ブールス・レディースツアー2日目に、前日勝者のアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)が独走勝利。與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)は16秒遅れのステージ28位と好感触を得て終えている。
元世界王者のアマリー・ディデリクセン(デンマーク、ブールス・ドルマンス)が逃げる (c)CorVos
オランダで開催中のブールス・レディースツアーは前日のプロローグを終え、この日から本格的なロードステージが幕開けた。第1ステージの舞台は登り(距離1.5km、平均勾配3.7%)を含むナイメーヘンの周回コースを7周する132.2kmで、コースマップには記載されていないアップダウンや石畳も多く登場した。
この日は元世界王者のアマリー・ディデリクセン(デンマーク、ブールス・ドルマンス)らがエスケープし、総合リーダーのアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)率いるミッチェルトン・スコットが集団コントロールを担う展開に。
終盤に入るとファンフルーテン自らアタックし、追従したアンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス)らを引き千切って独走態勢に持ち込んだ。アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)にマークされたファンデルブレヘンは追走できず、残り距離を単独で逃げ切ったTT世界王者が前日のプロローグに続く2連勝を達成。残り6km地点で進路を間違え、Uターンしたにも関わらず逃げ切る圧巻の勝利だった。
道幅の狭いアップダウン区間を走る與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) (c)VeloFocus/Wiggle High5
独走でフィニッシュするアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) (c)CorVos
2位争いを制したエウジェニア・ブヤーク(スロバキア、BTCシティリュブリャナ)は総合2位に浮上 (c)CorVos
総合リードを拡大したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) (c)CorVos
「自分の前にオートバイが走っていなかったし、下見をしたのでルートを理解しているつもりだったのに道路工事で進路が変わっていたのかもしれない。進路を間違えたときは"レースが終わった"と思ったけれど、幸いギャップを維持することができた」と語るファンフルーテン。集団の頭を取った総合2位のエウジェニア・ブヤーク(スロバキア、BTCシティリュブリャナ)に対してリードを29秒差まで広げ、向かう所敵なしの雰囲気を醸し出している。
また、與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)はエリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)のアシストを務め、最後は16秒遅れの28位でフィニッシュ。もう一人のエースであるリサ・ブレナウアー(ドイツ)は集団から遅れたものの、コンディションに自信を感じているようだ。以下は本人によるレポート。
「チームにとって、厳しい一日となりました。2名のDNFとリサがドロップ。今日はジェットコースターのコース。登りも厳しく道が狭い。石畳の路面も多くワールドツアーにふさわしいコース。厳しい上りを7周回、多くの選手がDNFとなりました。
作戦は私はエリザのフォロー、オードレーがリサのフォロー。久しぶりに武井コーチの応援FBライブもあり、ああホームでのレースだなと、強く感じました。自分のコンディションは普通だと良いのですが...。登りはエリザとリサの位置取りをしながら進めます。普段通りの仕事をしながら、今日の私は大丈夫だ。そしてこのチームでのレースももうすぐ終わるんだなと。少し色々と考えました。
周回を重ねるたびに次々に選手がドロップ。そして、お約束の目の前での落車もあり。ぎりぎり避けながら。私もきつい場面がありましたが、何とか粘って25名ほどのメイン集団で最終回へ。
いつのまにか、リサがドロップしていて残りは私とエリザのみ。オードレーは後から追いついてきました。登り口までエリザを連れて行って、後は粘って粘って登ります。一番きつい部分で武井コーチの一言。「ここで粘ろう!」。ハッと目が覚めて、ぎりぎり耐えきってゴールへの登りへ突入。丁寧に明日へ温存。と思いますが、出し切らないと千切れてしまうので。
そしてゴール。ふぅ、久しぶりに走れる自分がいて、ホッとしました。皆から「Eri!!! Good job!!!」と褒められて、その気になります。とにかく無事これ名馬で世界選手権へ。

オランダで開催中のブールス・レディースツアーは前日のプロローグを終え、この日から本格的なロードステージが幕開けた。第1ステージの舞台は登り(距離1.5km、平均勾配3.7%)を含むナイメーヘンの周回コースを7周する132.2kmで、コースマップには記載されていないアップダウンや石畳も多く登場した。
この日は元世界王者のアマリー・ディデリクセン(デンマーク、ブールス・ドルマンス)らがエスケープし、総合リーダーのアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)率いるミッチェルトン・スコットが集団コントロールを担う展開に。
終盤に入るとファンフルーテン自らアタックし、追従したアンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス)らを引き千切って独走態勢に持ち込んだ。アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)にマークされたファンデルブレヘンは追走できず、残り距離を単独で逃げ切ったTT世界王者が前日のプロローグに続く2連勝を達成。残り6km地点で進路を間違え、Uターンしたにも関わらず逃げ切る圧巻の勝利だった。




「自分の前にオートバイが走っていなかったし、下見をしたのでルートを理解しているつもりだったのに道路工事で進路が変わっていたのかもしれない。進路を間違えたときは"レースが終わった"と思ったけれど、幸いギャップを維持することができた」と語るファンフルーテン。集団の頭を取った総合2位のエウジェニア・ブヤーク(スロバキア、BTCシティリュブリャナ)に対してリードを29秒差まで広げ、向かう所敵なしの雰囲気を醸し出している。
