3つのカテゴリー山岳を消化したのち、集団スプリントに持ち込まれたツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)第6ステージ。エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)が集団スプリントを制し、プロ初勝利を挙げた。
華やかな応援の中を走りだしたツール・ド・ランカウイ第6ステージ photo:SonokoTANAKA
スタート前に集中するアジアンリーダージャージの中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ)も photo:SonokoTANAKA
リーダージャージを着るライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) (c)Le Tour de Langkawi 2017内陸の工業地帯であるセナワンを出発し、海沿いの街ムアルへとフィニッシュするツール・ド・ランカウイ第6ステージ。途中3つのカテゴリー山岳を通過することになるが、どれもカテゴリーは4級。全般的に下り基調のコースはスプリンター向けの高速ステージとなった。
スタート直後から始まったブキト・プタスへの登り区間は、集団は一つのまま進んでいく。下り区間に入ったタイミングで、ターナー・プット(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)が抜け出すものの、すぐに集団が捕まえる。
入れ替わるかのように抜け出したのがロレンツォ・ロタ(イタリア、バルディアーニCSF)、ウィルマー・パレデス(コロンビア、マンサナ・ポルトボン)、ロナルド・ヤン(香港、インフィニットAIS)の3名。3分半のタイム差を獲得したトリオは、最後のKOMをロナルドを先頭に越えて、下り区間へと入っていく。
この日もメイン集団をコントロールするのは総合首位のライアン・ギボンズ(南アフリカ)擁するディメンションデータ。協調して逃げ続ける3名を常に3分以内のタイム差に抑え、常に射程圏内に捉え続けた。
集団をコントロールするディメンションデータ (c)Le Tour de Langkawi 2017
アジアンリーダージャージを着用する中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ) photo:SonokoTANAKA
途中には激しく雨が降るシーンも (c)Le Tour de Langkawi 2017
雨の中、愛三工業が集団内で走る photo:SonokoTANAKA
右から掛けたエンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)が伸びる (c)Le Tour de Langkawi 2017
チームメイトがエンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)を祝福する (c)Le Tour de Langkawi 2017残り50km地点からスプリントに向けてペースを上げたメイン集団は、みるみるうちに逃げ集団とのタイム差を縮小。逃げ集団から単独アタックし、最後まで抗ったロナルドも加速する集団に飲み込まれた。
右からの強い風が吹く橋の区間でユナイテッドヘルスケアが攻撃を仕掛け、4名の選手が抜け出すが、最終コーナーを過ぎたところで吸収される。ラスト300m、右サイドからスプリントを仕掛けたエンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)が鮮やかに伸び、プロ初勝利を飾った。
「チームメイトのロレンツォ・ロタが逃げ集団に乗って、山岳ポイントやスプリントポイントを獲得してくれたのは素晴らしいね。このレースに参加しているスプリンターの中で、僕が最速というわけではないことは、みんなが知っていること。でもそれを逆に利用させてもらったよ。無線でフィニッシュ直前のレイアウトと、風が吹いている方向と場所を完全に把握していたから、最高のポジションに着くことが出来たんだ」とバルビンはコメントしている。
総合成績はこの日もライアン・ギボンズが堅守。「スプリントに参加したかったんだけど、橋でユナイテッドヘルスケアが仕掛けたとき、少し離れてしまった。タイム差を付けられないように、ギャップを埋めようとしたときにかなり力を使ってしまったんだ。だから、安全にフィニッシュすることに集中していたよ。」と、ラストの展開を振り返った。
昨ステージでアジアンリーダージャージを受け継いだ中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ)もトップと同タイムの集団でフィニッシュし、アジアンリーダーの座を守っている。
ツール・ド・ランカウイ2017第6ステージ結果
1位 エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF) 4h09’16”
2位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
3位 フィリッポ・ポッツァート(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
4位 アンドレア・パリーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
5位 マルコ・マロネーゼ(イタリア、バルディアーニCSF)
6位 マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
7位 リッカルド・スタッキオッティ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
8位 パオロ・シモン(イタリア、バルディアーニCSF)
9位 ダニエル・ハラミーリョ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)
10位 モハド・ザムリサラー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
個人総合成績
1位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) 23h02’22”
2位 キャメロン・バイリー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) +23”
3位 アルベルト・チェッキン(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) +32”
4位 マクセブ・ドゥバサイ(エリトリア、ディメンションデータ) +33”
5位 クリス・ハーパー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
6位 ダニエル・ハラミーリョ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)
7位 アーレイ・ベルナール(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)
8位 ティモシー・ロー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
9位 ベン・オコーナー(オーストラリア、ディメンションデータ)
10位 フェルナンド・オルジュエラ(コロンビア、マンサナ・ポルトボン) +40”
