継いだことも手伝いより一層参加人数が膨れ上がることに。
関東はもちろんのこと、東北や北陸、東海や関西からも参加者が集まった利根川河川敷の特設コース(岩神緑地)には飲食や物販など多種多様な各種ブースが集まり、弱虫ペダル作者の渡辺航先生のサイン会なども開催され彩りを添えた。
時間経つにつれて強まる赤城颪(おろし)の中、13時には60名が参加したカテゴリー1のスタートを迎える。もうもうと土煙が立ち上る超ドライコンディションのテクニカルコースを支配したのは、弱虫ペダルサイクリングチームの前田公平と織田聖だった。



MTBに主眼を置くCX全日本王者前田と、BMXをルーツに持つ織田。パワーとテクニックを兼ね備える二人は水を得た魚のように2連続シケインをバニーホップでクリアし、パンプトラック(BMXコース)で圧倒的なスピードを見せつける。1周目が完了する頃には3位以下に対して大きなリードを築き上げていた。
「自分たちのレースをしていたら、気付いた時には2人だけ。単独よりも二人の方がハイペースを維持できるので、抜け出してからはお互いに声をかけながら走りました」と振り返る前田と織田。前田が砂が浮いた砂利区間を、織田はシケインとパンプトラックとそれぞれが得意な箇所をリードしハイペースを維持していく。



後続グループを形成したのは序盤に2人をフォローした斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)や、世界選帰りの小坂光(宇都宮ブリッツェン)、江越海玖也(弱虫ペダルサイクリングチーム)、加藤健悟(臼杵レーシング)ら。中盤に入る頃には小坂が抜け出して単独3番手に浮上し、こうして表彰台メンバーが選び出された。
先頭を進む弱虫ペダルコンビはお互いにスリップダウンなどミスを出しつつ、後続に対して2分半以上という差を築き上げて最終周回へ。手の内を知り尽くすチームメイト同士だけに先頭パックは終始崩れず、最後は得意のスプリント勝負に持ち込んだ前田が先着。全日本王者がシクロクロスシーズン最終戦を有終の美で飾った。


「今日はお互いの良いところを出しあってレースを作れました。シケインはバニーホップ有利ですし、そういう部分でもしっかりと走れたのは良かった」と、これから開幕するMTBシーズンを見据える前田は言う。前田はJCXランキングにおいても今回の勝利で小坂を逆転し総合優勝に輝いている。
一方、シクロクロスをメインに据える織田は、レース終了後の弱虫ペダルチームプレゼンテーションにおいて、現チームに所属しながらフランスに渡り、ロードレースの現地アマチュアチームの一員としてヨーロッパ武者修行を行うことを発表した。過酷な欧州サーキットを足がかりにフィジカルレベルを上げることが目標だという。
L1:松本璃奈との一騎打ちを制した今井美穂が勝利
16人が出走したL1レースでは今シーズンのシクロクロスを牽引してきた二人、全日本王者の松本璃奈(TEAM SCOTT)と地元レースの今井美穂(CO2bicycle)が序盤から激しい一騎打ちを繰り広げた。



2周目には松本が15秒以上のビハインドを負うシーンもあったが、パンプトラックを味方につけてレース中盤に先頭復帰。互いにスリップダウンしながらも2名パックは崩れず、勝負は最終周回に持ち込まれる。
残り1周回の鐘が鳴るホームストレートで松本がアタックしたものの、地元レースだけに負けられない今井は離れない。反対に今井が短い直線を利用して仕掛けると松本が脱落。最終盤にはタイム差を縮めたものの届かず、今井がガッツポーズで地元レースを制した。なおこの日、3位争いは赤松綾(SimWorks CX Racing)が西山みゆき(Toyo Frame Field Model)をリードしていたものの、最終盤に痛恨のパンクに見舞われ表彰台を逃している。





C1結果
1位 | 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム) | 58’20” |
2位 | 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) | |
3位 | 小坂光(宇都宮ブリッツェン) | +2’42” |
4位 | 斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT) | +3’15” |
5位 | 加藤健悟(臼杵レーシング) | +3’28” |
6位 | 江越海玖也(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +3’41” |
7位 | 小坂正則(スワコレーシングチーム) | +3’44” |
8位 | 松田賢太郎 | +4’17” |
9位 | 鈴木禄徳(PAXPROJECT ) | +4’43” |
10位 | 宮津旭(PAXPROJECT ) | +4’44” |
CL1結果
1位 | 今井美穂(CO2bicycle) | 40’04” |
2位 | 松本璃奈(TEAM SCOTT) | +02” |
3位 | 西山みゆき(Toyo Frame Field Model) | +2’00” |
4位 | 赤松綾(SimWorks CX Racing) | +2’16” |
5位 | 西形舞(TRCパナマレッズ) | +2’19” |
6位 | 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +3’09” |
7位 | 林口幸恵(LiveGARDEN BiciStelle) | +3’47” |
8位 | 川崎路子(PAXPROJECT ) | +4’20” |
9位 | 水谷有紀子(BUCYO COFFEE/CLT Cycling Team) | 4’33” |
10位 | 植竹海貴(Y's Road) | +5’03” |
text&photo:So.Isobe
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