急勾配の1級山岳バルコン・デ・ビスカヤ峠に先頭でフィニッシュしたマイケル・ウッズは「様々な感情がこみ上げてきた」とコメント。総合争いでタイムを挽回した選手、タイムを失った選手など、ブエルタ第17ステージを終えた選手たちのコメントを紹介します。



ステージ1位 マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)

ステージ優勝を決めたマイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)ステージ優勝を決めたマイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト・ドラパック) photo:Unipublic
とても特別な瞬間であり、フィニッシュラインを通過した時に様々な感情がこみ上げてきた。コース脇の多くの観客から名前を呼ばれながらのフィニッシュ。残りの距離が分からないままアタックすると、残り500mの表示が目に止まった。まだフィニッシュまで2分近くあると思って一旦ペースを落とし、家族のことを思いながらフィニッシュまで突き進んだんだ。

残り500mでチームカーの監督から『家族のことを考えるんだ』と言われた。生まれてくるはずの子供の名前をハンターに決めていたけど、妻は妊娠37週目で流産してしまった。1ヶ月前に妻は父親を失ってしまったし、本当につらい1年だった。大好きなバスクで結果を残したことにも満足している。素晴らしいファンがレースに駆けつけるバスクは特別な場所だ。

ステージ2位 ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング)

最終週の中で今日は最初から目星をつけていたステージだった。逃げに乗った時点で最初の目標を達成。マイカやデヘント、モレマというお馴染みの逃げメンバーが揃っていた。チームメイトのデマルキが一緒に逃げに乗ったことで大いに助けられたよ。

もちろん最後の1級山岳が今日最大の勝負どころだと分かっていたし、デマルキに先導されて登りをスタート。勾配が増す残り3.5km地点までずっと彼が完璧なテンポで引いてくれたので、ライバルたちに警戒しながら走る必要がなかった。以前のステージで早めに仕掛けて3位だったので、今日はアタックするタイミングを待ったんだ。他の選手たちの動きを見てからアタック。でもウッズを振り切れず、逆にカウンターで行かれてしまった。最後まで粘ってスプリントで追い詰めたものの届かず。あと少しだった。

ステージ3位 ダビ・デラクルス(スペイン、チームスカイ)

ステージ優勝に手が届かなかったダビ・デラクルス(スペイン、チームスカイ)ステージ優勝に手が届かなかったダビ・デラクルス(スペイン、チームスカイ) photo:Unipublic
逃げに乗ることが第1目標で、その先にステージ優勝という目標があった。最終的に思うような結果を残せなかったけど、すべては作戦通りだった。最後の1級山岳でハイペースを作ることで逃げグループの人数を絞ったものの、最後にペースを上げたところでウッズがアタック。全力で追いかけたけど、今日はウッズが最も強かった。

バスクでのレースは特別で、今日は序盤からたくさんの応援を受けたよ。だから今日は結果を残したかった。脚の調子が良いことは、メイン集団と1級山岳の登坂時間がさほど変わらないことからもわかる。残る2つの山岳ステージで再び逃げたい。

ステージ4位 ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)

今日は自分の日じゃなかった。全力を尽くしたけど、これまでのステージで逃げに乗って疲労が溜まった脚にフレッシュさは残っていなかった。休息日と昨日の個人タイムトライアルの影響かもしれないけど、今日はとにかく身体がうまく反応してくれなかった。とても過酷なステージで4位という結果は決して悪くない。

ステージ14位 エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ)

総合3位に浮上したエンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ)総合3位に浮上したエンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ) photo:Unipublic
総合3位は夢のような結果。でも毎日着実に走るという作戦には何も変更無し。今日はイェーツ兄弟が徹底的にメイン集団をコントロールしたけど、問題なくペースに対処できていた。バルベルデのアタックにも反応することができたし、マドリードに向けた戦いへのモチベーションに繋がる。

マイヨロホ サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)

マイヨロホを維持したサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)マイヨロホを維持したサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) photo:Unipublic
最後の1級山岳で決定的なアタックを生み出した選手はいなかった。アレハンドロ(バルベルデ)がアタックした時もミッチェルトン・スコットは対処できていたし、ジャック(ヘイグ)と兄弟のアダムに大いに助けられた。残り1.5km地点でのロペスのアタックもアダムが封じ込めてくれたけど、スプリントで先行したアレハンドロとの間にタイム差がついてしまった。

自分にとって得意ではない今日のようなステージでバルベルデとマスからタイムを失ったのは恥ずべきことじゃない。アンドラの山岳ステージは(勾配が緩いので)自分向き。でも今日1分遅れたキンタナが早めに動いてくるだろうし、まだまだ気が抜けない状態が続く。

総合2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

8秒を取り返したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)8秒を取り返したアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) photo:Unipublic
イェーツから8秒を取り返したことは朗報だ。休息日とタイムトライアルの影響で、今日は総合成績が動く日だと思っていた。実際に多くの選手たちが苦しんでいたように思う。今日は序盤からハイスピードな展開で、最後の1級山岳の登坂スピードも速かった。昨日よりも調子が良かったし、ナイロ(キンタナ)も調子が良いと言ったのでペースを上げた。でもグランツールの3週目には何が起こるかわからない。この湿度と昨日のタイムトライアルの影響がキンタナの走りに出たのかもしれない。

