マイヨロホ争いに加えてブエルタ・ア・エスパーニャを盛り上げるのが3賞ジャージの争い。ポイント賞の「プントス」、山岳賞「モンターニャ」、複合賞「コンビナーダ」の仕組みと有力候補を紹介します。


マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)

ポイント賞ジャージはツールと同じ緑色ポイント賞ジャージはツールと同じ緑色 photo:Tim de Waele / TDWsport
プントスはスペイン語でポイントの意味。主にスプリンターを対象にしたポイント賞ジャージだ。ステージ上位15名と、中間スプリントポイント上位3名に与えられるポイントの積算により争われる。2009年にジャージカラーがツール・ド・フランスと同じグリーンに変更。ジャージスポンサーは2015年からツールのマイヨヴェールと同じ「シュコダ」が務めている。

獲得ポイントはステージ1位で25ポイント、2位20ポイント、3位16ポイント・・・15位1ポイント。中間スプリントポイントでは1位4ポイント、2位2ポイント、3位1ポイント。ツールとは異なり、平坦ステージでも山岳ステージでも同ポイントが与えられる。そのためスプリンターだけではなく、総合上位のオールラウンダーもポイント賞ランキングの上位に名を連ねる。

ロードステージの半数が山頂フィニッシュであり、平坦ステージの数の少なさはピュアスプリンターの数の少なさに比例する。どのチームも大柄でマッチョなスプリンターではなく、比較的登りもこなせる軽量で俊敏なスプリンターをメンバー入りさせている。

両手を広げてフィニッシュするエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)両手を広げてフィニッシュするエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) photo:CorVos
難易度の低い平坦ステージでフィニッシュ前を支配すると見られているのが、今シーズンすでに56勝という驚きの数字を残しているクイックステップフロアーズだ。ベルギーチームのエーススプリンターを担うのは、今シーズン世界最多15勝を飾っているイタリアチャンピオンのエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)。心強いリードアウト役のファビオ・サバティーニ(イタリア)やミケル・モルコフ(デンマーク)をメンバーさせているクイックステップフロアーズは、22チームの中で最も速いトレインを組むことができる。ジロでステージ通算5勝を飾っているヴィヴィアーニは2012年に続く2度目のブエルタ出場となる。

単純なスプリント力ではヴィヴィアーニに敵わないものの、世界チャンピオンのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)は多種多様なステージでポイントを稼ぐことが可能な選手。もちろん平坦ステージでは集団スプリントで上位を狙い、山岳ステージでも逃げに乗ってポイントを稼いでくるだろう。サガンは2011年、2014年、2015年に続く4度目のブエルタ出場で、これまでステージ通算4勝を飾っている。

2017年大会でステージ4勝を飾りながら、わずか2ポイント差でポイント賞獲得を逃したマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)はヨーロッパチャンピオンジャージを着て出場する。トレンティンはサガンと同様に登りもこなせるパンチャー系のスプリンター。ブエルタにはサガンやトレンティン向きのステージが多く設定されている。

ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVosマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) photo:CorVos

他にも、ツール出場を逃したナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)やジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード)、マルク・サロー(フランス、グルパマFDJ)、マックス・ヴァルシャイド(ドイツ、サンウェブ)らが平坦ステージで勝利を狙ってくるだろう。

日本人に馴染みのある選手として注目したのが、2016年から2年間チーム右京に所属したジョン・アベラストゥリ(スペイン、エウスカディ・ムリアス)だ。2016年のツール・ド・北海道プロローグ優勝者で、2017年のツアー・オブ・ジャパン美濃ステージでも勝っている29歳のバスクスプリンターがグランツール初出場を果たす。また、チームメイトのエデュアルド・プラデス(スペイン)は2014年にマトリックス・パワータグに所属していたオールラウンダー。プラデスは2018年ツール・ド・ヨークシャー総合2位、ツアー・オブ・ノルウェー総合優勝という成績を残している。

ブエルタ歴代ポイント賞獲得者
2017年 クリストファー・フルーム(イギリス)
2016年 ファビオ・フェリーネ(イタリア)
2015年 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2014年 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ)
2013年 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2012年 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2011年 バウク・モレマ(オランダ)
2010年 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)
2009年 アンドレ・グライペル(ドイツ)
2008年 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー)
2007年 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア)
2006年 トル・フースホフト(ノルウェー)
2005年 アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)
2004年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2003年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2002年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2001年 ホセマリア・ヒメネス(スペイン)
2000年 ロベルト・エラス(スペイン)
1999年 フランク・ファンデンブロック(ベルギー)
1998年 ファブリツィオ・グイディ(イタリア)
1997年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1996年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1995年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1994年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1993年 トニー・ロミンゲル(スイス)
1992年 ジャモリディネ・アブドヤパロフ(ウズベキスタン)
1991年 ウーヴェ・ラーブ(ドイツ)
1990年 ウーヴェ・ラーブ(ドイツ)



マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)

赤いマイヨロホと青い水玉模様のマイヨモンターニャ赤いマイヨロホと青い水玉模様のマイヨモンターニャ photo:CorVos
モンターニャはスペイン語でマウンテンの意味。山岳の頂上通過順位に基づいて与えられるポイントの積算で争われる。ジャージデザインは青い水玉模様で、ジャージスポンサーは国営宝くじの「ロテリアス・イ・アプエスタス・デル・エスタド」。

