常にレースへの情熱を燃やし続けてきたコルナゴの送り出すアルミバイク、A2-rをインプレッション。老舗イタリアンブランドの歴史とノウハウが凝縮した、レーシングアルミの実力に迫る。


コルナゴ A2-rコルナゴ A2-r (c)Makoto.AYANO/cyclowired.jp
トップレースシーンがカーボンバイクに席巻されても、レーシーなメタルバイクへの需要は尽きない。頑丈で扱いやすくリーズナブル。最新の規格と製法によって走行性能もカーボンバイクと遜色無いレベルにあり、ライダーによっては素直なフィーリングを好む人も多い。もちろん、ビギナーにとっても魅力的な存在だ。

そのような人へ向けて、長い歴史を誇るイタリアの老舗、コルナゴがラインアップするのがA2-r。UAEチームエミレーツの選手らがメインで使用するヒルクライムマシン、V2-rの設計を受け継ぎつつアルミニウムへと最適化したピュアレーシングマシンである。

スラッと伸びた印象のシートステーは反応性を向上させるスラッと伸びた印象のシートステーは反応性を向上させる 鮮やかなイタリアントリコロールが鮮烈な印象を与える鮮やかなイタリアントリコロールが鮮烈な印象を与える フロントフォークはコルナゴ伝統のストレートフォークフロントフォークはコルナゴ伝統のストレートフォーク


コルナゴといえば、ライバルに先駆けてカーボンバイクをレースシーンへ投入したリーディングカンパニーとして知られるブランドでもあるが、もともとの出自はスチールバイクの工房であり、金属素材の扱いはお手の物。

C40がレースを席巻していた時代にも、美しい塗装に彩られたDREAMをラインアップし、レーシングなアルミバイクについても深い経験を有している。直近でも走行性能を突き詰めたレーシングモデル、STRADA SLをラインアップしており、常にアルミレーサーはカタログの一角を占めてきた。

ヘッドチューブにはコルナゴのロゴマークであるクローバーが入るヘッドチューブにはコルナゴのロゴマークであるクローバーが入る アルミながら特徴的な造形を持つヘッドチューブ周り。カーボンのような美しい仕上げになっているアルミながら特徴的な造形を持つヘッドチューブ周り。カーボンのような美しい仕上げになっている

トップチューブ、シートチューブに挿入されたイタリアントリコロールが統一感のあるルックスをもたらすトップチューブ、シートチューブに挿入されたイタリアントリコロールが統一感のあるルックスをもたらす ダウンチューブから内装されるワイヤーケーブルダウンチューブから内装されるワイヤーケーブル


そういったコルナゴアルミバイクの系譜の終端であるA2-rは、スピード、安定性、軽さ、全ての面において高いパフォーマンスを発揮するレーシングバイクとして開発された。大口径のダウンチューブとPF86のボトムブラケットによって、ペダリングパワーを余すところなく受け止め、推進力へと変換する。

トップチューブとダウンチューブのヘッドチューブ側端部はハイドロフォーミングによって大きくフレアし、溶接面積を大きくとっている。ダンシングやスプリント、更にはハンドリングやブレーキングにも影響するヘッド周りの剛性を大きく向上させると同時に、デザイン上のアクセントともなっている。

ブレーキはコルナゴのロゴマークが入ったオリジナルブレーキはコルナゴのロゴマークが入ったオリジナル ダウンチューブは角型形状を採用。ライダーのパワーを受け止めるダウンチューブは角型形状を採用。ライダーのパワーを受け止める


更に、最先端の溶接技術を駆使することで、各チューブの接合部は審美的な面においても優れた仕上がりを見せる。高度な溶接技術は強度や剛性の向上にも繋がっており、細身なパイプで構成されたフレームでありながらも頑丈で高い剛性を実現した。

先代のA1-rから大きな変更が加わったのは、フロントフォークとなる。アルミコラムだったA1-rに対し、A2-rはカーボンコラムを採用。フロント周りの剛性強化と軽量化を達成し、更にレーシーな走りを手に入れた。インストールされるのは、フルカーボンモデル「C-RS」に採用されるのと同じモデル。振動吸収性にも優れており、ロングライド時のストレスも大幅に少なくなるはずだ。

