GPインスブリアの翌日、2月28日に開催されたGPルガーノ(UCI1.1)は、レース終盤に一般車がコースを逆走し、逃げに乗っていたサイモン・スピラック(スロベニア、ランプレ)と接触する事故が発生。選手による抗議の後、再スタートしたレースはロベルト・フェラーリ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)が制した。

雨のスプリント勝負を制したロベルト・フェラーリ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)雨のスプリント勝負を制したロベルト・フェラーリ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック) photo:Cor Vos前日のGPインスブリアに続き、スイス南部を舞台に行なわれたGPルガーノ。レースはダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)を含む15名ほどのグループが逃げる展開に。

しかし終盤の周回でコースを逆走する一般車両が現れ、逃げグループに入っていたスピラックが接触してしまう。幸いスピラックは大きな怪我を免れたが、選手たちの抗議によってレースは一時中断した。

レースの安全性を訴える抗議の後、レース主催者はコースの短縮を決定。この時点で多くの選手がリタイアを決めたが、ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)やイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)ら、40名ほどの選手がレースを続行した。

23位のイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)と25位のダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)23位のイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)と25位のダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ) photo:Cor Vos最後は7名ほどのグループによる勝負に持ち込まれ、デローザ・スタックプラスチックのフェラーリが優勝。降りしきる雨の中、バッソは23位、クネゴは25位でレースを終えている。

クネゴは「自分も危うく逆走車と接触するところだった。事故が発生したとき、他の逃げメンバーに言ってスピードを落とし、サイモン(スピラック)の安否を確認したんだ。選手の責任ではない想定外の事故なので、レースがストップするのは当然だ。幸いサイモンは怪我を負っていなかった。もうこんなことは繰り返してはならない」と、危険なレースを振り返った。

レース展開はガゼッタ紙、選手コメントはランプレ公式サイトより。


GPルガーノ2010結果
1位 ロベルト・フェラーリ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)
2位 ユーレ・コチャン(スロベニア、カルミオオーロ・NGC)
3位 ジャンパオロ・ケウラ(イタリア、フットオン・セルヴェット)
4位 マキシム・ブエ(フランス、アージェードゥーゼル)
5位 レオナルド・ベルタニョッリ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
6位 クリスティアン・ファイト(スロベニア、アドリア・モビル)
7位 エルマーノ・カペッリ(イタリア、フットオン・セルヴェット)

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos