1月31日、チェコ・ターボルで開催されたシクロクロス世界選手権エリート女子は、22歳のマリアンヌ・フォス(オランダ)が2年連続、3度目の優勝を飾った。日本から参戦した4選手は全員完走。最高位は森田正美(チームブリヂストン・アンカー)の35位だった。

障害物を飛び越える福本千佳(Ready Go JAPAN)障害物を飛び越える福本千佳(Ready Go JAPAN)
この日も会場は気温0度以下、雪の積もったコンディション。日本人選手4名を含む世界各国から集まった43名が、5周回のレースに繰り出した。

1周目から先行したのはダフニー・ファンデンブラント(オランダ)。これに昨年の優勝者フォスとハンカ・クプファーナゲル(ドイツ)らが合流し、先頭でパックを形成して2周目に入った。

独走でゴールに飛び込むマリアンヌ・フォス(オランダ)独走でゴールに飛び込むマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vos優勝候補の一角だった昨年3位のキャサリン・コンプトン(アメリカ)が脚の痙攣によってレースを離脱する中、先頭ではフォスが独走を開始。この22歳のディフェンディングチャンピオンを追ったのは、これまで4回世界チャンピオンに輝いている34歳のクプファーナゲル。しかしそのタイム差は徐々に広がった。

後続を引き離しながら周回をこなしたフォスは、30秒以上のリードを保ったまま最終周回へ。その後もペースは落ちること無く、独走のままガッツポーズでゴールに飛び込んだ。

2年連続でアルカンシェルに袖を通したマリアンヌ・フォス(オランダ)2年連続でアルカンシェルに袖を通したマリアンヌ・フォス(オランダ) photo:Cor Vos2006年に19歳にして初めて世界チャンピオンに輝いたフォスは、昨年2回目の世界タイトル獲得。これがシクロクロスにおける3度目の世界の頂点だ。現在22歳のフォスは、シクロクロス以外でもその才能を発揮しており、ロードレースでは2006年に、トラック競技のポイントレースでは2008年に世界チャンピオンに輝いている。2008年は北京五輪ポイントレースで金メダルを獲得した。

2年連続フォスに次いで2位に入ったのはベテランのクプファーナゲル。2003年に世界チャンピオンに輝いたオランダのファンデンブラントが3位に入った。

日本勢は森田正美が35位、豊岡英子が38位、福本千佳が39位、志村みち子が40位でレースを終えている。日本人選手のコメント等、現地レポートは後ほどお伝えします。

レース展開はレース公式サイトより。


シクロクロス世界選手権2010エリート女子結果
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ)         42'59"
2位 ハンカ・クプファーナゲル(ドイツ)        +45"
3位 ダフニー・ファンデンブラント(オランダ)    +1'02"
4位 カテリナ・ナッシュ(チェコ)          +1'20"
5位 エヴァ・レクネル(イタリア)          +1'41"
6位 クリステル・フェリエブリュノー(フランス)   +1'47"
7位 カロリーヌ・マニ(フランス)          +1'53"
8位 ポリーヌ・フェランプレヴォー(フランス)    +2'11"
9位 サンネ・ファンパーセン(オランダ)       +2'28"
10位 リュシー・シェネルルフェーブル(フランス)   +2'31"
35位 森田正美(チームブリヂストン・アンカー)    +6'36"
38位 豊岡英子(パナソニック・レディース)      +7'28"
39位 福本千佳(Ready Go JAPAN)         +8'57"
40位 志村みち子(ラヴニールあづみの)        +9'48"

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos