2017/06/11(日) - 23:21
初開催となった那須ロードをスプリントで制したのは鈴木龍(ブリヂストンアンカー)。2015年に地元チームに所属し那須町に住んでいた鈴木が嬉しいプロ初優勝を第二の地元で飾った。
初開催の那須ロードレース
6月11日(日)、栃木県那須町で行われたJBCF那須ロードレースのコースは、那須町役場周辺1周7.1kmの公道を周回するもので、その前半部分は2015年全日本選手権ロードレースで使われたコースでもある。前半は緩い下り、後半に1か所短い上りがある高速コースだ。役場の目の前に那須ブラーゼンベースがありコースはこの間の県道を通る。
当日は朝から快晴に恵まれ、会場の那須町役場からは那須連山が望める絶好のレース日和になった。
序盤に14人の逃げができる
P1クラスタは15周のレースだったが、1周目の落車対応のため一時中断し、12周のレースとして2周目から再スタートした。実質2時間のレースとなったため序盤からハイペースの攻撃が続き、3周目(再スタートから2周目)後半に細長くなった集団先頭でダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー)がペースを上げて14人の逃げが決まる。メイン集団は1分差となるがその前方は抜け出したいホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)らで安定しない。
強力な5人の追走グループが合流
6周目後半の補給地点を過ぎてメイン集団から初山翔(ブリヂストンアンカー)がアタック。これをホセ・ビセンテさらに小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)、湊諒(シマノレーシング)の計5人が合流して1分先の先頭14人を目指し8周目に合流し先頭は19人に。
メンバーはブリヂストンアンカーが鈴木、初山、モニエ、マトリックスパワータグがホセ・ビセンテ、佐野淳哉、吉田隼人、宇都宮ブリッツェンが小野寺、雨沢毅明、阿部嵩之、シマノレーシングが木村圭佑、入部正太朗、湊、愛三工業レーシングチームが早川、原田裕成、地元の那須ブラーゼンが吉岡直哉、下島将輝、そして中村龍太郎(イナーメ信濃山形)、椿大志(キナンサイクリングチーム)、高木三千成(東京ヴェントス)の19人だ。
先頭集団の駆け引きでダミアン・モニエが好アシスト
有力チームが入った逃げには地元那須ブラーゼンの吉岡と下島の両エースが入りどちらでも勝負できる。宇都宮ブリッツェンは小野寺が入ったため岡篤志はメイン集団で静観する。各チームのエースとアシストらが乗った先頭集団だったため、メイン集団はペースを落としやがて全員降ろされてしまう。追いつかれる心配がなくなった先頭集団では9周目ごろからしだいに牽制と攻撃が繰り返される。しかしどれも成功せずモニエや佐野、阿部らによって集団に引き戻される。
そして迎えた最終周回、後半の上りへ向けて佐野、そしてモニエがハイペースで引いてアタックを許さない状況へもっていきスプリント勝負へ。初山にラスト200mまでリードアウトされた鈴木が先行してスプリントを開始すると誰もかわせず鈴木が先頭でフィニッシュラインを越えた。
「第二の地元」那須でプロ初優勝の鈴木龍
距離が短くなった影響でハイペースの展開となり、有力選手の乗った勝ち逃げが形成され、さらに初山やホセ・ビセンテ、小野寺らが合流したことでそれらチームに有利に働いた。ブリヂストンアンカーはモニエの献身的なアシスト、スプリントでの初山の絶妙なリードそして鈴木自身のスプリント力で初開催レースで優勝することができた。
優勝した鈴木はプロ選手となってからの初優勝。2015年には那須ブラーゼンに所属し、那須町に移り住んでいた。鈴木にとってはいわば第二の地元だ。
「初山さんが合流して3人になってからは形通りに勝つことができました。ダミアンが最後の坂手前からペースアップして主導権を握り最後は初山さんが引いてくれました。それまでの周回では坂のたびに強いホセ選手や早川選手がアタックしてそれを警戒していました。ここは第二の地元と言ってもいいくらいなので那須で勝てて本当に良かったです。プロになってからの初優勝です」
結果 P1クラスタ 85.2km(中断時間を含むタイム)
1位 鈴木龍(ブリヂストンアンカー)2時間50分05秒
2位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
3位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
4位 木村圭佑(シマノレーシング)+01秒
5位 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)+02秒
6位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)+03秒
7位 初山翔(ブリヂストンアンカー)+06秒
8位 椿大志(キナンサイクリングチーム)
9位 高木三千成(東京ヴェントス)+07秒
10位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
Jプロツアーリーダー 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
Jフェミニンツアー
結果 F 28.4km
1位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)47分45秒
2位 中原恭恵(JBCF J-FEMININ)+2分37秒
3位 福本千佳(Live GARDEN BICI STELLE)+2分45秒
Jフェミニンツアーリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
Jエリートツアー
結果 E1 42.6km
1位 嶌田義明(TEAM YOU CAN)1時間00分10秒
2位 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)
3位 松木健治(VC VELOCE)
4位 鴨下拓弥(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
5位 武井裕(アーティファクトレーシングチーム)
6位 北澤竜太郎(イナーメ信濃山形-EFT)
Jエリートツアーリーダー 福田圭晃(横浜高校自転車競技部)
