パリのシャンゼリゼ通りで繰り広げられた最終スプリントでアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)が勝利。安全に完走を果たしたゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が第105代ツール・ド・フランス総合優勝者に輝いた。


凱旋門に向かってシャンゼリゼ通りを駆け上がる凱旋門に向かってシャンゼリゼ通りを駆け上がる photo:Kei Tsuji
ツール・ド・フランス2018第21ステージツール・ド・フランス2018第21ステージ photo:A.S.O.ツール・ド・フランス2018第21ステージツール・ド・フランス2018第21ステージ photo:A.S.O.
スタートに並んだマイヨブラン、マイヨアポワ、マイヨジョーヌ、マイヨヴェールスタートに並んだマイヨブラン、マイヨアポワ、マイヨジョーヌ、マイヨヴェール photo:Luca Bettini

フレンチバスク地方での最終個人タイムトライアルを走った選手たちが、最終日当日の朝、チャーター機でパリに到着。800kmの陸路移動を終えたばかりのチームバスやチームカーとともに、145名の選手たちがパリ郊外のウイユを16時20分にスタートした。

グランツール最終日のロードステージはマイヨジョーヌの凱旋レースという意味合いが強く、前日に総合優勝の栄冠を実質的に手にしたゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)を先頭にパレード走行が始まる。真っ黄色のピナレロドグマF10に乗って、特製のチームジャージに身を包んだチームメイトたちを従えて、第105代ツール覇者のトーマスが花の都パリに向けて走り出した。

パリ郊外をぐるっとスローペースで走った選手たちが、チームスカイを先頭にして、午後6時すぎにシャンゼリゼ周回コースにやってきた。今シーズン限りでの引退を表明しているシルヴァン・シャヴァネル(フランス、ディレクトエネルジー)が単独で飛び出し、史上最多18回目の出場となるツールを祝福するようにしばらく独走。そこから選手たちは凱旋門の周回道路を含む6.8km周回コースを8周する。

引退を表明しているシルヴァン・シャヴァネル(フランス、ディレクトエネルジー)が先頭でシャンゼリゼの周回コースに入る引退を表明しているシルヴァン・シャヴァネル(フランス、ディレクトエネルジー)が先頭でシャンゼリゼの周回コースに入る photo:Kei Tsuji
メイン集団を率いてシャンゼリゼ通りを走るチームスカイメイン集団を率いてシャンゼリゼ通りを走るチームスカイ photo:Kei Tsuji
逃げを見送ったメイン集団がシャンゼリゼ通りを走る逃げを見送ったメイン集団がシャンゼリゼ通りを走る photo:Kei Tsuji逃げグループを形成するミヒャエル・シェアー(スイス、BMCレーシング)ら逃げグループを形成するミヒャエル・シェアー(スイス、BMCレーシング)ら photo:Kei Tsuji
エッフェル塔を遠くに眺めるシャンゼリゼ周回コースエッフェル塔を遠くに眺めるシャンゼリゼ周回コース photo:Kei Tsujiマイヨジョーヌを着て凱旋するゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)マイヨジョーヌを着て凱旋するゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji
グルパマFDJとボーラ・ハンスグローエがメイン集団をコントロールグルパマFDJとボーラ・ハンスグローエがメイン集団をコントロール photo:Kei Tsuji
チームスカイによるパレード走行が終わると、いよいよ栄誉あるシャンゼリゼ優勝をかけた争いが始まる。石畳が敷かれたシャンゼリゼ通りで飛び出したのはシルヴァン・ディリエ(スイス、アージェードゥーゼール)、テイラー・フィニー(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、ミヒャエル・シェアー(スイス、BMCレーシング)、ダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー)、ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)、ギヨーム・ヴァンケイルスブルク(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)という大柄なルーラーたち。石畳クラシックで成績を残している6名がフィニッシュまで52kmを残してメイン集団を引き離し始めた。

集団スプリントが通例となっているが、稀に逃げ切りが決まることもあるシャンゼリゼ周回コース。特に2018年は多くのピュアスプリンターがすでにリタイアし、スプリンターチームの力も弱まっている状態。逃げ切りに向けて40秒のリードを稼ぎ出した先頭6名を、グルパマFDJとボーラ・ハンスグローエの2チームが追いかける。

一時的にフィニーがメカトラで脱落するも、ローテーションを回して逃げ続けた6名。しかしスプリンターチームの追撃を振り切ることができず、最後まで粘ったポリッツも最終周回突入後すぐに吸収。多くのチームが重なり合うようにポジション争いを繰り広げながら凱旋門をぐるっと回った。

凱旋門を通過するマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)凱旋門を通過するマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Luca Bettini
逃げるダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー)やシルヴァン・ディリエ(スイス、アージェードゥーゼール)逃げるダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー)やシルヴァン・ディリエ(スイス、アージェードゥーゼール) photo:Kei Tsuji
ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)ら6名が逃げるニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)ら6名が逃げる photo:Kei Tsuji最終スプリントに備えるマイヨヴェールのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)最終スプリントに備えるマイヨヴェールのペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Kei Tsuji
集団内で安全に周回をこなすマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)集団内で安全に周回をこなすマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsujiボーラ・ハンスグローエを先頭に最終周回に入るボーラ・ハンスグローエを先頭に最終周回に入る photo:Kei Tsuji
最終周回に入ったメイン集団最終周回に入ったメイン集団 photo:Kei Tsuji
残り2.5km地点で飛び出したマルコ・マルカート(イタリア、UAEチームエミレーツ)が吸収されると、続いてダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)とイヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)がカウンターアタック。ベルギーチャンピオンのランパールトが単独で抜け出した状態でフラムルージュ(残り1kmアーチ)を駆け抜ける。

