ティレーノ〜アドリアティコの開幕を告げる22.7kmのチームタイムトライアル。平均スピード58.371km/hで平坦路を駆け抜け、最後までメンバーを揃えたBMCレーシングが勝利した。



23分20秒のトップタイムで優勝したBMCレーシング23分20秒のトップタイムで優勝したBMCレーシング photo: TDWsport / KT


ティレーノ〜アドリアティコ2017第1ステージティレーノ〜アドリアティコ2017第1ステージ image: RCS Sport「二つの海のレース(ティレニア海からアドリア海まで)」という名前に相応しく、ティレニア海に面したリード・ディ・カマイオーレでティレーノ〜アドリアティコは開幕した。

ステージ2位・17秒差 クイックステップフロアーズステージ2位・17秒差 クイックステップフロアーズ photo: TDWsport / KT初日は今年も海沿いの保養地を走る22.7kmのチームタイムトライアル。8名が一斉にスタートし、隊列を組む22チームが平坦コースを駆け抜けた。

ステージ3位・22秒差 エフデジステージ3位・22秒差 エフデジ photo: TDWsport / KT前半から飛ばしたのはアメリカのBMCレーシングで、チームTT世界チャンピオンのクイックステップフロアーズを寄せ付けないスピードで快走。終盤まで8名全員で走り、7名でフィニッシュラインを切ったBMCレーシングが23分20秒のトップタイムで優勝した。

ステージ4位・22秒差 モビスターステージ4位・22秒差 モビスター photo: TDWsport / KTトム・ボーネン(ベルギー)を先頭にフィニッシュしたステージ2位のクイックステップフロアーズとは17秒差。平均スピードは58.371km/hに及んだ。気象条件は異なるが、BMCレーシングは同じコースで前年に記録したタイムを35秒も上回った。

チームリーダーのティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)は「チームでステージ優勝を果たすのは格別だ。BMCレーシングのアイデンティティーとも言える種目で結果を残すことができてよかった。プレッシャーをはねのけて掴んだ勝利はチームの自信につながる。自分はまだレース距離を稼げていないけど、自信を持って総合争いに挑みたい」とコメントしている。

青いリーダージャージに袖を通したのは先頭でフィニッシュしたダミアーノ・カルーゾ(イタリア)。「最高の気分だ。夢がかなった気分。ローハン・デニスとシュテファン・キュングの2人が今日は強力な牽引を見せてくれた。とてもとても速いペースで走りきった。(クイックステップフロアーズとの)17秒差には正直驚いたよ。このジャージを着て走る明日からのステージが楽しみだ」とイタリアンレースで首位を走るイタリアンは語っている。

UCIワールドチームが順当に上位に入る中、苦しい走りを強いられたのはゲラント・トーマス(イギリス)を擁するチームスカイ。終盤にジャンニ・モスコン(イタリア)がバトンホイールの突然の破損により落車し、同様にディエゴ・ローザ(イタリア)とミケル・ランダ(スペイン)もホイールトラブルによって失速してしまう。モスコンはマンホールの穴がホイール破損の原因だと語っている。

チームスカイはフィニッシュ時間計測に1名足らない4名での走行になり、チームメイトの復帰を待った影響でBMCレーシングから1分42秒遅れでフィニッシュ。チームスカイはUCIワールドチームの中で最下位となる18位でレースを終えた。



ステージ5位・25秒差 オリカ・スコットステージ5位・25秒差 オリカ・スコット photo: TDWsport / KTステージ6位・40秒差 ロットNLユンボ ステージ6位・40秒差 ロットNLユンボ  photo: TDWsport / KT
ステージ18位・1分42秒差 チームスカイステージ18位・1分42秒差 チームスカイ photo: TDWsport / KTステージ21位・2分22秒差 NIPPOヴィーニファンティーニステージ21位・2分22秒差 NIPPOヴィーニファンティーニ photo: TDWsport / KT
2年連続で開幕チームTTを制したBMCレーシング2年連続で開幕チームTTを制したBMCレーシング photo: TDWsport / KTリーダージャージを獲得したダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング)リーダージャージを獲得したダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) photo: TDWsport / KT


ティレーノ〜アドリアティコ2017第1ステージ結果
1位 BMCレーシング           23’20”(Ave.58.371km/h)
2位 クイックステップフロアーズ      +17”
3位 エフデジ               +22”
4位 モビスター
5位 オリカ・スコット           +25”
6位 ロットNLユンボ            +40”
7位 ロット・ソウダル           +52”
8位 バーレーン・メリダ          +53”
9位 ディメンションデータ
10位 アスタナ              +55”
11位 サンウェブ             +56”
12位 トレック・セガフレード       +58”
13位 アージェードゥーゼール       +1’00”
14位 UAEチームエミレーツ        +1’09”
15位 ボーラ・ハンスグローエ       +1’11”
16位 キャノンデール・ドラパック     +1’18”
17位 カチューシャ・アルペシン      +1’36”
18位 チームスカイ            +1’42”
19位 アンドローニジョカトリ       +1’45”
20位 バルディアーニCSF          +2’21”
21位 NIPPOヴィーニファンティーニ    +2’22”
22位 ノボノルディスク          +2’52”

個人総合成績
1位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング)        23’21”
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
4位 シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)
5位 ダニエル・オス(イタリア、BMCレーシング)
6位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
7位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)      +16”
8位 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)
9位 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)
10位 ジュリアン・ヴェルモート(ベルギー、クイックステップフロアーズ)

ヤングライダー賞
1位 シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング)        23’21”
2位 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)  +16”
3位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)

チーム総合成績
1位 BMCレーシング           23’20”
2位 クイックステップフロアーズ      +17”
3位 エフデジ               +22”

text:Kei Tsuji
photo:TDWsport

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