また、與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)はエリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)のアシストを務め、最後は16秒遅れの28位でフィニッシュ。もう一人のエースであるリサ・ブレナウアー(ドイツ)は集団から遅れたものの、コンディションに自信を感じているようだ。以下は本人によるレポート。
「チームにとって、厳しい一日となりました。2名のDNFとリサがドロップ。今日はジェットコースターのコース。登りも厳しく道が狭い。石畳の路面も多くワールドツアーにふさわしいコース。厳しい上りを7周回、多くの選手がDNFとなりました。
作戦は私はエリザのフォロー、オードレーがリサのフォロー。久しぶりに武井コーチの応援FBライブもあり、ああホームでのレースだなと、強く感じました。自分のコンディションは普通だと良いのですが...。登りはエリザとリサの位置取りをしながら進めます。普段通りの仕事をしながら、今日の私は大丈夫だ。そしてこのチームでのレースももうすぐ終わるんだなと。少し色々と考えました。
周回を重ねるたびに次々に選手がドロップ。そして、お約束の目の前での落車もあり。ぎりぎり避けながら。私もきつい場面がありましたが、何とか粘って25名ほどのメイン集団で最終回へ。
いつのまにか、リサがドロップしていて残りは私とエリザのみ。オードレーは後から追いついてきました。登り口までエリザを連れて行って、後は粘って粘って登ります。一番きつい部分で武井コーチの一言。「ここで粘ろう!」。ハッと目が覚めて、ぎりぎり耐えきってゴールへの登りへ突入。丁寧に明日へ温存。と思いますが、出し切らないと千切れてしまうので。
そしてゴール。ふぅ、久しぶりに走れる自分がいて、ホッとしました。皆から「Eri!!! Good job!!!」と褒められて、その気になります。とにかく無事これ名馬で世界選手権へ。
ステージ結果
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 3h28'29" |
2位 | エウジェニア・ブヤーク(スロバキア、BTCシティリュブリャナ) | +12" |
3位 | エレナ・チェキーニ(イタリア、キャニオン・スラム) | |
4位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、ヴァルカーPBM) | |
5位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | ソフィア・ベルティッツォーロ(イタリア、アスタナ) | |
7位 | スリック・ロザンヌ(オランダ、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | |
8位 | ジョルジア・ブロンジーニ(イタリア、サイランスプロサイクリング) | |
9位 | オードリー・コールドンラゴ(フランス、ウィグル・ハイファイブ) | |
10位 | エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ) | |
28位 | 與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) | +16" |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 3h32'41" |
2位 | エウジェニア・ブヤーク(スロバキア、BTCシティリュブリャナ) | +29" |
3位 | エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ) | +30" |
4位 | リア・キルヒマン(カナダ、サンウェブ) | +31" |
5位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) | +32" |
6位 | アンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス) | +33" |
7位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | +37" |
8位 | エレナ・チェキーニ(イタリア、キャニオン・スラム) | +38" |
9位 | フロールチェ・マッカイ(オランダ、サンウェブ) | +40" |
10位 | マルクス・リイジェンヌ(オランダ、ワオディールス) |
ポイント賞
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 50pts |
2位 | エウジェニア・ブヤーク(スロバキア、BTCシティリュブリャナ) | 26pts |
3位 | エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ) | 22pts |
山岳賞
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 13pts |
2位 | アンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス) | 8pts |
3位 | アマリー・ディデリクセン(デンマーク、ブールス・ドルマンス) | 8pts |
ヤングライダー賞
1位 | ジャンヌ・コレヴァール(オランダ、ワオディールス・プロサイクリング) | 3h33'25" |
2位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、ヴァルカーPBM) | +06" |
3位 | ソフィア・ベルティッツォーロ(イタリア、アスタナ) | +13" |
チーム総合成績
1位 | サンウェブ | 10h39'36" |
2位 | ウィグル・ハイファイブ | +25" |
3位 | BTCシティリュブリャナ | +47" |
text:So.Isobe
photo:CorVos,Wiggle High5
photo:CorVos,Wiggle High5
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