Jプロツアー第19戦の「維新やまぐちクリテリウム」が山口県山口市で開催され、シマノレーシングの黒枝咲哉がスプリント勝負を制して優勝した。女子は前日に続き唐見実世子が独走で優勝した。



青空の下、パークロードを折り返す集団青空の下、パークロードを折り返す集団 photo:Satoru Kato
山口市役所を抜けていく集団山口市役所を抜けていく集団 photo:Satoru Katoレースを走ったレジェンド・阿部良行氏がコメンタリーブースに登場レースを走ったレジェンド・阿部良行氏がコメンタリーブースに登場 photo:Satoru Kato

山口2連戦の2日目は、秋吉台から山口市内に場所を移し、山口県庁前から伸びる「パークロード」を往復する1周1.3kmのコースでのクリテリウムだ。

2年前の2016年に初めて開催されたが、昨年は台風の影響を受けて中止となったため、今年が2度目の開催となる。コースとなるパークロードは、山口県立美術館や博物館、役所などが面する通りで、「日本の道100選」にも選ばれる山口市の中心部を通る大通り。およそ平坦ではあるものの、折り返しの山口県庁に向かって若干の上りとなっている。反対側の折り返しは山口市役所の駐車場を通る設定で、シケインのようなコーナーが連続するため、集団が引き延ばされる。

初開催の時は土砂降りの雨の中のレースとなったが、今年は晴れて太陽が照りつける暑い1日。夏が戻ってきたかのような中でのレースとなった。

黒枝咲哉がスプリント勝負でプロ初勝利を挙げる

スタートスタート photo:Satoru Kato
ホセ・ビセンテ・トリビオを先頭にマトリックスパワータグ が集団コントロールホセ・ビセンテ・トリビオを先頭にマトリックスパワータグ が集団コントロール photo:Satoru KatoJプロツアーは40周52km。スタート直後からマトリックスパワータグのメンバーが集団前方に集まってコントロールを開始。佐野淳哉の強力な牽引力でペースをあげ、集団をふるいにかけていく。集団後方では中切れが起き、周回を重ねるごとに徐々に人数が減っていく。

途中、シマノレーシングが集団を牽引する場面もあったが、すぐにマトリックスパワータグがコントロールを取り戻し、レースを進めていく。後半に入ると、マトリックスパワータグ、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェンと並び、その後ろに続く人数が徐々に減っていく。

ニュートラリゼーションでレースに復帰する集団(写真右)ニュートラリゼーションでレースに復帰する集団(写真右) photo:Satoru Katoマトリックスパワータグ 、シマノレーシング、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング )を挟んで宇都宮ブリッツェンの順に並んで残り2周へマトリックスパワータグ 、シマノレーシング、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング )を挟んで宇都宮ブリッツェンの順に並んで残り2周へ photo:Satoru Kato

残り10周で発生した落車に、宇都宮ブリッツェンの馬渡伸弥以外の5人が巻き込まれるアクシデントが発生。この落車にはリーダージャージの窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング )も巻き込まれた。ニュートラリゼーションで集団に復帰したものの、宇都宮ブリッツェンはこの後も落車に巻き込まれ、リズムを崩していく。

終盤に入ってもマトリックスパワータグのコントロールは続き、最終周回に入ると最後の勝負に向けてさらに加速していく。残り100m、スプリントで競り合う中から黒枝咲哉(シマノレーシング)が伸び、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング )、アイラン・フェルナンデス(マトリックパワータグ)らを抑えて先着。フィニッシュライン数m前からガッツポーズを繰り出す余裕を見せてプロ初勝利を挙げた。

スプリント勝負を制した黒枝咲哉(シマノレーシング)プロ初優勝スプリント勝負を制した黒枝咲哉(シマノレーシング)プロ初優勝 photo:Satoru Kato
初優勝の感想を聞かれると「めちゃめちゃ嬉しいです」と笑顔で答える黒枝。「インターバルがかかるコースなので、シマノレーシングが前を引いて自分に負担をかけないようにする作戦でした。他のチームも同様に考えていたようで、足のあるマトリックスの後ろを他のチームが争う状態でしたが、チームメイトのアシストのおかげで自分が一番良い位置で足をためることが出来ました。

