與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)と萩原麻由子(アレ・チポッリーニ)が出場する4日間バスクレースが開幕。先頭グループから独走に持ち込んだサブリナ・ストルテンス(オランダ、ワオディールス)が勝利した。
與那嶺恵理らウィグル・ハイファイブのメンバーが紹介を受ける (c)Wiggle High5/Vélofocus
アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)エースに据えたブールスドルマンス (c)CorVos
スタート前に笑顔を見せる萩原麻由子(アレ・チポッリーニ) (c)CorVos
5月19日から5月22日の日程で開幕したエマクメーン・ビラ(UCIウィメンズワールドツアー)は、スペイン北部のバスク地方を舞台にした4日間日程のステージレース。女子レースとしては1998年初開催と伝統ある大会で、山がちなバスク地方を駆け巡る起伏に富んだコース設定が特徴だ。
同じUCIワールドツアーレースのツアー・オブ・カリフォルニアと一部日程が被るものの、このバスクレースには昨年覇者のアシュリー・モールマンパシオ(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ)や、今期ほぼ向かうところ敵なし状態のリオ五輪金メダリストであるアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス)ら、豪華メンバーが勢揃い。全日本王者の與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)と萩原麻由子(アレ・チポッリーニ)もスタートラインに並んだ。
山深いバスク地方を駆け巡るエマクメーン・ビラ (c)Wiggle High5/Vélofocus
アップダウンコースで逃げが生まれない。アタック合戦が続いた状態で後半戦に入った (c)Wiggle High5/Vélofocus
アップダウンが続くコースでは逃げが決まらず、50km地点の中間スプリントでは総合成績を狙うアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)が先頭通過しボーナスタイム-3秒を獲得。その後も萩原が加わったアタック合戦は終わらず、ようやく抜け出しが生まれたのはレース後半のことだった。
急勾配区間でファンデルブレッヘンとモールマンパシオが後続に差をつけ、下りでファンフルーテンとサブリナ・ストゥルテンス(オランダ、ワオディールス)が合流。超強力な4名が後続に1分差を稼ぎ出すと、終盤にストルテンスがアタック。お見合いでペースを上げられない3人を尻目に平坦を飛ばし、ゴールまで逃げ切った。
逃げグループから独走したサブリナ・ストルテンス(オランダ、ワオディールス) (c)CorVos
17秒差のメイン集団ではリサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ)が先着 (c)CorVos
勝ち逃げを逃したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス) (c)CorVos
遅れた3名は追い上げてきた集団に飲み込まれ、なだれこむように17秒差でフィニッシュ。集団の頭は與那嶺のアシストを受けたリサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ)が獲り、與那嶺は2分50秒差の65位、萩原は8分25秒差の96位でフィニッシュしている。以下は與那嶺本人よるレポート。
「今日のコースは登れるスプリンターのコース。と言っても15%を超える登りもあり。作戦はエリサのフォローをしながら、集団を上手くコンパクトにまとめてリサ(ブレナウアー)を送り出すこと。私のコンディションは女性の日が近いようで身体が激重でした。
スタートから30kmはゆるい下り。ここはスペイン、先が読みにくくビビリの私はポジションをうまく維持ができません。本当に下りは怖いなぁ。と思いながら30kmを過ぎ上りに入り、ポジションを上げながら何回かの逃げのフォローをして一度ゴール地点へ。そこから大きなループを2周します。
集団内で走る與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) (c)Wiggle High5/Vélofocus
身体は重いのですが、前方で仕事をしたほうが安全なのでせっせと前に出てアタックのチェックと、エリサとリサのフォローを続けます。70kmの山岳ポイントは斜度がとてもきつくて死にかけました。
そろそろ最後の仕事の時間です。80kmを過ぎ、87kmの山岳ポイントまでほぼ先頭固定で引き続けました。集団を小さくしながら、アタックを防いでエリサとリサを送りすことに成功。全開で踏み続けたので危うくドリンクを戻してしまうところでした。
1人を逃してしまいましたが、エリサもリサも先頭集団でゴールし、リサはスプリントで2位を獲得!私は落車無く、バイクトラブル無く、無事これ名馬で仕事ができてゴール。リサからは「グッジョブ!」と褒められハグをされて、ああ、いい仕事出来てよかったな。と自分も誇らしい顔になりました。
昨年は総合18位のこのレースですが、今年はワールドツアーに格上げされ、私もゴタゴタがあり狙える状況ではないのでチームの仕事を楽しみながら、コンディションを上げていきます。明日は下り基調の26km個人TTですが、色々があり過ぎて、私はノーマルバイクでの出走となりそうです」。



5月19日から5月22日の日程で開幕したエマクメーン・ビラ(UCIウィメンズワールドツアー)は、スペイン北部のバスク地方を舞台にした4日間日程のステージレース。女子レースとしては1998年初開催と伝統ある大会で、山がちなバスク地方を駆け巡る起伏に富んだコース設定が特徴だ。
同じUCIワールドツアーレースのツアー・オブ・カリフォルニアと一部日程が被るものの、このバスクレースには昨年覇者のアシュリー・モールマンパシオ(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ)や、今期ほぼ向かうところ敵なし状態のリオ五輪金メダリストであるアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス)ら、豪華メンバーが勢揃い。全日本王者の與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)と萩原麻由子(アレ・チポッリーニ)もスタートラインに並んだ。