フォークブレードはコルナゴ伝統のストレートフォークとなる。意のままに操ることのできる俊敏さを持つ一方、絶妙なヘッド角の設定が優れた安定感ももたらしている。密集した集団の中で熾烈な位置取りを試みる時にも強い味方となってくれるだろう、まさにコルナゴらしいハンドリングはアルミバイクにおいても健在だ。

リアハブにもコルナゴのロゴマークが入るリアハブにもコルナゴのロゴマークが入る ダウンチューブにはモデル名が入る。グラデーションのかかった赤帯がアクセントだダウンチューブにはモデル名が入る。グラデーションのかかった赤帯がアクセントだ シートチューブはBBにかけて太くなっていき、剛性を高めるシートチューブはBBにかけて太くなっていき、剛性を高める


また、細やかなジオメトリーの調整が行われているのもコルナゴバイクらしさ。特にチェーンステー長はそのこだわりが如実に現れている部分であり、各サイズごとに最適な数値へ調整されている。製造にあたり型などを用意する必要のないメタルバイクの優位性を活かし、サイズ展開の幅が広いのもA2-rの特徴だ。身長150cmから対応する400Sサイズから30刻みで7サイズが展開されており、身体にぴったりフィットしたバイクを用意するという、コルナゴの強い意志を感じるラインアップだ。

イタリアの老舗レーシングブランドとしての矜持が込められたA2-r。残念ながら本国での取り扱いは無くなってしまったが、日本からの強い要望によって用意された国内限定モデルでもある。もちろんグローバルラインアップにアルミバイクが復活する時は来るだろうが、2019年現在コルナゴのアルミレーサーは日本でしか手に入らない。その特権の価値は、インプレッションを読んだ貴方に委ねよう。


― インプレッション

「コルナゴの血脈を受け継ぐエントリーレーシングロード」遠藤健太(サイクルワークス Fin’s)

ダンシング時の振りも軽く、アルミロードとしては比較的軽快な走りが印象的です。ジオメトリーなどが同社のトップモデルから継承されていることもあり、レーシーかつ扱いやすい走り心地が特徴的ですね。コルナゴのエントリーモデルとしてその血脈を受け継いでいるように感じます。

「コルナゴの血脈を受け継ぐエントリーレーシングロード」遠藤健太(サイクルワークス Fin’s)「コルナゴの血脈を受け継ぐエントリーレーシングロード」遠藤健太(サイクルワークス Fin’s)
他社のアルミロードと比べても、このA2-rは特に軽快な乗り味が際立ちます。アルミフレームながらBBがねじ切りではなくプレスフィットのBB86を採用しており、パワーロスが少ないように感じますね。また、アルミはカーボンに比べて重量的に重さが出てしまいますし、踏み味的にも調整が難しいため、軽快感を出すのは難しい素材ですが、それでも過不足無く気持ちよく走れるのは流石コルナゴだなと思います。

快適性に関してはフロントフォークがカーボンコラムとなったおかげで、路面からの突き上げがマイルドになっています。ハンドルまで振動や衝撃が伝わりにくいため、ストレスは少ないですね。これに加えてホイールやタイヤなどを工夫すればロングライドも快適にこなすことが出来るのではないかと思います

このままでも入門ロードバイクとして十分楽しめる性能を持っていますが、レースやロングライドイベントに出るのであれば、ブレーキは交換しておきたいですね。現状でもそれなりに効きますが、シマノ105グレードのものに変えるだけでも制動力はかなりアップすると思います。またホイールを変えて乗り味を調整しても良いでしょうね。

総じて1台目のロードバイクとして、レースやロングライドイベントを楽しんでいきたい人にはピッタリのバイクになると思います。購入後にパーツを交換していって、アップグレードしていく楽しみもあると思います。初めてのロードバイクとして長く付き合える1台になるのではないでしょうか。