これまで多くの山岳スペシャリストを輩出してきたクライマー大国スペイン。今年で開催73回目を迎えるブエルタで、実に49回にわたってスペイン人選手が山岳賞を獲得している。そのうち23回はスペイン人選手が山岳賞ランキングのトップスリーを独占している。

獲得ポイントは「シーマ・アルベルトフェルナンデス(大会最高地点)」に指定された超級山岳ラゴス・デ・コバドンガ先頭通過で20ポイント。 超級山岳先頭通過で15ポイント、以下1級山岳10ポイント、2級山岳5ポイント、3級山岳3ポイント。

山岳賞争いは本命の総合争いの展開に左右されるため候補をズバリ言い当てにくい。どれだけ山岳に強いクライマーでも、チーム内に総合狙いのオールラウンダーがいる場合は自由な動きが許されないのだ。ポイント賞同様、狙わずとも総合上位の選手の名前が山岳賞上位に並ぶ可能性が高い。

2015年から2年連続で山岳賞に輝いたオマール・フライレ(スペイン)と2017年の山岳賞獲得者ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア)はアスタナのチームメイトとして揃って出場する。ともにミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)をアシストしながら、チャンスがあれば山岳ポイント獲得に動いてくるだろう。

オマール・フライレ(スペイン、アスタナ)が勝利オマール・フライレ(スペイン、アスタナ)が勝利 photo:Luca Bettiniサイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) photo:Kei Tsuji / TDWsport

ブエルタ歴代山岳賞獲得者
2017年 ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア)
2016年 オマール・フライレ(スペイン)
2015年 オマール・フライレ(スペイン)
2014年 ルイスレオン・サンチェス(スペイン)
2013年 ニコラ・エデ(フランス)
2012年 サイモン・クラーク(オーストラリア)
2011年 ダヴィ・モンクティエ(フランス)
2010年 ダヴィ・モンクティエ(フランス)
2009年 ダヴィ・モンクティエ(フランス)
2008年 ダヴィ・モンクティエ(フランス)
2007年 デニス・メンショフ(ロシア)
2006年 エゴイ・マルティネス(スペイン)
2005年 ホアキン・ロドリゲス(スペイン)
2004年 フェリックス・カルデナス(コロンビア)
2003年 フェリックス・カルデナス(コロンビア)
2002年 アイトール・オサ(スペイン)
2001年 ホセマリア・ヒメネス(スペイン)
2000年 カルロス・サストレ(スペイン)
1999年 ホセマリア・ヒメネス(スペイン)
1998年 ホセマリア・ヒメネス(スペイン)
1997年 ホセマリア・ヒメネス(スペイン)
1996年 トニー・ロミンゲル(スイス)
1995年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1994年 リュク・ルブラン(フランス)
1993年 トニー・ロミンゲル(スイス)
1992年 カルロス・エルナンデス(スペイン)
1991年 ルイス・エレラ(コロンビア)
1990年 マルティン・ファルファン(コロンビア)



マイヨコンビナーダ(複合賞ジャージ)

真っ白なデザインが特徴のマイヨコンビナーダ真っ白なデザインが特徴のマイヨコンビナーダ photo:Tim de Waele / TDWsport
コンビナーダはスペイン語でコンビネーションの意味。つまり複合賞ジャージだ。デザインは白色で、ジャージスポンサーは肥料メーカーの「フェルティベリア」。初登場は1970年で、2度のブランクを経て2002年に復活した。以前はツールやジロでも採用されていた賞だが、現在はヤングライダー賞に取って代わられている。つまり現在グランツールで複合賞を採用しているのはブエルタだけだ。

総合順位とポイント賞順位、山岳賞順位の3つを合計し、その最も少ない選手が複合賞に輝く。この複合賞だけを狙ってブエルタに出場選手はいない。山岳やスプリント、タイムトライアルでコンスタントに上位を狙えるオールマイティーな選手が必然的に対象となっており、近年は総合1位もしくは総合2位の選手がこの複合賞を獲得するのが通例だ。

その他、ブエルタにはチーム総合成績(スポンサー:ダクサ社)やステージ敢闘賞(スポンサー:フェニエ・エネルジア社)、ヤングライダー賞(スポンサー:AS社)といった様々な賞が設定されている。

ブエルタ歴代複合賞獲得者
2017年 クリストファー・フルーム(イギリス)
2016年 ナイロ・キンタナ(コロンビア)
2015年 ホアキン・ロドリゲス(スペイン)
2014年 アルベルト・コンタドール(スペイン)
2013年 クリストファー・ホーナー(アメリカ)
2012年 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2011年 ファンホセ・コーボ(スペイン)
2010年 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)
2009年 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2008年 アルベルト・コンタドール(スペイン)
2007年 デニス・メンショフ(ロシア)
2006年 アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン)
2005年 デニス・メンショフ(ロシア)
2004年 ロベルト・エラス(スペイン)
2003年 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2002年 ロベルト・エラス(スペイン)

text:Kei Tsuji
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