ツール・ド・台湾2日目は山岳で抜け出した29名がゴールまで逃げ切り、早掛けしたジェームス・ガレン(イギリス、JLTコンドール)がステージ優勝&総合首位浮上。総合8位の早川朋宏(愛三工業レーシング)がアジアンリーダーとなっている。



台湾北部の海岸線を往復する第2ステージ台湾北部の海岸線を往復する第2ステージ photo:www.tourdetaiwan.org.tw手作りの応援グッズで声援を送る子供たち手作りの応援グッズで声援を送る子供たち photo:www.tourdetaiwan.org.tw終盤に仕掛けたジェームス・ガレン(イギリス、JLTコンドール)が独走勝利終盤に仕掛けたジェームス・ガレン(イギリス、JLTコンドール)が独走勝利 photo:www.tourdetaiwan.org.tw落車を頻発させた冷雨の前日とは打って変わり、ツール・ド・台湾2017第2ステージを迎えた台湾北部は快晴に。台湾北部の沿岸部を往復する114.67kmのコースで、途中に3級山岳、折り返し部分に2級山岳が組み込まれた。

序盤からアタックが続いたものの、強い向かい風の影響もあって逃げが決まらない。集団のまま突入した1つ目の3級山岳ではベンジャミン・プラデス(スペイン、チーム右京)が2位通過し、その後60km地点からダニエル・サマーヒル(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)とアレックス・オーエン(アメリカ、エレベート・KHSプロサイクリング)が飛び出した。

アメリカンコンビは徐々にリードを稼いでいったものの、深く曲がり込んだ右コーナーでオーエンが耐えきれず、中央分離帯を飛び越えて落車してしまう。オーエンは再スタートを切ったものの遅れ、一人になったサマーヒルはおよそ40〜50秒のリードで2級山岳に差し掛かった。

山岳に入ってすぐにメイン集団がサマーヒルをキャッチすると、チーム右京勢が組織だったペースアップを開始する。再三に渡るオスカル・プジョル(スペイン、チーム右京)のアタックは決まらなかったものの、代わって飛び出したプラデスがKOMを先頭通過。先ほどの3級山岳ポイントと合わせて山岳賞ランキングで首位に浮上した。

プラデスはダウンヒル後に総合首位のエドウィン・アヴィラ(チームイルミネート)を含む後続グループに吸収され、29名の先頭集団が形成される。チーム右京を中心にしたアタック合戦の末、後半に単独アタックしたシモン・ペロー(スイス、チームイルミネート)が数十秒のリードを稼ぎ出した。

ペローに対しては残り5km地点からジェームス・ガレン(イギリス、JLTコンドール)がジャンプに成功し、そのまま先頭を奪ってフィニッシュへ。2秒遅れで続いた精鋭グループでもエドムンド・ブラッドビューリー(イギリス、JLTコンドール)が早掛けし、イギリスチームがワンツーフィニッシュ。さらにボーナスタイムを得たガレンはアヴィラに対して1秒差で総合首位にも浮上した。

また、早川朋宏(愛三工業レーシング)はステージ19位でフィニッシュし、第1ステージのフィニッシュの着順との兼ね合いで総合8位に浮上。伊藤雅和(NIPPOヴィーニファンティーニ)も同タイムの総合9位につけており、早川がアジアンリーダージャージを獲得した。



各賞ジャージ表彰。ベンジャミン・プラデス(スペイン、チーム右京)が山岳賞、早川朋宏(愛三工業レーシング)がアジアンリーダーに各賞ジャージ表彰。ベンジャミン・プラデス(スペイン、チーム右京)が山岳賞、早川朋宏(愛三工業レーシング)がアジアンリーダーに photo:www.tourdetaiwan.org.tw


ツール・ド・台湾2017第2ステージ結果
1位 ジェームス・ガレン(イギリス、JLTコンドール)          2h41’50”
2位 エドムンド・ブラッドビューリー(イギリス、JLTコンドール)       +02”
3位 エドウィン・アヴィラ(コロンビア、チームイルミネート) 
4位 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
5位 マルコ・ザノッティ(イタリア、モンキータウンコンチネンタル)
6位 アラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
7位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
8位 ベンジャミン・プラデス(スペイン、チーム右京)
9位 チェン・チエンリアン(台湾、アクションサイクリングチーム)
10位 ダニエル・サマーヒル(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)

個人総合成績
1位 ジェームス・ガレン(イギリス、JLTコンドール)                  4h20’45”
2位 エドウィン・アヴィラ(コロンビア、チームイルミネート)                +01”
3位 エドムンド・ブラッドビューリー(イギリス、JLTコンドール)              +09”
4位 マルコ・ザノッティ(イタリア、モンキータウンコンチネンタル)             +11”
5位 アントニオ・サントーロ(イタリア、モンキータウンコンチネンタル)           +12”
6位 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) +13”
7位 ラクラン・ノリス(オーストリア、ユナイテッドヘルスケア)
8位 早川朋宏(愛三工業レーシング)                            +15”
9位 伊藤雅和(NIPPOヴィーニファンティーニ)
10位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)

ポイント賞
1位 エドウィン・アヴィラ(チームイルミネート)

山岳賞
1位 ベンジャミン・プラデス(スペイン、チーム右京)

チーム総合成績
1位 アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス

text:So.Isobe
photo:www.tourdetaiwan.org.tw