中国で開催されたステージレースで梶原悠未(日本ナショナルチーム)が2勝目をマーク。前日のペナルティで総合上位から脱落しているものの、再び総合ポイントリーダーに輝いている。



ステージ2勝目を挙げた梶原悠未(日本ナショナルチーム)ステージ2勝目を挙げた梶原悠未(日本ナショナルチーム) (c)Panorama Guizhou
5日間の日程で開催されているパノラマ貴州国際ウィメンズロードサイクリングレースの第4ステージは、2か所の登りを含む55kmの周回コースを2周する110kmで争われた。

前々日のステージ優勝で総合2位につけた梶原悠未(日本ナショナルチーム)だったが、前日の第3ステージで集団落車。チームメイトの力を借りて復帰しスプリントを制したものの、スペアからメインバイクに乗り換えた際にレギュレーション違反を取られ、60秒のペナルティを受けてしまう。

しかしこの日梶原は、後続を大きく引き離すゴールスプリントで圧勝。総合圏外となった悔しさを晴らし、再び総合ポイントリーダーに返り咲いた。

再びポイント賞リーダーとなった梶原悠未(日本ナショナルチーム)再びポイント賞リーダーとなった梶原悠未(日本ナショナルチーム) (c)Panorama Guizhou
以下はJCFに掲載された柿木孝之コーチによるレポート。

「1周回目はハイテックが動くが、集団は長く伸びるものの大きく分断するところまではいかない。1回目のスプリントポイントを梶原は2位通過する。2周目に入り日本チームでまとまって攻撃を開始する。アップダウンで攻撃をかけることでほかのチームのスプリンターの脚を削り、登りもこなせる梶原の優勝の可能性を高く出来る。梶原は2回目のスプリントポイントは3位通過する。日本チームはスルヴェットやハイテックなどと協調して攻撃をかける。ラスト30kmの登り区間で唐見が2名で抜け出し集団は長くのび、そこからさらに集団に残った唐見、上野、金子、中井を中心として攻撃をかけ続ける。梶原自身も流れを止めないようにアタックをかける場面もあり、レース後半は日本チームの攻撃がラジオツールで流れ続ける。ゴールは集団スプリントとなり、梶原がスプリンターを擁するハイテックやドルチーニ、ミンスクチームの列車を粉砕するようなラスト400mほどからのロングスプリントを決めて他のスプリンターを圧倒した。

この日の日本チームは昨日の悔しさをレースにすべてぶつける走りで、レース後は疲労困憊になりながらもチームで勝ち取ったこの勝利は選手らに大きな自信となった。

明日のstage5は今日のコースの逆回り周回で行なわれる。総合上位陣もまだ逆転可能性のある範囲内のためスタートから攻撃が多く続くことが予想される。その中で日本チームは再び総合ポイントリーダーとなった梶原のポイントジャージを守り、ステージ優勝を狙う。集団が大きく分断するようなレースになれば、唐見、金子の個人総合順位のジャンプアップも狙っていく」。
ステージ結果
1位 梶原悠未(日本ナショナルチーム) 2h49’17”
2位 シモーナ・フラッポルティ(イタリア、ハイテックプロダクツ)
3位 ケリー・ドリュイツ(ベルギー、ドルチーニ・ヴァンアイクスポーツ)
4位 マリア・マルティンス(ポルトガル、ソペラウィメンズチーム)
5位 ブライオニー・ヴァンヴェルゼン(オランダ、ドルチーニ・ヴァンアイクスポーツ)
6位 ダニエラ・ガス(ドイツ)
15位 金子広美(日本ナショナルチーム)
29位 唐見実代子(日本ナショナルチーム)
43位 樫木祥子(チームイルミネイト)
46位 上野みなみ(日本ナショナルチーム)
56位 中井彩子(日本ナショナルチーム) +5’25”
58位 福田咲絵(日本ナショナルチーム) +5’36”
個人総合成績
1位 シェイラ・グティエレス(スペイン、サイランスプロサイクリング) 13h23’36”
2位 シモーナ・フラッポルティ(イタリア、ハイテックプロダクツ) +09”
3位 ハンナ・ツェラク(ベラルーシ、ミンスクサイクリングクラブ) +11”
4位 ジュタティップ・マネーファン(タイ、タイウィメンズサイクリング) +14”
5位 ダニエラ・ガス(ドイツ) +18”
6位 ブライオニー・ヴァンヴェルゼン(オランダ、ドルチーニ・ヴァンアイクスポーツ) +19”
ポイント賞
1位 梶原悠未(日本ナショナルチーム) 55pts
text:柿木孝之
photo:Panorama Guizhou

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