ジロ最後の山岳ステージを終えた選手たちのコメント集。逃げきったミケル・ニエベ(スペイン、ミッチェルトン・スコット)は「昨日の分を取り戻すために今日勝つことはとても大切だった」と語っている。



ステージ優勝を果たしたミケル・ニエベ(スペイン、ミッチェルトン・スコット)

ステージ通算3勝目を飾ったミケル・ニエベ(スペイン、ミッチェルトン・スコット)ステージ通算3勝目を飾ったミケル・ニエベ(スペイン、ミッチェルトン・スコット) photo:Kei Tsuji
完璧な1日になった。夢見てきた勝利だし、自分にとってもチームにとっても嬉しい結果になった。(イェーツが遅れた)昨日の分を取り戻すために今日勝つことはとても大切で、自分が成し遂げた結果に満足している。僕が最初にジロでステージ優勝したのは2011年で、そこから7年後の今日また勝てたことはキャリアにとって大事な軌跡。まだまだトップの実力をキープしていることを示せた。

ステージ5勝と長期間のマリアローザキープだなんて、チームにとってはとても良いジロ・デ・イタリアになったと胸を張って言えるよ。明日の最終日はこれまでを振り返りつつ楽しみたいと思う。

ステージ2位のロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)

ステージ2位でフィニッシュするロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)ステージ2位でフィニッシュするロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ) (c)CorVos
ニエベはただただ強く、最後から2番目の峠で先行されてしまった。できればそこで抜け出したグループに食らい付きかったけれど、僕はいっぱいいっぱい。その後は自分のペースで登り続けた。途中でメカトラに見舞われてホイール交換しなければいけなかったけれど、ニュートラルサービスのスタッフが手間どっていたのでチームカーから渡されたバイクに乗り換えた。そこまでテンポ良く踏めて出力的にも良かったけれど、そのトラブルでリズムが崩れてしまった。最悪だった。

でも、今日は逃げにチャンスがあるステージだったので、そのタイミングを逃さなかったのは良かった。僕はいつも「攻めていればチャンスは回ってくる」と言うんだけど、その通りになった。今回のジロでは逃げのチャンスは少なかったけれど、僕は2回エスケープ。パフォーマンス的にもすごく良かったと思う。ジョージが良い走りをしているのも無線から聞こえていたし、チームとしての走りも良かった。エンリコ(バッタリーン)がステージ優勝できたし、明日はダニー(ヴァンポッペル)で狙っていく。

マリアローザを守りきったクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)

並んでフィニッシュするクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)とワウト・プールス(オランダ、チームスカイ)並んでフィニッシュするクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)とワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) photo:Kei Tsuji
今年のジロは全体的にもの凄く過酷で、今日もそんな1日だった。トムは決して諦めず何度も何度もアタックして闘い続けた。幸い彼に反応するだけの脚はあったし、その動きが再びレースをエキサイティングなものにしたね。僕がマリアローザを確定させるその最後まで闘いを挑んできた全てのライバルたちをリスペクトしているよ。昨日のイェーツの失速は残念に思うし、今日はピノが苦しんだ。アスタナが積極的な走りを展開した理由はそこにあったんだ。グランツールレーサーにとってトリプルツールはこれ以上無いほど大きな夢。ローマまで辿り着いてから勝利を噛み締めたいと思う。

総合2位のトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)

記者に囲まれるトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)記者に囲まれるトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) (c)CorVos
素晴らしい3週間を共に過ごしたチームメイトに感謝したい。今日はとても疲れていたけれど、攻撃しなかったら後悔すると思って攻めたんだ。全力でアタックにもフルームは崩れなかったけれど、自分の走りに満足しているよ。チーム、そして自分自身に誇りを持っている。

総合3位に上がったマリアビアンカのミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

マリアビアンカを守りきったミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)マリアビアンカを守りきったミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) (c)CorVos
いまだに自分がジロの総合表彰台圏内に手が届いただなんて信じられない。本当に嬉しくてファンタスティックだ!今日もまた過酷なステージだったけれど、自分は最初の峠から最後の最後まで戦い抜いた。挑戦してきたカラパスに反応できたし、彼に勝てたんだ。今日はもちろん、3週間を通して素晴らしい働きをしてくれたチーム、特にサンチェスに感謝したい。マリアビアンカと総合トップ5が目標だったのに、ジャージに加えて総合3位に入れたなんてアメージングだ。これまでの努力が実ったよ。

総合4位のリチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)

アタックを繰り返したリチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)アタックを繰り返したリチャル・カラパス(エクアドル、モビスター) (c)CorVos
落ち込むことはないし、むしろ結果に満足している。ジロの総合優勝が狙えるコンディションだったし、ステージ優勝者として両手を挙げ、最後まで戦い抜いて素晴らしい総合成績を得ることができた。ロペスや他の総合勢を千切ることはできなかったけれど、ファンにとっては面白いレースになったと思う。明日の最終日はチームメイトと共にたっぷりと楽しみたい。これまでのような積極的なレースを続けていれば、いつかグランツールの総合優勝を狙える日がやってくると思う。チームのため、母国のために歴史を作りたい。

総合5位、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)

ピノが落ちていったけれど、僕自身は余裕で総合グループについて行くことができた。昨日のバッドデイを除けば今年のジロはとても良く走れたし、チームとして目標に据えていた順位にも手が届いた。総合5位は良くやった結果だと思う。今年は今まで僕が走った中で最もレベルの高いジロだった。

グルパマFDJのマルティアル・ガイアン監督

3週間の応援をありがとう。これがロードレースだ。

Text:So.Isobe