ともにワールドツアーチームをサポートするレーシングブランド、サーヴェロとラピエールを筆頭に、ホイールや各種パーツを揃えるイーストン、トーケン、ゼンティスなどの輸入代理店を務める東商会の2019モデル展示会をレポートします。



各種モデルにカラーチェンジを加えたサーヴェロ各種モデルにカラーチェンジを加えたサーヴェロ
1911年に創業し100年以上の歴史を持つ自転車総合商社、東商会。同社が取り扱う看板ブランドの一つが、カナダに本社を置くサーヴェロだ。業界随一のカーボンテクノロジーと最先端の解析技術を組み合わせて完成されるハイパフォーマンスなレーシングバイクは、ロードレースやトライアスロンの世界で幾多の勝利を重ねてきた。

エアロロードの「S」、オールラウンドモデルの「R」、エンデュランスモデルの「C」、TTバイクの「P」という各シリーズのラインアップは従来と変わらず。いずれのモデルもカラーチェンジが加わり、Rシリーズには鮮やかな単色カラーが、Pシリーズにはトライアスロン界で人気の高い蛍光イエローを採用したデザインが登場している。

プライスダウン果たし魅力を増したR2。スカイブルーのカラーも特徴的だプライスダウン果たし魅力を増したR2。スカイブルーのカラーも特徴的だ 旗艦モデルらしく精悍な雰囲気を醸すオールブラックカラーのR5旗艦モデルらしく精悍な雰囲気を醸すオールブラックカラーのR5
「美しいオレンジ一色のR3がオススメの1台」とアジアセールス担当のベレンド氏「美しいオレンジ一色のR3がオススメの1台」とアジアセールス担当のベレンド氏
細かなアップデートとして、Rシリーズのディスクブレーキモデルは新たにDTスイスのカーボンホイールを標準装備としてスペックイン。R7000系シマノ105完成車のミドルグレード、R2は18モデルから5万円もプライスダウンを果たしサーヴェロの完成車としては破格の32万円にて販売される。またP3とP2はともにコックピットパーツがプロファイルデザイン製で統一されたこともトピックだ。

Cシリーズは他のレースモデルと区別したフレームグラフィックへ変更され、ダウンチューブロゴを廃したデザインに。バイクの用途にマッチしたアドベンチャー感を漂わせるオリーブカラーが登場している。またC3のフォークグレードを落とした新作のミドルグレード「C2」も新たにラインアップへ加わり、展開の幅を広げている。

トライアスロン界でトレンドの蛍光カラーを取り入れたP5Xトライアスロン界でトレンドの蛍光カラーを取り入れたP5X エンデュランスモデルのCシリーズには、ミドルグレードのC2が登場エンデュランスモデルのCシリーズには、ミドルグレードのC2が登場
サーヴェロから新たにアパレルも展開開始。エンデュラ製のジャージはプロチームも着用する高性能なものサーヴェロから新たにアパレルも展開開始。エンデュラ製のジャージはプロチームも着用する高性能なもの
サーヴェロブランドとして新たにアパレル類も国内展開を開始。製品自体は同社サポートの女子チーム、サーヴェロ・ビグラやワールドチームのモビスターも使用するスコットランド発のウェアブランド「エンデュラ」製で、サーヴェロロゴをあしらったデザインに仕上がる。バイクと合わせたコーディネートを楽しめるだろう。

グルパマFDJをサポートするラピエールからは、先行してモデルチェンジが発表されていたフラッグシップ「XELIUS SL」が注目のバイクだ。ルックスの大きな変化はないものの、チューブ形状やカーボンレイアップの変更など細部にアップデートを加え性能を洗練させている。

ツールに合わせフルモデルチェンジを果たしたフラッグシップ「XELIUS SL」ツールに合わせフルモデルチェンジを果たしたフラッグシップ「XELIUS SL」
数々の輝かしい戦績がトップチューブに刻まれたティボー・ピノカラー数々の輝かしい戦績がトップチューブに刻まれたティボー・ピノカラー ピノの”P”マークと共に山岳をイメージしたブルーのグラフィックもあしらわれるピノの”P”マークと共に山岳をイメージしたブルーのグラフィックもあしらわれる
アルノー・デマールのスプリントを支えるエアロロード「AIRCODE」アルノー・デマールのスプリントを支えるエアロロード「AIRCODE」 アルミフレームながらラピエール特有の曲線美が特徴的なエントリーモデル「AUDACIO」アルミフレームながらラピエール特有の曲線美が特徴的なエントリーモデル「AUDACIO」

XELIUSとともにレーシングラインを支えるエアロロードのAIRCODE、エンデュランスモデルのPULSIUMを合わせた3車種に置いてはトップグレードの「ULTIMATE」モデルで、フレンチトリコロールをあしらったグルパマFDJレプリカカラーが販売される。AIRCODEとPULSIUMはそれぞれ昨年フルモデルチェンジを果たしたばかりとあって、フレームにアップデートはない。

同じくULTIMATEグレードでのみ展開される人気のティボー・ピノカラーは、ブルーのカモフラ柄が廃止され青と白の2色で塗り分けたデザインを採用。登りを得意とするピノらしく山岳をイメージしたアイコンがあしらわれ、トップチューブ上部には自身の輝かしい戦績も刻まれる。またノーマルカラーのブラック/ブルーは、青色部分をメタリック調とし高級感あるルックスに仕上がっている。

