10月28日(日)、全国ジュニア自転車競技大会(四日市ジュニア)が開催され、男子ジュニアは南大隅高校の大河内将泰が優勝。女子ジュニア+U17は、北桑田高校の石田唯が優勝した。



三重県環境学習情報センター前をスタートする男子ジュニア三重県環境学習情報センター前をスタートする男子ジュニア photo:Satoru Kato
ジュニア以下の全国大会として今年14回目の開催となる全国ジュニア自転車競技大会、通称「四日市ジュニア」。昨年は台風により中止となったため、2016年以来2年ぶりの開催となった。過去の優勝者には、今年の全日本チャンピオンの山本元喜(キナンサイクリングチーム)や、U23全日本チャンピオンの石上優大(AVC AIX EN PROVENCE)をはじめ、現在エリートで活躍する選手の名前が連なる大会だ。

大人顔負けのスプリント合戦大人顔負けのスプリント合戦 photo:Satoru Kato未就学児クラスはお父さんも一緒に走る未就学児クラスはお父さんも一緒に走る photo:Satoru Kato

この大会の特色は、参加者をジュニア以下としていること。子供向けクラスが設定されている大会は多いが、ジュニア以下に限定する大会は国内では唯一の存在だ。大人のクラスが無い分、未就学児から小学生、中学生、高校生と幅広くクラスを設定し、男子ジュニアは2時間超のレースを可能としている。2015年の第11回大会からは、上位クラスを男子ジュニア、男子アンダー17、女子ジュニア+アンダー17とし、翌年の全日本選手権出場資格が得られる大会としている。

街路樹が並ぶホームストレートを行く男子ジュニアの集団街路樹が並ぶホームストレートを行く男子ジュニアの集団 photo:Satoru Kato
会場は三重県四日市市西部の水沢・桜地区の公道に設定された1周9kmの周回コース。2004年開催のアジア選手権のコースを仕立て直して使用する。今年は従来と逆方向の周回に変更。登り区間の距離が長く斜度は緩やかになった一方、フィニッシュは小高い丘の上になるため、登りフィニッシュは変わらない。

10月に入っても不安定な天気が続いていたが、大会当日は朝から秋晴れ。日中は20℃を越え、日なたでは暑さを感じるほどの1日になった。



男子ジュニア レース中盤から逃げ切った大河内将泰が優勝

2周目 渡辺諒馬(松山城南高校)が飛び出す2周目 渡辺諒馬(松山城南高校)が飛び出す photo:Satoru Kato4周目 逃げる渡辺諒馬(松山城南高校・写真右)と山之内壮真(横浜高校)4周目 逃げる渡辺諒馬(松山城南高校・写真右)と山之内壮真(横浜高校) photo:Satoru Kato

11周99kmで行われた男子ジュニアには104人が出走。1周のローリングの後リアルスタートが切られた。

何度かアタックが繰り返された後、渡辺諒馬(松山城南高校)が飛び出して3周目に入る。山之内壮真(横浜高校)が追いつき、後続に30秒ほどの差をつけて先行する。

5周目 再構成された5人の逃げ集団5周目 再構成された5人の逃げ集団 photo:Satoru Kato
5周目、大河内将泰(南大隅高校)、天野壮悠(千里高校)、北宅柊麻(松山城南高校)、島野翔太(北星学園大付属高校)がブリッジをかけ、山之内と入れ替わって5人の逃げ集団が再構成される。逃げ切りで協調していたという5人とメイン集団との差は2分近くまで開き、レース終盤へ入る。

メイン集団はペースが上がらず、約2分差をつけられるメイン集団はペースが上がらず、約2分差をつけられる photo:Satoru Kato40秒差で逃げ集団を追う追走集団40秒差で逃げ集団を追う追走集団 photo:Satoru Kato

大河内将泰(南大隅高校)が5人のスプリントを制して優勝大河内将泰(南大隅高校)が5人のスプリントを制して優勝 photo:Satoru Kato
残り2周となる10周目、4人の追走集団が形成され、逃げる5人との差を40秒まで詰めて最終周回の11周目に入る。追走集団はさらに差を詰めて10秒以内まで迫ったが合流するには至らず、勝負は逃げ切った5人のスプリントへ。最後は大河内が渡邊を下して優勝した。

男子ジュニア 表彰式男子ジュニア 表彰式 photo:Satoru Kato「終盤に4人の追走が迫って焦ったけれど、自分から逃げのメンバーに声をかけて逃げ切ることだけを考えていた」とレースを振り返る大河内。

「今年は全日本で6位、インターハイで9位と悔しい結果が続いていたので、四日市で勝つと決めて練習してきた。勝てて嬉しいけれど、この後にツール・ド・おきなわも走るので、この結果に満足せずに日々の練習に取り組みたい」と語った。




男子アンダー17 寺田吉騎が優勝

男子アンダー17 スタート男子アンダー17 スタート photo:Satoru Kato男子アンダー17 メイン集団の先頭は榛生昇陽高校男子アンダー17 メイン集団の先頭は榛生昇陽高校 photo:Satoru Kato

男子アンダー17 集団スプリントを制した寺田吉騎(磐田北高校)が優勝男子アンダー17 集団スプリントを制した寺田吉騎(磐田北高校)が優勝 photo:Satoru Kato
男子アンダー17は6周54kmに126人が出走。序盤からアタックがかかるものの決定打となる動きがないまま、20人ほどの集団で最終周回へ。最後はスプリント勝負となり、寺田吉騎(磐田北高校)が優勝した。



女子ジュニア+アンダー17 石田唯が優勝

女子ジュニア+U17 渡部春雅(駒澤大学高校)を先頭に2周目へ女子ジュニア+U17 渡部春雅(駒澤大学高校)を先頭に2周目へ photo:Satoru Kato女子ジュニア+U17 4人の先頭集団女子ジュニア+U17 4人の先頭集団 photo:Satoru Kato

女子ジュニア+U17 石田唯(北桑田高校)が優勝女子ジュニア+U17 石田唯(北桑田高校)が優勝 photo:Satoru Kato
女子は4周36km。3周目までに、インターハイロード優勝の渡部春雅(駒澤大学高校)、全日本女子ジュニア3位の平尾愛菜(岐阜第一高校)、石田唯(北桑田高校)、今西瑠花(榛生昇陽高校)の4人が残り、後続に2分以上の差をつけて先行する。最後はこの4人でのスプリント勝負となり、石田が優勝した。
H3
全国ジュニア自転車競技大会 結果
男子ジュニア(A-J) 結果 99km
男子アンダー17(A-Y)結果 54km
女子ジュニア+アンダー17(A-F)結果 36km
1位 石田 唯(北桑田高校) 1時間6分35秒
2位 今西瑠花(榛生昇陽高校) +0秒
3位 平尾愛菜(岐阜第一高校)
4位 渡部春雅(駒澤大学高校) +2秒
5位 若原梨々花(岐阜第一高校) +1分55秒
6位 建石初穂(暁高校) +2分4秒

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