終盤にかけてアスタナが力強い走りを見せたものの、最後の1級山岳でミゲルアンヘル・ロペスは少しペリョ・ビルバオから遅れ気味だった。ライバルたちの動きを見るために、勾配が増したところでアタックすると、警戒していたクライスヴァイクがまず脱落。これで総合争いは3人(イェーツ、バルベルデ、マス)に絞られたと言っていいと思う。

(第19ステージの)1級山岳ラ・ラバッサ峠は良く知っている。2008年にそこで失速した思い出があるから、しっかりと食べてしっかりとリカバリーしたい。自分はマイヨロホから遠くない位置につけている。総合3位のエンリク(マス)にもまだ総合優勝のチャンスはあるし、まだ総合争いは決まっていない。

総合4位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

今日もチームは最高のお膳立てをしてくれたし、全力を尽くしたと言える。総合ライバルたちからタイムを奪うことに成功したし、ハードな1日の最後に総合4位までジャンプアップしたことを嬉しく思う。

ステージ22位 ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)

1級山岳バルコン・デ・ビスカヤ峠でメイン集団から脱落したステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)1級山岳バルコン・デ・ビスカヤ峠でメイン集団から脱落したステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) photo:Kei Tsuji
毎日何が起こるかわからない。勝つ日もあれば負ける日もある。今日は自分が負ける日だった。最後の1級山岳は登り口からハイペースで、その勢いに対応できずに遅れた。今思えば登り口からもっと強度を上げていても良かったのかもしれない。フィニッシュ手前は勾配が緩むと聞いていたのに実際は全く違った。走るというよりよじ登るという表現があっているような急坂で、リズムを崩してしまった。土曜日の夜になるまでまだ何も終わっていない。

ステージ23位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)

最後は力が残っていなかった。病気にかかったとかそういったものではなく、調子は良かったけどタンクが空っぽだった。最後の1級山岳が始まった時点で、付いていくのがやっとな状態だった。脱落してからもペースを刻んだけど、一緒に遅れたクライスヴァイクと総合順位を落とす結果になってしまった。

チームにとって朗報は、調子の良いバルベルデがライバルたちからタイムを奪ったこと。明日以降、彼から離れずに走り、チームとしていつでも動けるようにしたい。モビスターの第1目標は変わらず総合優勝であり、展開に合わせて臨機応変に戦いたい。チームの中の1人が総合優勝できればそれでいい。

ステージ敢闘賞 オマール・フライレ(スペイン、アスタナ)

敢闘賞を得たオマール・フライレ(スペイン、アスタナ)敢闘賞を得たオマール・フライレ(スペイン、アスタナ) photo:Unipublic
自宅のすぐ横を通る特別なステージだった。家族や友人たちが沿道に駆けつけてくれたし、逃げに乗る許可を与えてくれたアスタナに感謝している。最後の1級山岳が厳しすぎるのはわかっていたけど全力を尽くした。ステージ優勝に手が届かないとわかると、一旦ペースを落として後方のミゲルアンヘル・ロペスを待つことにした。少しでも総合争いを繰り広げる彼の助けになればと思ったんだ。

山岳賞ジャージ トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)

山岳賞ジャージを射止めたトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)山岳賞ジャージを射止めたトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) photo:Unipublic
ミッションを完遂することができて満足している。序盤の平坦区間ではアタックが決まらないと思っていたので、力を無駄にすることなく走って最初の3級山岳で仕掛けた。すると先頭グループが形成されて、強いメンバーが揃っていたので、今日はこのまま逃げ切れると確信した。そして確実にカテゴリー山岳でポイントを稼ぐことに専念した。マテマルドネスのチームメイトが2人も逃げに入っていたけど、毎回早めに山岳ポイントを狙って動き、彼らのやる気を削ぐ作戦が上手くいった。でも最後の1級山岳は自分には厳しすぎると分かっていた。

明日から山岳賞ジャージを守るための戦いが始まる。山岳賞争いにおいて重要なのは土曜日の第20ステージ。モレマとキングが直接的なライバルになる。マテマルドネスはここ数日体調を崩しているけど、復活して山岳賞争いに絡んでくるかもしれない。もし4人(デヘント、モレマ、キング、マテ)がカテゴリー山岳のたびにスプリントするような展開になればとても面白いと思う。

ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)

今日の落車を最後に、2018年の不運を断ち切りたい。70km/h前後で走っている時に落車したので、もっと悪い結果にもなりえた。落車後に取り乱してしまったことをファンに謝りたい。アドレナリンが出ていたし、身体中が痛んだので、気持ちのコントロールができなかった。できるだけ早く回復して、明日の時点で今後の走りかたを決めたい。

text:Kei Tsuji
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