機械式のR8000系ULTEGRAの販売開始から約4ヶ月、待望の電動式R8050系ULTEGRA Di2のデリバリーが遂に始まった。変速系統を担う新型のシフターとディレイラーにフォーカスして製品の詳細を紹介しよう。



電動変速を担うR8050系ULTEGRA Di2の各パーツ電動変速を担うR8050系ULTEGRA Di2の各パーツ
シマノのロードコンポーネントにおいてセカンドグレードを担うULTEGRA。上位グレードDURA-ACEのテクノロジーを受け継ぎ、負けず劣らずの性能を獲得しつつも、よりリーズナブルなプライスタグを下げ、コストパフォーマンスの高い普及モデルとして多くのサイクリストに愛用されてきた製品だ。

元々はツーリング向けコンポーネントのシマノ600シリーズを起源に持ち、同製品にSIS(Shimano Index System)が搭載された1986年のシマノ600EX(6400系)にて、初めて”ULTEGRA”の名が冠されることとなった。以降モデルチェンジの度に型番の数字を増やし、11速化した6800系から一気に型番を更新したR8000系はULTEGRAグレードの6代目となる。

シャドーデザインが採用されたRD-R8050シャドーデザインが採用されたRD-R8050
一方、シマノが誇る電動シフトテクノロジーである「Di2(Digital Integrated Intelligence)」といえば、7970系DURA-ACEがデビューした2009年に初登場し、革新的な製品として大きな注目を集めた。その中で、ULTEGRAのDi2化は2011年にデビューした6770系まで遡る。

ULTEGRAのDi2処女作としてディレイラーの大ぶりなサイズ感は否めなかった6770系だが、その2年後に登場した6870系ではシェイプアップを果たし、よりコンパクトなルックスを獲得。シートポスト内蔵用のバッテリーや、5ポートジャンクションがラインアップされるなど、より拡張性を向上させたアップデートも施された。

よりコンパクトになり存在感を減じたモーター部よりコンパクトになり存在感を減じたモーター部 ガイドプーリーとテンションプーリーで歯の深さを変えるアップデートも加わるガイドプーリーとテンションプーリーで歯の深さを変えるアップデートも加わる
ケージはストッパーピンと本体下部のトルクスネジによって着脱させる方式にケージはストッパーピンと本体下部のトルクスネジによって着脱させる方式に リアディレイラーは実測237g。約10gの軽量化(写真はショートケージタイプ)リアディレイラーは実測237g。約10gの軽量化(写真はショートケージタイプ)

そして今回登場したR8050系でULTEGRAのDi2も3代目となる。またR8000系からディスクブレーキモデルの追加により従来までの下二桁70の型番はそちらに譲り、リムブレーキモデルは新たに50の型番が採用となった。今回は電動変速を担うデュアルコントロールレバー「ST-R8050」と、前後ディレイラー「FD-R8050」「RD-R8050」の3パーツにフォーカスして細部を見ていこう。

6870系に対し大きなアップデートポイントとなるのは、やはり新型DURA-ACEと同じくシャドーデザインを採用したリアディレイラーだろう。横方向への張り出しが少なくなることでよりエアロに、かつ落車時の破損の可能性を低減させるこのデザインを機械式R8000系と同様に用いている。また従来までは明らかな存在感を放っていたモーター部分が大幅に小型化。スタイリッシュなルックスを獲得するとともに、6870系に対し約10gの軽量化となっている。

よりコンパクトなボディを獲得したFD-R8050よりコンパクトなボディを獲得したFD-R8050
シングルテンション構造によりディレイラーの暴れを抑え確実な変速性能をもたらし、ダイレクトマウントデザインによりホイールの着脱性を向上させる設計もそれぞれ採用されている。DURA-ACEにはない2種類のケージが用意され、ショートケージで30T、ロングケージで34Tというビックギアへの対応力を持たせている。

