2009年12月4日、東京・新橋のホテルにおいてJ SPORTSが主催するツール・ド・フランス2010コースプレゼンテーションが行われた。フランスよりツール5勝の英雄ベルナール・イノーが来日し、プレスに向けてコースを説明した。

ツール・ド・フランス2010コースを紹介するベルナール・イノーツール・ド・フランス2010コースを紹介するベルナール・イノー (c)Makoto.AYANO
プレゼンテーションを行うベルナール・イノープレゼンテーションを行うベルナール・イノー (c)Makoto.AYANOこの企画はスポーツ専門テレビ局 株式会社ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング(以下J SPORTS )の企画で実現したもの。同放送局は1997年からツール・ド・フランスをはじめ世界最高峰のサイクルロードレースを生中継しており、2013シーズンまでツール・ド・フランスの独占生放送が決定している。

ベルナール・イノー(ツール・ド・フランス5度の覇者、ASO渉外担当)がプレゼン

東京でのプレゼンテーションは今回で3年連続3度目の開催となる。2007年にはジャンマリー・ルブラン(元ツール・ド・フランス総合ディレクター)が、2008年にはクリスチャン・プリュドム(現在の同職)が、そして今年はかつてツール5勝を果たした伝説のプロロードレーサー、現在はツールの運営団体A.S.O.(アモリースポーツオルガニザシヨン=本社フランス、以下ASO)の渉外担当でもあるベルナール・イノー氏が来日し、報道関係者に向けてコースの紹介を行った。

ツールの感想やイノー氏へのメッセージを伝える別府史之ツールの感想やイノー氏へのメッセージを伝える別府史之 (c)Makoto.AYANOプレゼンテーションで紹介されたのは2010年ツールのコース全貌。詳細は10月14日にパリで開催されたツール・ド・フランス2010コース発表を参照いただくとして、その現地で収録された映像も紹介された。

司会の白戸太朗氏(J SPORTS「サイクルロードレース」実況。スポーツナビゲーター&プロトライアスリート)からイノー氏にはコースの見どころや勝負所、そしてイノー氏自身がもし選手だったらどういうふうに走るかなどの質問がぶつけられた。

別府史之(スキルシマノ)からもプレゼン開催へのビデオメッセージによる声が届けられた。

ツール出場をイノー氏に直訴しにきた安田団長ツール出場をイノー氏に直訴しにきた安田団長 (c)Makoto.AYANOそして途中からは「自転車芸人」としての活動がますます強くなる安田大サーカスの団長・安田さんが自転車に乗って登場。イノー氏にツール出場を直訴するというお笑いタイムが繰り広げられた。

安田団長はイノー氏からお土産のマイヨジョーヌを渡されると、「イノー氏からマイヨジョーヌを授与された初めての日本人。おまけに着替えるときにはマイクも持たせた」と笑いをとった。

イノー氏は安田団長に対してツールでなくレタップ・デュ・ツールの出場をすすめ、そこでいい走りをしなさいと軽くあしらった。

イノー氏と団長・安田さんイノー氏と団長・安田さん (c)Makoto.AYANO安田団長は9月の「自転車野郎」(関西テレビ)の番組企画で大阪~東京550kmを走破し、ゴール地点で待つ婚約者にプロポーズし、9月9日に入籍。そしてこの場で奥さんの懐妊を報告。この場を利用して詰めかけた芸能レポーターの囲み取材も受け、結果的に一般メディアへのツールのPRに一役買った。







来日に際してのイノー氏のコメント

ツール・ド・フランス5勝の「フランスの英雄」ベルナール・イノーツール・ド・フランス5勝の「フランスの英雄」ベルナール・イノー (c)Makoto.AYANO
皆さんは日本が、アジアで唯一、世界自転車選手権を開催した国なのをご存知でしょうか?
私はこの国が、我々ヨーロッパの伝統あるスポーツに高い関心を持っていることにとても驚きました。1990年にフランスチームのトレーナーとして宇都宮の地を訪れたとき、自転車競技界に新たな歴史の幕開けを目の当たりにしたからです。その時すでに、日本ではサイクルロードレースが人々の関心を惹きつけるスポーツとして受け入れられつつありました。
あれから約20年が経ち、日本のロードレース界は世界の舞台において最初の成果を得ることができました。――ツール・ド・フランス2009に二人の日本人選手、別府史之と新城幸也が出場し、シャンゼリゼの地に辿り着いて歴史を作ったのです!

プレゼンテーションの前日に収録したイノー氏の特別インタビューの内容は追って紹介する。

ベルナール・イノー/プロフィール
フランス・ブルターニュ地方出身の元プロロードレーサー。ツール・ド・フランスを5勝、ジロ・デ・イタリアを3勝、ブエルタ・ア・エスパーニャを2勝、世界選手権優勝(1980年)などの輝かしい経歴を持つ。1986年に現役引退後はツール・ド・フランスを運営するASOの渉外担当として運営に携わる。(J SPORTSの紹介より)

photo&text:Makoto.AYANO

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