日本チームの初戦となった30日、アンダー23カテゴリーには、全日本チャンピオンの竹之内悠(チームユーラシア・ムセウバイクス)と小坂光(宇都宮ブリッツェン)の2名が出走。現地の様子を田中苑子カメラマンがレポート。

レース前にマッサージを受ける竹之内悠(チームユーラシア・ムセウバイクス)と小坂光(宇都宮ブリッツェン)レース前にマッサージを受ける竹之内悠(チームユーラシア・ムセウバイクス)と小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:Sonoko Tanaka午後2時のスタートだったが、午前中から気温が上昇。日の当たる場所では固まっていた雪が溶け始めたが、日陰は相変わらずカチコチ。また周回数を重ねるごとに、気温が下がって再び凍り始めたり、地面の奥の凍った雪が出てきたりと、刻一刻と変わるコースコンディションのなかで開催された。

今季、ヨーロッパのレースを多く走り、自信をもってチェコ入りした竹之内悠は試走を終え、「このコース、難しいです…」と表情を曇らせていた。

結果はトップから4分37秒遅れの36位。もっと上位を狙うと宣言していただけに悔しさが残るが、レース中の表情はよく、走りが悪かったわけではない。

「実力は出し切れました。ただ出し切った結果が悔しいですね。今回のコースは苦手なところも少なくはなかった。そこをうまく乗り切る実力がなかったんです。もっと速く走れるようになりたいです。こっちの選手は失速してからの踏み出しが違う。今季はベルギーを拠点にヨーロッパのロードレースを走るので、そのあたりの課題をカバーすることも意識して、走れればいいと思う」。

「今回のレースでは、トップから周回ごとに30秒遅れているんです。でもそれって、30秒しか遅れていない、30秒を詰めることができれば、世界チャンピオンになれる。そう考えると、手が届きそうだと感じますね」。

「今シーズンは、ヨーロッパのレースをたくさん走れたので、充実していたし楽しかったです。シクロクロスが今まで以上に好きになりました! 来年からはエリートカテゴリーになりますが、また新しいスタートが楽しみです!」
レース前に集中してアップする竹之内悠(チームユーラシア・ムセウバイクス)と小坂光(宇都宮ブリッツェン)レース前に集中してアップする竹之内悠(チームユーラシア・ムセウバイクス)と小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:Sonoko Tanakaバイクを担いで階段を駆け上がる竹之内悠(チームユーラシア・ムセウバイクス)バイクを担いで階段を駆け上がる竹之内悠(チームユーラシア・ムセウバイクス) photo:Sonoko Tanakaバイクを担いでシケインをクリアする小坂光(宇都宮ブリッツェン)バイクを担いでシケインをクリアする小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:Sonoko Tanaka

そして、小坂光は竹之内悠から遅れること約4分、トップからは8分11秒遅れの50位で完走した。序盤の落車や混乱に巻き込まれ、後方からのスタートとなったが、大きなトラブルもなく安定して走れていたが、「ぜんぜんダメでした」と、チームエリアに肩を落として戻ってきた。

「自分の実力を出し切れているのかもよくわからないレースでした。疲れがたまっているのかな? それもよくわかりません。ただ踏みたいところでうまく踏めなかったし、テクニックも脚もまだまだ足りないと感じました。もっと脚があれば、気持ちにも余裕が出てきて、コーナーや難しいポイントも落ち着いて走れたと思います」

雪が解け始めたコースを走る小坂光(宇都宮ブリッツェン)雪が解け始めたコースを走る小坂光(宇都宮ブリッツェン) photo:Sonoko Tanaka「同じ年の(竹之内)悠とも、まだ差があると実感しました。去年の世界選手権よりも、今回は差が広がってしまったので、この差を詰めていきたいです。今季、ロードレースを走っているときも、このシクロクロスの世界選手権を意識していました。目標であったレースを無事に走れたこと、多くのスタッフにサポートしてもらえたことは本当によかったと感じています」。

「春からはロードシーズンに切り替わりますが、ロードレースでも頑張ろうと思っています。ステージレースのプロローグやクリテリウムなど得意なコースで勝ってみたいですね。来年から大学4年生で、就職も考えていますが、シクロクロスはぜったい続けていこうと思っています」。

来季からは、アンダー23カテゴリーからエリートカテゴリーに変わる両選手。2人ともアンダー23で目標としていた成績を残せなかったことを悔やんでいるが、ここでの経験は貴重なもの。全日本チャンピオン・辻浦圭一選手のあとに続き、世界のレベルや本物のレースの厳しさや面白さ知る2人。今後の活躍を期待しよう。

text&photo:Sonoko Tanaka