フロントディレイラーは四角い本体形状に変わりはないが、こちらもやはり小型化が進んでおり約10gの軽量化に。ガイドプレートの形状もややアップデートされており、変速性能向上の追求が見て取れるというものだ。従来は本体ボディに記されたモデルロゴも今回はガイドプレートに刻まれる仕様へ変更されている。

四角いボディは健在だが6870系に対し一回りサイズダウンを果たしている四角いボディは健在だが6870系に対し一回りサイズダウンを果たしている 変速性能向上のため形状にアップデートが加わったガイドプレート変速性能向上のため形状にアップデートが加わったガイドプレート
本体裏に設けられていたケーブルルーティング用のツメは廃されている本体裏に設けられていたケーブルルーティング用のツメは廃されている フロントディレイラーは実測129g。10g以上の軽量化だフロントディレイラーは実測129g。10g以上の軽量化だ

また今までスイングアームに付いていたロー側のアジャストボルトがなくなり、調整はシフターで行う仕様となる。変速機裏に設けられていたケーブルルーティング用のツメも廃され、代わりに付属のプラグカバーがケーブルを導く形となった。

重量据え置きとなったデュアルコントロールレバーは、より操作性を増した形状へとアップデート。6870系と比較してシフトスイッチが下方へ大きく取られたことでスイッチ自体が大型化しており、あらゆるポジションで指が届きやすいレイアウトとなった。さらにスイッチのクリック感も向上。グローブの上からでも分かる確実な変速フィーリングを獲得している。

より操作性と使い勝手を増したST-R8050より操作性と使い勝手を増したST-R8050
レバー自体も従来よりも外側へベンドした形状が採用されており握りやすさを追求。ブラケット裏にグリップを高める溝が切られたのもDURA-ACEを倣っての仕様だ。また、今までDURA-ACEグレードのみに採用されていたブラケット上部のスイッチAもULTEGRAでは初搭載。より押しやすい配置へ改良されることで実用的な機能に仕上がっている。

これら変速系統はシマノが配信するDi2管理用アプリケーション「E-TUBE PROJECT」にて細かくカスタマイズが可能となっており、R9150系で標準装備となったシンクロシフトも同様に活用できるようになっている。また、11速系統のクランクやスプロケットとは互換性があるため、今回の発売に際しシフティングパーツのみR8050系へアップデートすることも可能だ。ケーブル類やジャンクション、バッテリー等は別売りとなるため注意してほしい。

シフトスイッチは大型化するとともにクリック感も向上させているシフトスイッチは大型化するとともにクリック感も向上させている ブラケットフードは上下にパターンが刻まれグリップを高めるブラケットフードは上下にパターンが刻まれグリップを高める
ついにULTEGRAグレードにも搭載されたブラケット上部のスイッチAついにULTEGRAグレードにも搭載されたブラケット上部のスイッチA ブレーキレバーのリーチは調節ネジによって変更できるブレーキレバーのリーチは調節ネジによって変更できる
指3本でしっかりと握り込めるブラケットのサイズ感指3本でしっかりと握り込めるブラケットのサイズ感 デュアルコントロールレバーは片側実測150g。前作とほぼ変わらない値であるデュアルコントロールレバーは片側実測150g。前作とほぼ変わらない値である



シマノ ST-R8050
機 能:SLR-EV対応
ポート:3(リモートスイッチ・E-TUBEポート:2、リモートシフター用ポート:1)
価 格:左右セット(ブレーキケーブル付) 31,697円(税抜)、各レバー 15,352円(税抜)

シマノ FD-R8050
機 能:2×11スピード、直付け、キャパシティ16T
対応アウターギア:46-53T
価 格:21,256円(税抜)

シマノ RD-R8050
トータルキャパシティ:39T(GS)、35T(SS)
対応トップスプロケット(最小/最大):11/12T(GS)、11/14T(SS)
対応ロースプロケット(最小/最大):28/34T(GS)、25/30T(SS)
価 格:25,561円(税抜、GS)、24,996円(税抜、SS)

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