2018/02/04(日) - 18:48
真夏のオーストラリアレースを走ったチームバイク特集番外編。カデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースを走ったUCIプロコンチネンタルチームならびに女子チームのバイクを紹介します。
アクアブルースポート / 3Tストラーダ
アクアブルースポート / 3T ストラーダ photo:Kei Tsuji
シーズン初戦のオーストラリアンレースで最も注目を集めたバイクといえば、アイルランドのUCIプロコンチネンタルチームであるアクアブルースポートの3Tストラーダだろう。事前の発表通り、フロントシングルギアにディスクブレーキという先鋭的バイクにカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースに出場したメンバー全員が乗った。
最大限のエアロ性能を謳うバイクには当然フロントディレイラーやマウントは付いておらず、BB周りがスルリとしたシンプルな形状。フロントホイールとフレームならびにダウンチューブのクリアランスは極めて小さく、リアホイールに沿ってシートチューブは湾曲している。この特長的なフレームは、2015年から開発に携わるジェラード・ヴルメン氏(サーヴェロの創設者)の手によるもの。
ステムやハンドルも3Tで統一 photo:Kei Tsuji
ロードディスクブレーキの標準仕様になりつつある12mmスルーアクスル photo:Kei Tsuji
コンポーネントはスラムのフォース1で、クランクはパワーメーター搭載のクオーク。注目すべきはそのギア構成で、フロント44Tにリア9-32T(3T製)という組み合わせで走る。計算上これはトップ側がフロント54Txリア11Tで、ロー側がフロント39Txリア28Tまでと同じレンジをカバーする。9-32Tのバリエーションは、9-10-11-12-13-15-17-19-22-26-32と、9-11-12-13-15-17-19-22-25-28-32の二種類で、フリーボディはスラムのXDドライバー。なお、スプリンターのラーセノーマン・ハンセンはフロント54Tに11-36Tという組み合わせを使用し、カデルレース後に行われたヘラルドサンツアーで早速ステージ優勝を飾っている。
フロントは44Tのシングル photo:Kei Tsuji
リアのスプロケットは9-32T photo:Kei Tsuji
ルームポット / イサーク エレメント
ルームポット / イサーク エレメント photo:Kei Tsuji
オランダのUCIプロコンチネンタルチームであるルームポットが乗るのはオランダのイサーク。同社のハイエンドモデルであるエレメントをメインに使用した。2015年のUCIディスクブレーキ試用期間開始と同時にいち早くディスクブレーキを導入したが、オーストラリアには持ち込まず。コンポーネントはカンパニョーロのレコードEPS。
ミッチェルトン・スコット(女子チーム) / スコット フォイル
ミッチェルトン・スコット(女子チーム) / スコット フォイル photo:Kei Tsuji
男子のUCIワールドチームと同様にスコットのフォイルをメインに使用するミッチェルトン・スコットの女子チーム。パーツ構成も共通だが、コンポーネントはシマノ・デュラエースR9070Di2で、SRM搭載クランクに至っては5アームだ。写真のバイクはダウンアンダーで総合優勝したアマンダ・スプラット(身長161cm)のもの。
ウィグル・ハイファイブ / コルナゴ C60
ウィグル・ハイファイブ / コルナゴ C60 photo:Kei Tsuji
イギリスのウィグル・ハイファイブはコルナゴのC60とV2-Rの二種を用意。與那嶺恵理はV2-Rに乗った。コンポーネントはカンパニョーロ・スーパーレコードEPSで、ホイールは同社のボーラウルトラ35をメインに使用。ペダルはルックでタイヤはヴィットリア。SRMのパワーメーターを多くの選手が使う。
アレ・チポッリーニ / チポッリーニ RB1K
アレ・チポッリーニ / チポッリーニ RB1K photo:Kei Tsuji
萩原麻由子のチームメイトで、カデルレースで優勝したクロエ・ホスキング(身長161cm)の愛車はチポッリーニRB1K。黒塗装に蛍光イエローの組み合わせはウルサスホイールも共通。コンポーネントはカンパニョーロ・レコードEPS。
キャニオン・スラム / キャニオン エアロード WMN CF SLX
キャニオン・スラム / キャニオン エアロード CF SLXディスク photo:Kei Tsuji
オーストラリアナショナルチームから出場したティファニー・クロムウェルが乗ったのは、所属するキャニオン・スラムのチームバイクであるキャニオン・エアロードWMN CF SLX。コンポーネントは油圧ディスクブレーキ対応のスラム・レッドeTap。ジップホイールにスピードプレイのペダル、シュワルベのタイヤを組み合わせる。
ユナイテッドヘルスケア / オルベア オルカOMP
ユナイテッドヘルスケア / オルベア オルカOMP photo:Kei Tsuji
クロムウェルと同様にオーストラリアナショナルチームのメンバーとして走ったユナイテッドヘルスケア所属のローレッタ・ハンソンのオルベア・オルカOMP。コンポーネントは機械式のシマノ・デュラエースR9000で、パイオニアのペダリングモニターを使用する。ハンドルやステム、シートポストはFSA。
ビーピンク / ケモ KE-R8 5KS
ビーピンク / ケモ KE-R8 photo:Kei Tsuji
イタリアのビーピンクのメインバイクはイタリアのケモKE-R8 5KS。コンポーネントは機械式のシマノ・デュラエースR9000で、チェーンリングはミケのUTGシリーズ。アンブロジオのホイールにデダエレメンティのステムやハンドル、セッレSMPのサドルなど、イタリア色の強い組み合わせだ。
スペシャライズドウィメンズチーム / スペシャライズド S-WORKSターマックSL6
スペシャライズドウィメンズチーム / スペシャライズド S-WORKSターマックSL6 photo:Kei Tsuji
オーストラリア国内チームのスペシャライズドウィメンズはスペシャライズドのS-WORKSターマックSL6で統一。コンポーネントはシマノのデュラエースR9150Di2のフルセットで、クランクはパワー2マックス搭載のS-WORKS。ホイールはロヴァールで、スペシャライズド尽くしのセッティングになっている。
text&photo:Kei Tsuji
アクアブルースポート / 3Tストラーダ
![アクアブルースポート / 3T ストラーダ](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-8.jpg)
シーズン初戦のオーストラリアンレースで最も注目を集めたバイクといえば、アイルランドのUCIプロコンチネンタルチームであるアクアブルースポートの3Tストラーダだろう。事前の発表通り、フロントシングルギアにディスクブレーキという先鋭的バイクにカデルエヴァンス・グレートオーシャン・ロードレースに出場したメンバー全員が乗った。
最大限のエアロ性能を謳うバイクには当然フロントディレイラーやマウントは付いておらず、BB周りがスルリとしたシンプルな形状。フロントホイールとフレームならびにダウンチューブのクリアランスは極めて小さく、リアホイールに沿ってシートチューブは湾曲している。この特長的なフレームは、2015年から開発に携わるジェラード・ヴルメン氏(サーヴェロの創設者)の手によるもの。
![ステムやハンドルも3Tで統一](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-11.jpg)
![ロードディスクブレーキの標準仕様になりつつある12mmスルーアクスル](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-10.jpg)
コンポーネントはスラムのフォース1で、クランクはパワーメーター搭載のクオーク。注目すべきはそのギア構成で、フロント44Tにリア9-32T(3T製)という組み合わせで走る。計算上これはトップ側がフロント54Txリア11Tで、ロー側がフロント39Txリア28Tまでと同じレンジをカバーする。9-32Tのバリエーションは、9-10-11-12-13-15-17-19-22-26-32と、9-11-12-13-15-17-19-22-25-28-32の二種類で、フリーボディはスラムのXDドライバー。なお、スプリンターのラーセノーマン・ハンセンはフロント54Tに11-36Tという組み合わせを使用し、カデルレース後に行われたヘラルドサンツアーで早速ステージ優勝を飾っている。
![フロントは44Tのシングル](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-9.jpg)
![リアのスプロケットは9-32T](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-12.jpg)
ルームポット / イサーク エレメント
![ルームポット / イサーク エレメント](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-7.jpg)
オランダのUCIプロコンチネンタルチームであるルームポットが乗るのはオランダのイサーク。同社のハイエンドモデルであるエレメントをメインに使用した。2015年のUCIディスクブレーキ試用期間開始と同時にいち早くディスクブレーキを導入したが、オーストラリアには持ち込まず。コンポーネントはカンパニョーロのレコードEPS。
ミッチェルトン・スコット(女子チーム) / スコット フォイル
![ミッチェルトン・スコット(女子チーム) / スコット フォイル](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-2.jpg)
男子のUCIワールドチームと同様にスコットのフォイルをメインに使用するミッチェルトン・スコットの女子チーム。パーツ構成も共通だが、コンポーネントはシマノ・デュラエースR9070Di2で、SRM搭載クランクに至っては5アームだ。写真のバイクはダウンアンダーで総合優勝したアマンダ・スプラット(身長161cm)のもの。
ウィグル・ハイファイブ / コルナゴ C60
![ウィグル・ハイファイブ / コルナゴ C60](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-13.jpg)
イギリスのウィグル・ハイファイブはコルナゴのC60とV2-Rの二種を用意。與那嶺恵理はV2-Rに乗った。コンポーネントはカンパニョーロ・スーパーレコードEPSで、ホイールは同社のボーラウルトラ35をメインに使用。ペダルはルックでタイヤはヴィットリア。SRMのパワーメーターを多くの選手が使う。
アレ・チポッリーニ / チポッリーニ RB1K
![アレ・チポッリーニ / チポッリーニ RB1K](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike.jpg)
萩原麻由子のチームメイトで、カデルレースで優勝したクロエ・ホスキング(身長161cm)の愛車はチポッリーニRB1K。黒塗装に蛍光イエローの組み合わせはウルサスホイールも共通。コンポーネントはカンパニョーロ・レコードEPS。
キャニオン・スラム / キャニオン エアロード WMN CF SLX
![キャニオン・スラム / キャニオン エアロード CF SLXディスク](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-3.jpg)
オーストラリアナショナルチームから出場したティファニー・クロムウェルが乗ったのは、所属するキャニオン・スラムのチームバイクであるキャニオン・エアロードWMN CF SLX。コンポーネントは油圧ディスクブレーキ対応のスラム・レッドeTap。ジップホイールにスピードプレイのペダル、シュワルベのタイヤを組み合わせる。
ユナイテッドヘルスケア / オルベア オルカOMP
![ユナイテッドヘルスケア / オルベア オルカOMP](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-5.jpg)
クロムウェルと同様にオーストラリアナショナルチームのメンバーとして走ったユナイテッドヘルスケア所属のローレッタ・ハンソンのオルベア・オルカOMP。コンポーネントは機械式のシマノ・デュラエースR9000で、パイオニアのペダリングモニターを使用する。ハンドルやステム、シートポストはFSA。
ビーピンク / ケモ KE-R8 5KS
![ビーピンク / ケモ KE-R8](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-6.jpg)
イタリアのビーピンクのメインバイクはイタリアのケモKE-R8 5KS。コンポーネントは機械式のシマノ・デュラエースR9000で、チェーンリングはミケのUTGシリーズ。アンブロジオのホイールにデダエレメンティのステムやハンドル、セッレSMPのサドルなど、イタリア色の強い組み合わせだ。
スペシャライズドウィメンズチーム / スペシャライズド S-WORKSターマックSL6
![スペシャライズドウィメンズチーム / スペシャライズド S-WORKSターマックSL6](https://www.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2018/02/02/cwcadelbike-4.jpg)
オーストラリア国内チームのスペシャライズドウィメンズはスペシャライズドのS-WORKSターマックSL6で統一。コンポーネントはシマノのデュラエースR9150Di2のフルセットで、クランクはパワー2マックス搭載のS-WORKS。ホイールはロヴァールで、スペシャライズド尽くしのセッティングになっている。
text&photo:Kei Tsuji