Jプロツアー第16戦となる「第1回JBCFチームタイムトライアルチャンピオンシップ」が、栃木県の渡良瀬遊水地で開催され、宇都宮ブリッツェンが18分41秒31で優勝した。



広大な人工湖、渡良瀬遊水地のコース広大な人工湖、渡良瀬遊水地のコース photo:Satoru Kato

1ヶ月のインターバルを終えたJプロツアーは、タイムトライアルチャンピオンシップで再開。第16戦はチームタイムトライアル、第17戦は個人タイムトライアルのチャンピオンシップだ。昨年までは個人タイムトライアルのみが行われていたが、今年はチームタイムトライアルが追加された。Jプロツアーでのチームタイムトライアルは、2016年以来2年ぶりの復活。チャンピオンシップの懸かった大会としては初めての開催だ。

横一線に並んでスタートするレオモ・ベルマーレ・レーシングチーム横一線に並んでスタートするレオモ・ベルマーレ・レーシングチーム photo:Satoru Kato会場は、今年3月のツール・ド・とちぎ第1ステージが開催された渡良瀬遊水地。いくつかに分けられた広大な人工湖のうち、谷中湖の周囲を走る1周5.3kmを1チーム6人で3周する計16kmのタイムレースだ。

天気予報ではレースがスタートする昼ごろから雨が降り、気温が低めと言われていた。しかし雨は降らず、時々太陽が顔を出して蒸し暑い1日。チームランキング上位がスタートする終盤には風が吹き始めたものの、結果に影響するほどにはならなかった。

平均時速50kmオーバーのトップ争い

4位に食い込んだイナーメ信濃山形4位に食い込んだイナーメ信濃山形 photo:Satoru Kato5位 那須ブラーゼン5位 那須ブラーゼン photo:Satoru Kato

4人出走のチームブリヂストンサイクリングは3位4人出走のチームブリヂストンサイクリングは3位 photo:Satoru Kato
出走したのはJプロツアーの16チーム。3チームずつのグループ(ウェーブ)に分かれて2分間隔でスタートする。

20分台のタイムが並ぶ中、スタート順中盤のイナーメ信濃山形が19分37秒を出し、それまでのトップタイムを30秒以上更新して暫定首位に立つ。次のウェーブでスタートした那須ブラーゼンも19分台を出すものの、トップタイム更新には5秒ほど足りず。一方同じウエーブでスタートしたチームブリヂストンサイクリングは、4人での出走ながら19分23秒を出してトップタイムを更新する。

2位 マトリックスパワータグ 18分53秒382位 マトリックスパワータグ 18分53秒38 photo:Satoru Kato
1位 宇都宮ブリッツェン 18分41秒311位 宇都宮ブリッツェン 18分41秒31 photo:Satoru Kato
最後のウェーブでスタートしたのは、マトリックスパワータグと宇都宮ブリッツェン。中間計測では共にチームブリヂストンサイクリング を上回るペースで走行。両チーム共に最後は最低人数の3人になってフィニッシュとなったが、マトリックスパワータグが18分53秒、宇都宮ブリッツェンは18分41秒となり、宇都宮ブリッツェンが優勝した。

表彰式表彰式 photo:Satoru Kato表彰式で手土産をJBCF廣瀬理事に渡す佐野淳哉(マトリックスパワータグ)表彰式で手土産をJBCF廣瀬理事に渡す佐野淳哉(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato

「勝てて嬉しいしホッとしています。このメンバーで勝てなかったら『何やってるんだ』って言われますから」と話すキャプテンの増田成幸。「2週間前のシマノ鈴鹿ロードで今回と同じメンバーでチームTTを走って、その後も宇都宮競輪場でみんなで合わせる練習をして今日のレースに臨みました。

走ってみないとどのくらいのタイムが出るかは分かりませんでしたが、上々の記録だったと思います。直前に走ったブリヂストンのタイムが良かったですが、20km弱の距離を走るレースで2人少ないことは大きなハンデになると思っていたので、そのタイムは超えられると考えていました。誰か1人が速くても遅くてもこういうチーム競技は勝てないので、調子が揃っていることが確認出来たと思います」と、語った。
チームタイムトライアルチャンピオンシップ 結果(16km)
1位 宇都宮ブリッツェン(増田、小野寺、雨澤、鈴木譲、岡、阿部) 18分41秒31(51.4km/h)
2位 マトリックスパワータグ(ホセ、アイラン、佐野、土井、向川、安原) +12秒
3位 チームブリヂストンサイクリング (大久保、窪木、原田、堀) +41秒
4位 イナーメ信濃山形(中村、佐野、北野、小室、河田、筧) +56秒
5位 那須ブラーゼン(下島、岸、柴田、吉田、西尾、樋口) +1分1秒
6位 LEOMO Bellmare Racing Team(米谷、才田、岩瀬、小嶋、加地、宮澤) +1分25秒
7位 VC FUKUOKA(松木、前原、佐藤信、佐藤秀、加納) +1分28秒
8位 FIETS GROEN 日本ロボティクス(野口、中村、高橋、香西、光山、安藤) +1分30秒
text&photo:Satoru Kato