サントス・ツアー・ダウンアンダーを走ったプロバイクを紹介するシリーズ第4弾。アージェードゥーゼールのエディメルクス、アスタナのアルゴン18、カチューシャ・アルペシンのキャニオンを紹介します。



アージェードゥーゼール / エディメルクス EM525

アージェードゥーゼール / エディメルクス EM525アージェードゥーゼール / エディメルクス EM525 photo:Kei Tsuji
ファクターからエディメルクスに乗り換えたフランスのアージェードゥーゼール。ハイエンドのEM525のリムブレーキモデルで統一した。フレームメーカーだけでなくコンポーネントもシマノからカンパニョーロにスイッチ。他のカンパ使用チームが軒並み12速化している一方で、同社のフルサポートを受けていないからか、アージェードゥーゼールは11速のレコードEPSを使用する。あるいはローターのクランクとの相性の問題も考えられる。

オランダのブレデシュタインのタイヤを使用するオランダのブレデシュタインのタイヤを使用する photo:Kei TsujiカンパニョーロのレコードEPS11速にローターの2INパワーカンパニョーロのレコードEPS11速にローターの2INパワー photo:Kei Tsuji

ハンドル周りはデダエレメンティ製。トップチューブにケーブル穴が空いていないモデルのため、ロット・スーダルが乗るリドレーのノアファーストと同様にリアブレーキケーブルはデダのハンドルからステムの内側を通ってトップチューブに内蔵される。

フランスチームながら、マヴィックのホイールやルックのペダルを除いて海外メーカーで固めている。ローターの2INパワーを新たに採用し、KMCのゴールドチェーン、そしてオランダのブレデシュタインのタイヤを使用する。ヨーロッパシーズンが始まれば随時ディスクブレーキを投入していくとしている。

KMCのゴールドチェーンKMCのゴールドチェーン photo:Kei Tsuji昨年から引き続きフィジークを使用する昨年から引き続きフィジークを使用する photo:Kei Tsuji
リアブレーキケーブルはステムを介してトップチューブに内蔵されるリアブレーキケーブルはステムを介してトップチューブに内蔵される photo:Kei Tsujiカンパニョーロのレコードで組まれるカンパニョーロのレコードで組まれる photo:Kei Tsuji



アスタナ / アルゴン18 Gallium Pro

アスタナ / アルゴン18 Gallium Proアスタナ / アルゴン18 Gallium Pro photo:Kei Tsuji
2018年から大きな変更を行わずにシーズンインを迎えたアスタナ。メインバイクは黒とターコイズブルー、黄色を組み合わせたアルゴン18のガリウムプロ。FSAと結びつきが強いチームだけに同社のセミワイヤレス電動コンポーネント「K-Force WE」を投入すると見られたが、引き続きシマノ・デュラエースR9150Di2をメインに使用する。

パワーメーターはFSAのパワーボックスパワーメーターはFSAのパワーボックス photo:Kei Tsujiウルフパックのチューブラータイヤを使用するウルフパックのチューブラータイヤを使用する photo:Kei Tsuji

クランク周りはFSAで固められており、同社のパワーボックスにチェーンリングが組み合わされる。ハンドル周りもFSAもしくはヴィジョンで、サドルはプロロゴ。引き続きコリマホイールを採用しており、ダウンアンダーではオールラウンドな47S+を多くの選手がセレクトした。また、ドイツの新興タイヤブランドであるウルフパックのチューブラータイヤを使用している。

オーソドックスなリムブレーキモデルで統一したアスタナだが、他のチームと同様にディスクブレーキの投入も予定している。すでにディスクブレーキ搭載エアロロードモデルのナイトロジェンをトレーニングで使用している選手も。

プロロゴの各種サドルをセレクトプロロゴの各種サドルをセレクト photo:Kei Tsujiヴィジョンの一体型ハンドルを使用する選手も多いヴィジョンの一体型ハンドルを使用する選手も多い photo:Kei Tsuji
FSAのクランクにルックのペダルFSAのクランクにルックのペダル photo:Kei Tsujiコンパクトなクイックリリースが付くコリマホイールコンパクトなクイックリリースが付くコリマホイール photo:Kei Tsuji



カチューシャ・アルペシン / キャニオン Ultimate CF SLX Disc

カチューシャ・アルペシン / キャニオン Ultimate CF SLX Discカチューシャ・アルペシン / キャニオン Ultimate CF SLX Disc photo:Kei Tsuji
シリーズ第1弾で紹介したトレック・セガフレードと同様に、未発表のスラム・レッドeTapが搭載されていたためバイクを持ち出しての撮影がNGだったカチューシャ・アルペシン。いち早く「今シーズンはディスクブレーキ限定」を打ち出したチームであり、バイクはキャニオンのアルティメットとエアロードを乗り分ける。

スラム・レッドeTapの12速で揃えたスラム・レッドeTapの12速で揃えた photo:Kei Tsujiサドルはチームカラーのセッレイタリアサドルはチームカラーのセッレイタリア photo:Kei Tsuji

フロント50-37Tでリア10-28Tがデフォルトの組み合わせになっており、ディスクローターはフロント160mmでリア140mm。チェーンは外周がフラットになった独特の形状で、トレックと同様にクオークの新型パワーメーターをテストする。レッドeTap自体は2018年10月にさいたまで発見されたものより製品版に近づいている印象で、正式発表が待たれる。

12速化&ディスクブレーキ化したことを除けば大きな変更はなく、ジップのホイールにルックのペダル、セッレイタリアのサドルの組み合わせ。ハンドル周りはキャニオンの純正モデルを使用する。何名かのペダルには音なり防止もしくは踏み味の調整のためかテープが貼られていた。

プロトタイプのクオークパワーメータープロトタイプのクオークパワーメーター photo:Kei Tsujiビニールテープが徐々に剥がれていくビニールテープが徐々に剥がれていく photo:Kei Tsuji
前160mm/後140mmのディスクローター前160mm/後140mmのディスクローター photo:Kei Tsuji音なり防止のためか、ルックペダルにテープが貼られる音なり防止のためか、ルックペダルにテープが貼られる photo:Kei Tsuji

text&photo:Kei Tsuji