MTBのブロックタイヤを装備しアドベンチャーな走りを楽しめる「GIRAMONDO 27.5」MTBのブロックタイヤを装備しアドベンチャーな走りを楽しめる「GIRAMONDO 27.5」
クラシカルな1台が完成車で手に入る「GRAN CRITERIUM CLASSICO」クラシカルな1台が完成車で手に入る「GRAN CRITERIUM CLASSICO」 ワイドタイヤ、フェンダー、ダイナモライトなどを備えツーリングにピッタリの「SPECIALE RANDONNEUR」ワイドタイヤ、フェンダー、ダイナモライトなどを備えツーリングにピッタリの「SPECIALE RANDONNEUR」

クラシカルなクロモリバイクやお洒落な雰囲気を醸すアーバンバイク、トレンドを反映したアドベンチャーバイクなどを揃えるのはイタリアンブランドのマジィ。耐久性も高いスチールフレームにディスクブレーキや極太のタイヤを合わせ、最新のバイクパッキングを施せばキャンプツーリングなどを楽しむマシンとしても活躍することだろう。新作等はないものの、街乗りや通勤からトレイルライドを楽しむコアなライダーまで、自身のスタイルに合ったバイクを選べるはずだ。

ハンドル、ステムなどの各種パーツ類を揃えるイーストンは、ディスクブレーキモデルのホイールラインアップが拡充。同社のトップモデルEC90シリーズには、全く新しいリムハイト85mmのスーパーディープとともに、55mmハイト、38mmハイトと用途や好みに応じて選べるディスクブレーキカーボンホイールが揃う。いずれもリムはチューブレスレディ仕様でトレンドを抑えたスペックだ。

ディスクブレーキモデルのホイールを各種追加したイーストンディスクブレーキモデルのホイールを各種追加したイーストン ディスクロード用に新開発されたVAULTハブ。マッシブなボディが高い剛性を生み出すディスクロード用に新開発されたVAULTハブ。マッシブなボディが高い剛性を生み出す
デザイン、形状にアップデートを加え剛性と軽量性を追求したイーストンのEAステムデザイン、形状にアップデートを加え剛性と軽量性を追求したイーストンのEAステム サドル調整をしやすくするヤグラパーツへ変更されたシートポストサドル調整をしやすくするヤグラパーツへ変更されたシートポスト

またディスクブレーキ用の新作ハブとして、レースフェイスのMTBハブテクノロジーを応用しロード向けに改良した「VAULT」を投入。マッシブなハブボディが高い剛性をもたらすとともに、フリーボディが6度ごとに細かく噛み合う機構とすることで優れた反応性、加速性を獲得している。

素材によって各種グレードを揃えるアルミステムのEAシリーズもデザインや形状を刷新し、剛性と軽量性をさらに追求。ハンドルクランプ部に挟み込みスマートなルックスを実現するガーミンマウントパーツや、100mmで110gの軽さに仕上がるアルミステムの最上位モデル「EA90 SL」も新発売の製品だ。シートポストにもアップデートが加わり、サドルの前後位置と角度をそれぞれ独立して調整可能な新型ヤグラを装備する。

トーケンもディスクブレーキホイールをラインアップに追加した。新作のグラベル向けホイールも登場しているトーケンもディスクブレーキホイールをラインアップに追加した。新作のグラベル向けホイールも登場している
駆動系のカスタムパーツであるビッグプーリー「Shuriken」がデビュー駆動系のカスタムパーツであるビッグプーリー「Shuriken」がデビュー 高い取り付け精度で音鳴りを防ぐスレッドフィットタイプのBB「Ninja」高い取り付け精度で音鳴りを防ぐスレッドフィットタイプのBB「Ninja」

BBやヘッドパーツなど回転系のパーツに強いトーケンからは、カスタムパーツとして定番となったビッグプーリー「Shuriken」がデビュー。カーボンを用いたケージやプーリーへの肉抜きによって軽量化を図りつつ、ガイド側12T、テンション側19Tのビッグサイズを採用しチェーンの屈折角度を調整することで駆動効率を高める。またプーリーにはセラミックベアリングを投入し良好な回転性能も生み出している。

18モデルで登場したハイパフォーマンスホイール「Zenith」シリーズには、ディスクブレーキモデルが追加。同時にシクロクロスやグラベルロード用のワイドタイヤ専用ホイール「RoubX」も新登場している。内幅25.3mmのカーボンチューブレスレディリムを採用しながらも、セット重量1,494gと軽量に仕上がるのが特徴だ。

ハンドルを極限まで下げるプロライダーのポジションを実現するべく、低スタックハイトのヘッドセットもラインアップ。トーケンが得意とするBBは、左右のスリーブにねじを切り、圧入タイプのBBでも容易な取り付けと音鳴りを解消するスレッドフィット形式の「Ninja」がイチオシ製品。その名の通り影からバイクの性能を支える心強いパーツとなってくれるだろう。

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text&photo:Yuto.Murata
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