故スカルポーニの妻アンナさん「暗く辛い時間の中でも孤独を感じることはなかった」

4月22日にトレーニング中の事故で亡くなったミケーレ・スカルポーニ（イタリア、アスタナ）の妻アンナさんが支えてくれた人に向けて感謝の手紙を公表。「暗く辛い時間の中でも孤独を感じることはなかった。ありがとう」と綴った。

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妻アンナさんとミケーレ・スカルポーニ（イタリア、アスタナ） photo:TDWsport
上りスプリントで勝利したミケーレ・スカルポーニ（イタリア、アスタナ） photo: Tour of the Alps4月21日のツアー・オブ・アルプス最終ステージで勝利し、即帰宅後の翌日4月22日のトレーニング中の事故で不慮の死を遂げたスカルポーニ。妻アンナさんと息子のジャコモとトマーゾを残し、スカルポーニは37歳の若さでこの世を去った。

事故原因は車の運転手のスマートフォン操作による前方不注意とされる。なお、スカルポーニの故郷であり、事故現場となったフィロットラーノは2018年のジロ・デ・イタリア第11ステージのコースに組み込まれている。

以下は、イタリアのトゥットビチに妻アンナさんが宛てた手紙の内容。

悲劇が起こった4月22日以降、こうして感謝の気持ちを公に出すのは初めてのことです。早く筆をとるべきだと思いながらも、あの地獄の一日を深く思い出すことから逃げ続けていました。ミケーレを失ったことで開いた傷口はこの先も癒えないのだと思います。

この短い手紙の中で、自転車界全体が示してくれた私たちへのサポートに対して感謝の気持ちを伝えたいと思います。温かく、思いやりに溢れる言葉をいただきました。周りの友人たちには個人的に感謝の気持ちを伝えましたが、サポートしてくれた全ての方々に感謝したいと思ったのです。

皆さんの優しい思いのおかげで、この暗くて辛い時間の中でも、孤独や見捨てられた感情を抱くことは決してありませんでした。ただ思ってくれるだけでもいい。あなたの思いが私たちの心を温めてくれました。

この手紙は私たちの宝物である息子のジャコモとトマーゾを含め、家族の代表としてこの手紙を書いています。あなたの助けやサポートのおかげで、子供たちに父親のことを、父親がどれだけ愛されていたかを、伝えることができます。

ミケーレのいない初めてのクリスマス。あなたの幸せな祝日を願っています。全ての方々にハッピークリスマス、そしてハッピーニューイヤー。心から感謝しています。

アンナ