photo&text:高木秀彰
初開催の那須ロードレース
6月11日(日)、栃木県那須町で行われたJBCF那須ロードレースのコースは、那須町役場周辺1周7.1kmの公道を周回するもので、その前半部分は2015年全日本選手権ロードレースで使われたコースでもある。前半は緩い下り、後半に1か所短い上りがある高速コースだ。役場の目の前に那須ブラーゼンベースがありコースはこの間の県道を通る。
当日は朝から快晴に恵まれ、会場の那須町役場からは那須連山が望める絶好のレース日和になった。
序盤に14人の逃げができる
P1クラスタは15周のレースだったが、1周目の落車対応のため一時中断し、12周のレースとして2周目から再スタートした。実質2時間のレースとなったため序盤からハイペースの攻撃が続き、3周目(再スタートから2周目)後半に細長くなった集団先頭でダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー)がペースを上げて14人の逃げが決まる。メイン集団は1分差となるがその前方は抜け出したいホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)らで安定しない。
強力な5人の追走グループが合流
6周目後半の補給地点を過ぎてメイン集団から初山翔(ブリヂストンアンカー)がアタック。これをホセ・ビセンテさらに小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)、湊諒(シマノレーシング)の計5人が合流して1分先の先頭14人を目指し8周目に合流し先頭は19人に。
メンバーはブリヂストンアンカーが鈴木、初山、モニエ、マトリックスパワータグがホセ・ビセンテ、佐野淳哉、吉田隼人、宇都宮ブリッツェンが小野寺、雨沢毅明、阿部嵩之、シマノレーシングが木村圭佑、入部正太朗、湊、愛三工業レーシングチームが早川、原田裕成、地元の那須ブラーゼンが吉岡直哉、下島将輝、そして中村龍太郎(イナーメ信濃山形)、椿大志(キナンサイクリングチーム)、高木三千成(東京ヴェントス)の19人だ。
先頭集団の駆け引きでダミアン・モニエが好アシスト
有力チームが入った逃げには地元那須ブラーゼンの吉岡と下島の両エースが入りどちらでも勝負できる。宇都宮ブリッツェンは小野寺が入ったため岡篤志はメイン集団で静観する。各チームのエースとアシストらが乗った先頭集団だったため、メイン集団はペースを落としやがて全員降ろされてしまう。追いつかれる心配がなくなった先頭集団では9周目ごろからしだいに牽制と攻撃が繰り返される。しかしどれも成功せずモニエや佐野、阿部らによって集団に引き戻される。
そして迎えた最終周回、後半の上りへ向けて佐野、そしてモニエがハイペースで引いてアタックを許さない状況へもっていきスプリント勝負へ。初山にラスト200mまでリードアウトされた鈴木が先行してスプリントを開始すると誰もかわせず鈴木が先頭でフィニッシュラインを越えた。
「第二の地元」那須でプロ初優勝の鈴木龍
距離が短くなった影響でハイペースの展開となり、有力選手の乗った勝ち逃げが形成され、さらに初山やホセ・ビセンテ、小野寺らが合流したことでそれらチームに有利に働いた。ブリヂストンアンカーはモニエの献身的なアシスト、スプリントでの初山の絶妙なリードそして鈴木自身のスプリント力で初開催レースで優勝することができた。
優勝した鈴木はプロ選手となってからの初優勝。2015年には那須ブラーゼンに所属し、那須町に移り住んでいた。鈴木にとってはいわば第二の地元だ。
「初山さんが合流して3人になってからは形通りに勝つことができました。ダミアンが最後の坂手前からペースアップして主導権を握り最後は初山さんが引いてくれました。それまでの周回では坂のたびに強いホセ選手や早川選手がアタックしてそれを警戒していました。ここは第二の地元と言ってもいいくらいなので那須で勝てて本当に良かったです。プロになってからの初優勝です」
結果 P1クラスタ 85.2km(中断時間を含むタイム)
1位 鈴木龍(ブリヂストンアンカー)2時間50分05秒
2位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)
3位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
4位 木村圭佑(シマノレーシング)+01秒
5位 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)+02秒
6位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)+03秒
7位 初山翔(ブリヂストンアンカー)+06秒
8位 椿大志(キナンサイクリングチーム)
9位 高木三千成(東京ヴェントス)+07秒
10位 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)
Jプロツアーリーダー 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
Jフェミニンツアー
結果 F 28.4km
1位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)47分45秒
2位 中原恭恵(JBCF J-FEMININ)+2分37秒
3位 福本千佳(Live GARDEN BICI STELLE)+2分45秒
Jフェミニンツアーリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
Jエリートツアー
結果 E1 42.6km
1位 嶌田義明(TEAM YOU CAN)1時間00分10秒
2位 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)
3位 松木健治(VC VELOCE)
4位 鴨下拓弥(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
5位 武井裕(アーティファクトレーシングチーム)
6位 北澤竜太郎(イナーメ信濃山形-EFT)
Jエリートツアーリーダー 福田圭晃(横浜高校自転車競技部)
photo&text:高木秀彰
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