ポイント賞
1位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) 45pts
2位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア) 35pts
3位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) 34pts
山岳賞
1位 ジョン・エブセン(デンマーク、インフィニットAISサイクリングチーム) 32pts
2位 マクセブ・ドゥバサイ(エリトリア、ディメンションデータ) 25pts
3位 ジャヒール・ペレツ(コロンビア、チームサプラサイクリング) 22pts
チーム総合成績
1位 アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス
2位 ディメンションデータ
3位 マンザナ・ポルトボン
text:Naoki.YASUOKA
photo:SonokoTANAKA,Le Tour de Langkawi 2017



スタート直後から始まったブキト・プタスへの登り区間は、集団は一つのまま進んでいく。下り区間に入ったタイミングで、ターナー・プット(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)が抜け出すものの、すぐに集団が捕まえる。
入れ替わるかのように抜け出したのがロレンツォ・ロタ(イタリア、バルディアーニCSF)、ウィルマー・パレデス(コロンビア、マンサナ・ポルトボン)、ロナルド・ヤン(香港、インフィニットAIS)の3名。3分半のタイム差を獲得したトリオは、最後のKOMをロナルドを先頭に越えて、下り区間へと入っていく。
この日もメイン集団をコントロールするのは総合首位のライアン・ギボンズ(南アフリカ)擁するディメンションデータ。協調して逃げ続ける3名を常に3分以内のタイム差に抑え、常に射程圏内に捉え続けた。






右からの強い風が吹く橋の区間でユナイテッドヘルスケアが攻撃を仕掛け、4名の選手が抜け出すが、最終コーナーを過ぎたところで吸収される。ラスト300m、右サイドからスプリントを仕掛けたエンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)が鮮やかに伸び、プロ初勝利を飾った。
「チームメイトのロレンツォ・ロタが逃げ集団に乗って、山岳ポイントやスプリントポイントを獲得してくれたのは素晴らしいね。このレースに参加しているスプリンターの中で、僕が最速というわけではないことは、みんなが知っていること。でもそれを逆に利用させてもらったよ。無線でフィニッシュ直前のレイアウトと、風が吹いている方向と場所を完全に把握していたから、最高のポジションに着くことが出来たんだ」とバルビンはコメントしている。
総合成績はこの日もライアン・ギボンズが堅守。「スプリントに参加したかったんだけど、橋でユナイテッドヘルスケアが仕掛けたとき、少し離れてしまった。タイム差を付けられないように、ギャップを埋めようとしたときにかなり力を使ってしまったんだ。だから、安全にフィニッシュすることに集中していたよ。」と、ラストの展開を振り返った。
昨ステージでアジアンリーダージャージを受け継いだ中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ)もトップと同タイムの集団でフィニッシュし、アジアンリーダーの座を守っている。
ツール・ド・ランカウイ2017第6ステージ結果
1位 エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF) 4h09’16”
2位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
3位 フィリッポ・ポッツァート(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)
4位 アンドレア・パリーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
5位 マルコ・マロネーゼ(イタリア、バルディアーニCSF)
6位 マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
7位 リッカルド・スタッキオッティ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
8位 パオロ・シモン(イタリア、バルディアーニCSF)
9位 ダニエル・ハラミーリョ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)
10位 モハド・ザムリサラー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
個人総合成績
1位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) 23h02’22”
2位 キャメロン・バイリー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) +23”
3位 アルベルト・チェッキン(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) +32”
4位 マクセブ・ドゥバサイ(エリトリア、ディメンションデータ) +33”
5位 クリス・ハーパー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
6位 ダニエル・ハラミーリョ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)
7位 アーレイ・ベルナール(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)
8位 ティモシー・ロー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
9位 ベン・オコーナー(オーストラリア、ディメンションデータ)
10位 フェルナンド・オルジュエラ(コロンビア、マンサナ・ポルトボン) +40”
ポイント賞
1位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、ディメンションデータ) 45pts
2位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア) 35pts
3位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) 34pts
山岳賞
1位 ジョン・エブセン(デンマーク、インフィニットAISサイクリングチーム) 32pts
2位 マクセブ・ドゥバサイ(エリトリア、ディメンションデータ) 25pts
3位 ジャヒール・ペレツ(コロンビア、チームサプラサイクリング) 22pts
チーム総合成績
1位 アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス
2位 ディメンションデータ
3位 マンザナ・ポルトボン
text:Naoki.YASUOKA
photo:SonokoTANAKA,Le Tour de Langkawi 2017
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