「コルナゴらしい高級感としなやかな乗り心地」宗吉貞幸(SPORTS CYCLE SHOP Swacchi)

エントリーグレードのバイクですが、コルナゴらしい高級感が光るバイクですね。乗り味もアルミとしてのしなやかさを最大限に高めた特徴的な乗り味を持っています。そのためフレームの柔軟性と剛性が高い次元でバランスされており、初心者の方でもロードバイクを思う存分楽しめる乗り味になっています。

「コルナゴらしい高級感としなやかな乗り心地」宗吉貞幸(SPORTS CYCLE SHOP Swacchi)「コルナゴらしい高級感としなやかな乗り心地」宗吉貞幸(SPORTS CYCLE SHOP Swacchi)
踏み味に関してはしなやかさを感じるフレーム剛性ということもありバネ感があります。フレームの反発にリズムがあるので、そのテンポに合わせてペダリングしてあげると気持ちよく進んでくれますね。パワーがロスするような感覚はないですが、バイクのリズムを意識するとさらに走りが良くなるでしょう。

登りか平坦かと言われると登りの方が得意なバイクですね。ジオメトリー的にリラックスポジション向きな設計となっているため、平坦では瞬間的なパワーが出しづらい部分があります。一方登りであれば踏んでいきやすいポジションが取れ、常にパワーをかけた走りが可能となっています。

快適性についてはしなやかなフレーム剛性もあり、路面からの衝撃をいなしてくれる印象です。アルミバイクにありがちな突き上げ感が軽減されているのでストレスが少ないですね。これならロングライドに駆り出しても十分楽しむことが出来ると思います。

登りも軽快にいけるフレーム性能で、かつ快適性もあるので山岳グランフォンドのような獲得標高多めなロングライドにも十分に対応してくれるアルミロードです。ビギナーの初めての1台としてもストレスの少ない走行性能で、長距離サイクリングを始め様々なライドに連れ出して欲しいと思えるバイクでした。

コルナゴ A2-rコルナゴ A2-r (c)Makoto.AYANO/cyclowired.jp
コルナゴ A2-r
フレーム:AL-6011アルミフレーム(電動変速非対応)
フォークコラム:105仕様はカーボン、TIAGRA仕様はアルミ
完成車重量:8.6kg
サイズ:400S、430S、460S、490S、520S、550S、580S
価格:
シマノ105完成車 169,000円(税抜)
シマノTIAGRA完成車 139,000円(税抜)


インプレッションライダーのプロフィール

遠藤健太(サイクルワークス Fin’s)遠藤健太(サイクルワークス Fin’s) 遠藤健太(サイクルワークス Fin’s)

新潟県長岡市に店舗を構えるサイクルワークス Fin’sの店長。学生時代にBMXから始まり、MTBやロードバイクまで幅広く自転車を楽しむバリバリの走れる系店長。2012年には全日本選手権ロードに出場した経験も。お店は完璧なメカニックサービスを提供するべく、クオリティの高い整備が評判だ。ショップ主催のサイクリングやレース活動に積極的で、初めての人から実業団レースで活躍したい人まで手厚いサポートを心がける。

CWレコメンドショップページ
サイクルワークス Fin’s HP

宗吉貞幸(SPORTS CYCLE SHOP Swacchi)宗吉貞幸(SPORTS CYCLE SHOP Swacchi) 宗吉貞幸(SPORTS CYCLE SHOP Swacchi)

千葉県流山市にある「SPORTS CYCLE SHOP Swacchi」のスタッフ。自転車歴は95年からはじめて、2019年で25年目を迎える。レース活動も行っており、ニセコクラシックやツール・ド・おきなわ、実業団レースなどにも積極的に出場。日本体育協会自転車公認コーチの資格を有し、ロードバイクスクールの開催にも力を入れる。週末はショップライドをアテンドし、ショップのお客さんと一緒に自転車を楽しむことを重視している。

SPORTS CYCLE SHOP Swacchi HP


text:Naoki.Yasuoka
photo:Makoto.AYANO
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