2月20日から2日間、フランス南部で第42回ツール・ド・オートヴァール(UCI2.1)が開催された。土井雪広(スキル・シマノ)は体調不良によって初日にリタイア。第2ステージで優勝したクリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)が総合優勝に輝いた。

2月20日 第1ステージ ラ・クロワ・ヴェルメ〜グリモー 167.5km

リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル) photo:Cor Vos初日の第1ステージは、連続する4つのカテゴリー山岳で逃げグループが形成されたが、ゴール手前で吸収。頂上ゴールへの上りで飛び出したリナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)が優勝。集団は大きくばらつき、サミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス)らが3秒遅れでフィニッシュした。

ツール・メディテラネアンに続いて南フランスのステージレースを連戦した土井雪広は、レース序盤にアタックを仕掛けたが、体調不良によって途中でリタイアしている。
第1ステージ結果
1位 リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル) 3h58'53"
2位 サミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス)          +03"
3位 バート・デワール(ベルギー、ランドバウクレジット)
4位 クリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)
5位 マチュー・ドリュジョン(フランス、ケースデパーニュ)
DNF 土井雪広(日本、スキル・シマノ)


2月21日 第2ステージ ドラギニャン〜モントルー 200.7km

クリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)クリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー) photo:Makoto Ayanoこの日もカテゴリー山岳が4つ連続し、最後は最大勾配が22%に達するモントルーの頂上ゴール。しかも距離は200kmオーバーで、ゴール44km手前に超級山岳モン峠が設定された厳しい山岳ステージだ。

この日最後の頂上ゴールの上りに入るとピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム)がアタック。しかしゴール手前で後続グループから飛び出したクリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)がフェドリゴを抜き去り、先頭でゴールした。

総合リーダーのノチェンティーニが3分以上遅れたため、ルメヴェルが総合首位の座を獲得。絶好調フランセーズデジューにステージ優勝と総合優勝をもたらした。フランセーズデジューは早くもシーズン6勝目を飾った。

第1ステージでリタイアした土井はオランダに帰国。実は土井はツール・メディテラネアン期間中にノロウィルスに感染し、体調が戻せないままレースに挑んでいた。

「体は正直で、肺に違和感を感じ、ドクターの指示でレースを降りた。この1週間頑張って治そうとはしていたけど、治っても、それまでのトレーニングがまともに出来ていなかった。」と土井は自身のブログの中でコメントしている。

土井は「山のスピードは落ちてなかったから、心肺機能を元に戻せば1週間後の次戦に間に合うと思います。間に合わせなければ、パリ〜ニースのシートが怪しくなる。まだシーズンは始まったばかり。焦らず着々とステップアップしていきます!」と語り、次なる闘いに向けて士気を上げる。土井の次戦は、2月28日にフランスで開催されるレ・ボクー・ドゥ・シュド・アルデッシュ(UCI1.1)だ。

レース展開はフランス・レキップ紙より。

第2ステージ結果
1位 クリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)  5h03'47"
2位 ピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム)
3位 バート・デワール(ベルギー、ランドバウクレジット)
4位 セドリック・ピノー(フランス、ルーベ・リール)          +02"
5位 ジュリアン・エルファレ(フランス、コフィディス)

個人総合成績
1位 クリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)  9h02'43"
2位 バート・デワール(ベルギー、ランドバウクレジット)
3位 ジュリアン・エルファレ(フランス、コフィディス)         +05"
4位 セドリック・ピノー(フランス、ルーベ・リール)
5位 ピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム)     +10"

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Makoto Ayano