残り350mの最終コーナーを曲がり、トレック・セガフレードのリードアウトトレインが先頭ランパールトを視界に捉えたところでスプリントがスタート。ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)のリードアウトを受けたジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)が残り250mから加速を開始した。

向かい風の中を突き進んだデゲンコルプだったが、そのスリップストリームからクリストフとアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)が抜け出し、別ラインでクリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス)とエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)がスプリント。最も伸びやかなスプリントを見せたクリストフが先頭に立ち、デマールとデゲンコルプとともにハンドルを投げ込んでフィニッシュした。

3名横並びの接戦スプリントは、ヨーロッパチャンピオンに軍配が上がった。2014年にステージ2勝を飾っている31歳のノルウェージャンスプリンターが初めてシャンゼリゼを制した。

45km/h前後で周回をこなしていたメイン集団は、最終周回に平均スピード52.7km/hをマークしている。スプリント中の最高スピードは63.6km/hだった。

スプリントを繰り広げるアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)やジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)スプリントを繰り広げるアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)やジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji
ハンドルを投げ込んでフィニッシュするアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)やジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)ハンドルを投げ込んでフィニッシュするアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)やジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji
接戦スプリントを制したアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)接戦スプリントを制したアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji
右人差し指をあげるアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)右人差し指をあげるアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji
肩を組んでフィニッシュするゲラント・トーマスとクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)肩を組んでフィニッシュするゲラント・トーマスとクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji
シャンゼリゼでの勝利を「過去最高のステージ優勝」と表現したクリストフ。「ロベルト・フェラーリのサポートを得てデゲンコルプの番手につけ、ちょうど良いタイミングでスプリントに持ち込めた。残り20mの時点で今日は勝ったと思ったよ。次なる目標であるヨーロッパ選手権のタイトル防衛に向けて勢いづく勝利。このヨーロッパチャンピオンジャージでシャンゼリゼを制することができて本当によかった。最後にツールでステージ優勝してから4年が経ったけど、また勝てるとずっと信じていた」と今シーズン5勝目を喜ぶ。

安全にシャンゼリゼ周回コースを走り、最後はクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)と肩を組んでフィニッシュしたトーマスが総合優勝。第105代ツール総合優勝者に輝いたトーマスは表彰台でマイクを握り、チームメイトたちと家族に感謝するスピーチを英語で行った。

スピーチを「Vive Le Tour(ツール万歳)」で締めくくったトーマス。記者会見でマイヨジョーヌは「今まで経験したことがないほど厳しい3週間が終わった。ここ数年ずっとグランツールで総合争いに加われるようトレーニングを積んで、ずっとタイミングを待っていた。長年の献身が報われたよ」と語っている。各選手のコメントは後ほど別記事でお伝えします。

最終日パリのフィニッシュにたどり着いたのは145名の選手たち。各選手、145通りのドラマを胸に、夕日を浴びるシャンゼリゼ通りをあとにした。

トーマスを総合優勝に導いたチームスカイトーマスを総合優勝に導いたチームスカイ photo:Luca Bettini
総合2位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)、総合1位ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)、総合3位クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)総合2位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)、総合1位ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)、総合3位クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Luca Bettini
マイヨブランのピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)、マイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)、マイヨアポワのジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)、マイヨヴェールのペテル・サガン(スロバキマイヨブランのピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)、マイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)、マイヨアポワのジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)、マイヨヴェールのペテル・サガン(スロバキ photo:Luca Bettini
シャンゼリゼ通りに集まった観客の声援に応えるマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)らシャンゼリゼ通りに集まった観客の声援に応えるマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)ら photo:Kei Tsuji
スーパー敢闘賞を獲得したダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)スーパー敢闘賞を獲得したダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) photo:Luca Bettini

ツール・ド・フランス2018第21ステージ結果
1位アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)2:46:36
2位ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)
3位アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
4位エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
5位クリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス)
6位マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ)
7位ソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
8位ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
9位アンドレア・パスクアロン(イタリア、ワンティ・グループゴベール)
10位ジャスパー・デブイスト(ベルギー、ロット・スーダル)
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)83:17:13
2位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)0:01:51
3位クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)0:02:24
4位プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)0:03:22
5位ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)0:06:08
6位ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)0:06:57
7位ミケル・ランダ(スペイン、モビスター)0:07:37
8位ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)0:09:05
9位イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)0:12:37
10位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)0:14:18
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)477pts
2位アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)246pts
3位アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)203pts
マイヨアポワ(山岳賞)
1位ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)170pts
2位ワレン・バルギル(フランス、フォルトゥネオ・サムシック)91pts
3位ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)76pts
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)83:39:26
2位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)0:05:39
3位ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール)0:22:05
チーム総合成績
1位モビスター250:24:53
2位バーレーン・メリダ0:12:33
3位チームスカイ0:31:14
text&photo:Kei Tsuji in Paris, France
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