最終周回で入部さんが「前に出るぞ」と声をかけてくれたのですがうまく後ろにつけず7番手くらいにつけたのですが、それは自分の定位置でもあって、最終コーナーまで冷静にタイミングを待って加速しました。最終コーナーで後輪を滑らせてしまって焦ったのですが、リカバリー出来たことで冷静になれました。2日目も副賞盛りだくさんの表彰式2日目も副賞盛りだくさんの表彰式 photo:Satoru Kato

今日は前を引くこともなく、落車に巻き込まれることもなかったので、運もシマノレーシングに味方していたと思います」と、レースを振り返る。

来月には黒枝の地元でUCIレース「おおいたアーバンクラシック」が開催されるが、「今日の勝利で勝ち方がわかったので、チームとも話し合って作戦を立てて、絶対勝てるように頑張ります」と、抱負を語った。
JBCF維新やまぐちクリテリウム 結果(52km)
周回賞 安原大貴(マトリックスパワータグ)、下島将輝(那須ブラーゼン)

Jプロツアーリーダー 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング )
U23リーダー 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)



女子は唐見実世子が連勝

女子 8周目から独走を開始した唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)女子 8周目から独走を開始した唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Satoru Kato
女子 単独2位走行の伊藤優以(チーム ゼロ ウノ フロンティア)女子 単独2位走行の伊藤優以(チーム ゼロ ウノ フロンティア) photo:Satoru Kato女子 表彰式女子 表彰式 photo:Satoru Kato

女子のレースは20周26km。スタート直後から唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)がペースアップして集団の人数を絞り、伊藤優以(チーム ゼロ ウノ フロンティア)と2人が先行する。レース中盤の8周目に唐見が再加速し、伊藤を切り離して独走。残り13周を逃げ切って優勝を決めた。

唐見は「この後大事なレースが控えているので、今日も昨日も練習のつもりで集団とかレース展開を考えずに走りましたが、2日とも2位の伊藤さんが粘ってついてきて、強いなと感じました。昨日シスターローズジャージを取れましたが、ちょっと早かったですね。最終戦の幕張で取れればと思っていたので、この段階で取れるのはちょっと拍子抜けした感じですが、あとは守っていきます」と、語った。
Fクラスタ 結果(26km)
1位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) 43分8秒
2位 伊藤優以(チーム ゼロ ウノ フロンティア) +1分4秒
3位 根岸恵美(チーム岡山) +1LAP
Jフェミニンリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)



その他結果

E1 最終周回を逃げ切った皿谷宏人(エキップ ティラン)が優勝E1 最終周回を逃げ切った皿谷宏人(エキップ ティラン)が優勝 photo:Satoru KatoE2 藤田 宏平(voyAge cycling team)が優勝E2 藤田 宏平(voyAge cycling team)が優勝 photo:Satoru Kato

E3 1組 原田将人(TEAM all out)が優勝E3 1組 原田将人(TEAM all out)が優勝 photo:Satoru KatoE3 2組優勝 川口照悟(PARABOLAイワイシ)が優勝E3 2組優勝 川口照悟(PARABOLAイワイシ)が優勝 photo:Satoru Kato
E1(32.5km)
1位 皿谷宏人(エキップ ティラン) 48分36秒
2位 雑賀大輔(湾岸サイクリング・ユナイテッド) +3秒
3位 石井祥平(アーティファクトレーシングチーム)
4位 岩本克也(Team UKYO Reve) +4秒
5位 八幡光哉(FORCE) +6秒
6位 清水一弘(Team UKYO Reve) +7秒
E2(26km)
1位 藤田宏平(voyAge cycling team) 40分26秒
2位 夛田裕樹(Team Grandi Petit) +0秒
3位 池川辰哉(VC VELOCE)
4位 秋好佑太(VC FUKUOKA(エリート) +2秒
5位 山崎博志(湾岸サイクリングユナイテッド)
6位 井上無我(山口県自転車競技連盟)
E3 (19.5km)
1組 2組
1位 原田将人(TEAM all out) 30分57秒 川口照悟(PARABOLAイワイシ) 30分58秒
2位 清水嘉人(eNShare Cycling Team) +0秒 木原与志寛(Team Kermis Cross) +0秒
3位 大城 奨(フィッツ) +2秒 中村将也(TEAM all out)
4位 松浦広明(エキップティラン) 小林洋平(VC VELOCE)
5位 片岡祐貴(チーム大永山) +3秒 小林達也(eNShare Cycling Team) +1秒
6位 中西哲健(ナカガワAS・K'デザイン) 中田辰朗(山口県自転車競技連盟)
text&photo:Satoru Kato