このところ、チャンピオンシステムが発表した7つのコミットメント(公約)が話題だ。一生涯の品質保証や事故により破損したウェアの無料交換など、ほかのオーダーブランドには無いサポートサービスの充実ぶりは目を見張るものがある。今回チャンピオンシステム・ジャパン本社を訪ね、この「コミットメント」を設けた理由や、その詳細について深掘りして聞いてみた。



クロスコーヒーでチャンピオンシステム・ジャパン代表の棈木亮二さん(右)、カスタマーの窓口を担当する梶田歩さん(左)に話を聞いたクロスコーヒーでチャンピオンシステム・ジャパン代表の棈木亮二さん(右)、カスタマーの窓口を担当する梶田歩さん(左)に話を聞いた photo:So.Isobe
11月1日にチャンピオンシステムが発表した「コミットメント」は、7つのサービスを「公約」としてガイドライン化したものだ。

袖丈や裾延長、パッドの変更といった無料オプションの数々や、基本アイテム5点からオーダー可能なシステム「CS5(アップチャージ有り)」、納期4週間保証という従来から行なっていた3つのサービスに加え、品質の一生涯保障や、無料のクラッシュリプレイスメント、トレーニングで体型が変わった場合にウェアの無料交換、新規チームの初回オーダーを通常納期の半分(2週間)でデリバリーすることという、新規4サービスをプラス。オーダーウェアブランドとしては群を抜く、充実したサービスが受けられるようになった。



7つのチャンピオンシステム・コミットメント(詳細はこちらをクリック

チャンピオンシステムが掲げる7つのコミットメントチャンピオンシステムが掲げる7つのコミットメント (c)チャンピオンシステムジャパン
・Lifetime Quality Commitment:ウェアの品質を一生涯保証
・Crash Replacement Commitment:事故により着れなくなったウェアを無料で交換
・Fitness Flexibility Commitment:トレーニングで体型が変わったら無料でサイズ交換
・CS Express Delivery Commitment:新規チームはCS Expressでお届け
・4 Weeks Delivery:納期(4週間)を保証
・Flexible Order System:他に類を見ない革新的なオーダーシステム
・All-Inclusive Custom Options:様々なオプションを選択可能



「オーダジャージをより多くの人に気軽に楽しんでもらいたいという思いから、コミットメントを制定しました」「オーダジャージをより多くの人に気軽に楽しんでもらいたいという思いから、コミットメントを制定しました」 photo:So.Isobeこのコミットメントは日本のみならず、オーストラリアや北米、ヨーロッパなど世界各国で行うグローバルサービス。チャンピオンシステム・ジャパン代表の棈木亮二さんは、コミットメントを定めた理由を次のように話す。

「"コミットメント"をスタートした一番の理由は、オーダジャージをより多くの人に気軽に楽しんでもらいたいという思いによるものです。オーダー上の障壁となる敷居の高さをできる限り取り除き、もっともっとユーザーフレンドリーなサービスを提供したいという考えから、新しい取り組みを既存サービスに加え、7つのコミットメントとして掲げました。

私たちの強みは、これまでのオーダーが全てデータとして管理していることと、自社工場を持つことで可能となる素早い対応。少し内部事情的な話になりますが、これまで積み重ねてきたオーダーから生産、デリバリーまでのノウハウが一定以上のレベルに達したこともあり、今ならもっと幅広いサービスを提供できるキャパシティがある、という判断に至ったことも直接的な理由の一つですね」。

サービスの中で核となるのが、落車などで破れてしまったジャージを新品交換してくれる「クラッシュリプレイスメント」だろう。これまでユーザーから寄せられた要望を形にしたもので、オーダージャージに関して同様のサービスを行う他社を上回る手厚さで用意された。

「無料オプションを使えば、どんなスタイルにもジャージをカスタムできるのは魅力の一つですね」「無料オプションを使えば、どんなスタイルにもジャージをカスタムできるのは魅力の一つですね」 photo:So.Isobeスピーディーな納期もチャンピオンシステムの特徴だ。もともと4週間と最速レベルの納期を約束し、アップチャージで2週間という他に類を見ない速達サービス「CS Express」も運用してきたが、いち早くウェアを着たい新規オーダーに関しては全て自動的にCS Express適応となる。CS Expressはウェア単価が2倍になるなど高価なことがデメリットだったが、これが無料となるのは嬉しいポイントだ。

棈木代表は独自のオーダーシステムについてもアピールする。「"フレキシブルオーダー"と名をつけたオーダー体系もチャンピオンシステムならではの特徴です。オーダーする際、例えば他社ではジャージを最小3枚とか、5枚から注文しなければいけませんが、弊社ならジャージやビブショーツ、ベスト、スキンスーツなど、"メインアイテム"と呼ばれるものは1点からOKです。これらを組み合わせて5点ならCS5、10点ならCS10(通常オーダー)を適用できます。"10点から"と聞くと敷居が高く感じるのですが、中身を自由に組み合わせられるので実際にはすごくオーダーしやすい。CS5であれば、価格面で頑張れば個人でもオーダーできる内容です」。

袖や裾、襟の高さや長さ、パッドの選択など無料オプションの幅も広い。プロ選手と同じカスタムも実現可能だ袖や裾、襟の高さや長さ、パッドの選択など無料オプションの幅も広い。プロ選手と同じカスタムも実現可能だ photo:Luca Bettini
袖や裾丈、襟の高さ、ポケットの有無、パッドに至るまで揃えられた無料オプションの数々も魅力的だ。例えばビブショーツの裾とジャージの袖丈を長くして、襟を低くすれば現在のプロツアー選手たちにも通ずる流行りのエアロスタイルにできたりと、オプションを工夫することで全体的な印象を大きく変えることができる。一度のオーダーの中で一着ずつオプションの有る無しを選択可能と、着る人それぞれの好みを反映させられるのが面白い。

そしてこれらのオプションは、過去にはランプレ・メリダ、現在ではUAEチームエミレーツといったトッププロチームから生まれた要望を落とし込んだものだという。ちなみに即納オーダーを可能としていることも、落車やスポンサー変更など早急にジャージを必要とすることがあるプロチームをサポートする経験から可能となったもの。プロ選手と全く同じ製品に、自分だけのデザイン、自分だけのカスタムを重ねて着用できることもチャンピオンシステムならではのメリットだ。

コミットメントの登場によって、これまで以上にチャンピオンシステムのオーダーシステムがユーザーフレンドリーになったコミットメントの登場によって、これまで以上にチャンピオンシステムのオーダーシステムがユーザーフレンドリーになった photo:So.Isobe
今回のコミットメントの登場によって、これまで以上にユーザーフレンドリーになったチャンピオンシステムのオーダーサービス。その手厚さや、充実ぶりはこれまで以上に業界トップクラスとなり、初心者にとって敷居の高い「ジャージオーダー」がより身近となったことは間違いない。

チャンピオンシステムでは今週金曜日から開催されるサイクルモードにおいて、コミットメントを打ち出したブースを展開する予定だ。オーダーに関する相談や、実際の製品を手にとって確認できる良い機会となるだろう。


text&photo:So.Isobe