クイックステップフロアーズに正式加入したばかりのアルバロホセ・オデーグ(コロンビア)が、集団スプリントで争われたハンザーメ・クラシックでプロ初勝利。クイックステップフロアーズがセミクラシックで躍進劇を続けている。



ベルギー北西部のウェスト=フランデレン州で開催されたハンザーメクラシック2018ベルギー北西部のウェスト=フランデレン州で開催されたハンザーメクラシック2018 (c)CorVos
ベルギー北西部のウェスト=フランデレン州で開催されたハンザーメクラシック。北海沿いのブレーデネをスタートし、その名の通りハンザーメに至る197kmのクラシックレースだ。フランドルクラシックでお馴染みの石畳登坂「ケンメルベルグ(最大勾配20%オーバー)」や「モンテベルグ」が登場するが、コース中盤とあって展開には影響しない。終盤にルイデンベルグ(500m/平均4%)を含む周回コースを3周するが獲得標高は低く、基本的にはスプリンターのためのクラシックレースだ。

スタートリストに名を連ねたのはチームスカイやクイックステップフロアーズなど6のワールドチームと、ベルギー、フランスを中心とした12のプロコンチネンタルチームなど。U23世界王者として昨年大会を制し、チームスカイへの移籍を決めたクリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー)はエースナンバーを背負って出場した。

ポーランド王者のアドリアン・クレク(CCCスプランディ・ポルコウィチェ)らが入った10名の逃げグループは残り10km付近で全員吸収され、カウンターでディレクトエネルジーらが仕掛けるも決まらない。残り8kmを切って元NIPPOヴィーニファンティーニのイウリィ・フィロージ(イタリア、デルコマルセイユプロヴァンスKTM)とフロリアン・セネシャル(フランス、クイックステップフロアーズ)が絡む落車が起きたものの、人数を揃えた大集団は構わずゴールへと猛進した。

昨年の優勝者クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チームスカイ)と競るアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)昨年の優勝者クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チームスカイ)と競るアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ) (c)CorVos
プロ1年目のアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)がセミクラシックで初優勝を決めるプロ1年目のアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)がセミクラシックで初優勝を決める (c)CorVos
直角コーナーが連続する市街地を抜け、先頭に人数を固めたのはクイックステップフロアーズとボーラ・ハンスグローエだった。カチューシャ・アルペシンの最終発射台が外れると同時にマッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)が加速。残り100mを切って昨年覇者のハルヴォルセンが先頭に上がったものの、ペルッキの番手から仕掛けたアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が伸びた。

ゴール直前に猛然と踏み込んだオデーグがプロキャリア初勝利。昨年研修生としてクイックステップフロアーズに入り、そのまま正メンバー契約を勝ち取った21歳が、ル・サミン(テルプストラ)、ドワーズ・ドール・ウエストフラーンデレン(カヴァニャ)、2日前のノケレ・コールス(ヤコブセン)に続く、チームのセミクラシックレース4連勝に貢献した。

「プロ初勝利した今の気分を、どう表現して良いかわからないよ。クイックステップフロアーズに加入して勝つことはずっと僕の夢だったから」とオデーグは言う。昨年ツール・ド・ラヴニールでステージ優勝、U23クラシックレースでの勝利を挙げたスプリンターであり、今年はブエルタ・ア・サンフアン最終ステージでジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード)、チームメイトのマキシミリアーノ・リケーゼ(コロンビア)に続いて3位に入るなど、才能の片鱗を見せていた。

ネオプロのアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が表彰台の中央に立つネオプロのアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が表彰台の中央に立つ (c)CorVos
先輩からシャンパンファイトの洗礼を受けるアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)先輩からシャンパンファイトの洗礼を受けるアルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ) (c)CorVos
ハンザーメ・クラシック2018結果
1位 アルバロホセ・オデーグ(コロンビア、クイックステップフロアーズ) 4h35’34”
2位 クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チームスカイ)
3位 パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
4位 マッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)
5位 アダム・ブライス(イギリス、アクアブルースポート)
6位 ケニー・デハース(ベルギー、WBアクアプロジェクト・ヴェランクラシック)
7位 ルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、ハーゲンスベルマン・アクセオン)
8位 タンギィ・トゥルギス(フランス、ヴィタルコンセプト)
9位 モレノ・ホフラント(オランダ、ロット・スーダル)
10位 ヨナス・コッシュ(ドイツ、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
text:So.Isobe
photo:CorVos
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