アップダウンが続くコースでは逃げが決まらず、50km地点の中間スプリントでは総合成績を狙うアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)が先頭通過しボーナスタイム-3秒を獲得。その後も萩原が加わったアタック合戦は終わらず、ようやく抜け出しが生まれたのはレース後半のことだった。
急勾配区間でファンデルブレッヘンとモールマンパシオが後続に差をつけ、下りでファンフルーテンとサブリナ・ストゥルテンス(オランダ、ワオディールス)が合流。超強力な4名が後続に1分差を稼ぎ出すと、終盤にストルテンスがアタック。お見合いでペースを上げられない3人を尻目に平坦を飛ばし、ゴールまで逃げ切った。



遅れた3名は追い上げてきた集団に飲み込まれ、なだれこむように17秒差でフィニッシュ。集団の頭は與那嶺のアシストを受けたリサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ)が獲り、與那嶺は2分50秒差の65位、萩原は8分25秒差の96位でフィニッシュしている。以下は與那嶺本人よるレポート。
「今日のコースは登れるスプリンターのコース。と言っても15%を超える登りもあり。作戦はエリサのフォローをしながら、集団を上手くコンパクトにまとめてリサ(ブレナウアー)を送り出すこと。私のコンディションは女性の日が近いようで身体が激重でした。
スタートから30kmはゆるい下り。ここはスペイン、先が読みにくくビビリの私はポジションをうまく維持ができません。本当に下りは怖いなぁ。と思いながら30kmを過ぎ上りに入り、ポジションを上げながら何回かの逃げのフォローをして一度ゴール地点へ。そこから大きなループを2周します。

身体は重いのですが、前方で仕事をしたほうが安全なのでせっせと前に出てアタックのチェックと、エリサとリサのフォローを続けます。70kmの山岳ポイントは斜度がとてもきつくて死にかけました。
そろそろ最後の仕事の時間です。80kmを過ぎ、87kmの山岳ポイントまでほぼ先頭固定で引き続けました。集団を小さくしながら、アタックを防いでエリサとリサを送りすことに成功。全開で踏み続けたので危うくドリンクを戻してしまうところでした。
1人を逃してしまいましたが、エリサもリサも先頭集団でゴールし、リサはスプリントで2位を獲得!私は落車無く、バイクトラブル無く、無事これ名馬で仕事ができてゴール。リサからは「グッジョブ!」と褒められハグをされて、ああ、いい仕事出来てよかったな。と自分も誇らしい顔になりました。
昨年は総合18位のこのレースですが、今年はワールドツアーに格上げされ、私もゴタゴタがあり狙える状況ではないのでチームの仕事を楽しみながら、コンディションを上げていきます。明日は下り基調の26km個人TTですが、色々があり過ぎて、私はノーマルバイクでの出走となりそうです」。
ステージ結果
1位 | サブリナ・ストルテンス(オランダ、ワオディールス) | 2h51’24” |
2位 | リサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ) | +17” |
3位 | ジョルジャ・ブロンジーニ(イタリア、サイランスプロサイクリング) | |
4位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス) | |
5位 | エレナ・チェキーニ(イタリア、キャニオン・スラム) | |
6位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | |
7位 | アシュリー・モールマンパシオ(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ) | |
8位 | ダニエーレ・ロウ(イギリス、ワオディールス) | |
9位 | ララ・ヴィエチェリ(イタリア、アスタナ) | |
10位 | ハンナ・ニルソン(スウェーデン、BTCシティリュブリャナ) | |
65位 | 與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) | +2’50” |
96位 | 萩原麻由子(アレ・チポッリーニ) | +8’25” |
個人総合成績
1位 | サブリナ・ストルテンス(オランダ、ワオディールス) | 2h51’13” |
2位 | リサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ) | +22” |
3位 | ジョルジャ・ブロンジーニ(イタリア、サイランスプロサイクリング) | +24” |
4位 | アシュリー・モールマンパシオ(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ) | |
5位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス) | +25” |
6位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | |
7位 | マルゴルザタ・ヤシンスカ(ポーランド、モビスター) | +27” |
8位 | エレナ・チェキーニ(イタリア、キャニオン・スラム) | +28” |
9位 | ダニエーレ・ロウ(イギリス、ワオディールス) | |
10位 | ララ・ヴィエチェリ(イタリア、アスタナ) |
ポイント賞
1位 | サブリナ・ストルテンス(オランダ、ワオディールス) | 25pts |
2位 | リサ・ブレナウアー(ドイツ、ウィグル・ハイファイブ) | 20pts |
3位 | ジョルジャ・ブロンジーニ(イタリア、サイランスプロサイクリング) | 16pts |
山岳賞
1位,マルゴルザタ・ヤシンスカ(ポーランド、モビスター),6pts |
2位,アシャ・パラディン(イタリア、ヴァルカーPBM),4pts |
3位,アシュリー・モールマンパシオ(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ),3pts |
ヤングライダー賞
1位 | ナディア・クァグリオット(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ) | 2h52’28” |
2位 | アマリー・ディデリクセン(デンマーク、ブールスドルマンス) | |
3位 | エヴィタ・ミュジク(フランス、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フュチュロスコープ) |
チーム総合成績
1位 | ワオディールス | 8h34’46” |
2位 | ウィグル・ハイファイブ | +17” |
3位 | モビスター |
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