2018年9月5日、UCI(国際自転車競技連盟)が競技外ドーピング検査で採取されたカンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、バーレーン・メリダ)のサンプルからEPO(エリスロポエチン)の『AAF(違反が疑われる分析結果)』が検出されたと発表した。


カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、バーレーン・メリダ)カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、バーレーン・メリダ) photo:CorVos
問題のサンプルが採取されたのは2018年7月31日にCADF(自転車競技アンチドーピング財団)が行った競技外ドーピング検査。UCIの発表によると、シウトソウのAサンプルから、持久力向上効果のあるEPOの『AAF(違反が疑われる分析結果)』が検出された。現在、暫定的に出場停止処分が与えられているシウトソウはBサンプルの再検査を要請する権利を有している。

バーレーン・メリダのブレント・コープランドGMは「心から残念なニュースだ。健康に関するチームの内規に沿って、私たちは違反行為に対して厳格に取り組んできた。今回の一件は決して許されるものではなく、今後さらなる措置を講じる」とコメントしている。今後Bサンプルの検査結果を待ってチームは正式な処分を与えると見られるが、6月の時点で来シーズンの契約を延長しないことをシウトソウに告げていたという。

現在36歳のシウトソウはファッサボルトロやアクアエサポーネ、バルロワールドを経て2008年から4年間チームコロンビアに所属。その後、2012年から4年間チームスカイで過ごし、ディメンションデータを経て2017年からバーレーン・メリダに所属している。

今シーズン、シウトソウは4月のツアー・オブ・クロアチアで新城幸也らのアシストを受けて総合優勝。その直後のジロ・デ・イタリアに出場予定だったが、初日の個人タイムトライアル試走中に落車して椎骨を骨折し、開幕前にレースを去った。その後、ベラルーシ選手権でレースに復帰し、7月のツアー・オブ・オーストリアと8月のクラシカ・サンセバスティアンを走っている。

これまでグランツールに15回出場しており、ジロでは2011年に総合9位、2016年に総合10位。山岳もTTもこなせるオールラウンダーとして、近年はグランツールでエースのアシストを担う場面が多く見られた。

2014年 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ)2014年 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームスカイ) photo:Unipublic2009年 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームコロンビア)2009年 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、チームコロンビア) photo:Kei Tsuji
ツアー・オブ・クロアチアで総合優勝を飾ったカンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、バーレーン・メリダ)ツアー・オブ・クロアチアで総合優勝を飾ったカンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、バーレーン・メリダ) photo:www.tourofcroatia.com

text:Kei Tsuji

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