2016年で28回目の開催を数えた「ツール・ド・おきなわ」の実行委員長・森兵次氏を招いた講演会が2月19日、東京国際フォーラムで開催された。本記事ではその講演会で収録した模様を公開する。



講演する森兵次さん(ツール・ド・おきなわ実行委員長)講演する森兵次さん(ツール・ド・おきなわ実行委員長) photo:Makoto.AYANO
「ツール・ド・おきなわを作った男、森兵次氏が語る沖縄と自転車」と題されたこの講演会を主催したのは、自転車百哩走大王「センチュリーランを走る会(代表:平本雅典氏)」。講演会は同会の年次総会の一部として森氏を沖縄より招き企画された。

東京国際フォーラムで開催された講演会には多くの人が集まった東京国際フォーラムで開催された講演会には多くの人が集まった photo:Makoto.AYANO森氏は1989年のツール・ド・おきなわ第1回大会から大会実行委員長をつとめている。なお2016年にツール・ド・おきなわは、自転車を活用した地域活性化の取組みが評価され「28年も継続したサイクルスポーツの草分け的存在」として、スポーツ健康産業団体連合会と日本スポーツツーリズム推進機構が選ぶスポーツ振興賞の大賞を受賞している。

森氏はこの講演の中で、ツール・ド・おきなわの誕生にまつわる経緯や、東京在住時代に身につけた感覚や交渉力を活かして、警察や、メディアや広告代理店、地域、行政を巻きこみながら成長させてきたことを客観的に分析しつつ話した。

ツール・ド・おきなわを初心者のためのサイクリングから国際レースまで、または小学生からプロレーサーまで、誰でもが出場することができる「チャンプルー(混ぜこぜ)」なイベントとしたこと。25種目ほどもある参加種目の大会を運営するにあたっての工夫や苦労、第1回当初は1200名程度だった参加者数でスタートしたイベントが、4800名の参加者を集める日本最大級のイベントに成長した理由などを、第一回大会から今までの28年の間、実行委員長をつとめ続けてきたツール・ド・おきなわの背景を語った。

ホビーレーサー甲子園とも形容され、絶大な人気を誇るツール・ド・おきなわ市民レースホビーレーサー甲子園とも形容され、絶大な人気を誇るツール・ド・おきなわ市民レース photo:Makoto.AYANOサイクリング部門にも約1000人が出場。国際的な人気が急上昇中だサイクリング部門にも約1000人が出場。国際的な人気が急上昇中だ photo:Makoto.AYANO


また、沖縄が取り組んでいる自転車による観光振興「サイクリングアイランド沖縄」の歩みなどにも触れ、沖縄ならではのやり方で、沖縄のもつ魅力を最大に活かしつつ、自転車を用いての地域振興につなげるためにしてきたことやそのアイデア、サイクリングロード、レンタサイクルについてのヒント、ますます国際化していく沖縄の自転車事情などを話した。

美ら島センチュリーランなど沖縄のイベントの人気にも触れられた美ら島センチュリーランなど沖縄のイベントの人気にも触れられた ガイド付きサイクリングなど自転車での沖縄ツーリズムへの対応にも触れられたガイド付きサイクリングなど自転車での沖縄ツーリズムへの対応にも触れられた


講演の内容は音声録音により収録。記事下部のウィンドウで再生が可能です。なお画面はツール・ド・おきなわで撮影したシーンによるスライドショー再生になっています。



森兵次氏 プロフィール
1941年那覇市生まれ。ツール・ド・おきなわ実行委員長、沖縄県サイクリング協会会長、沖縄輪業株式会社 元社長。日本大学理工学部卒。

講演会主催・協力:自転車百哩走大王 センチュリーランを走る会

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