2日目を迎えたリオ五輪のトラック競技。男子チームパーシュート決勝は、ブラドレー・ウィギンズ率いるイギリスが世界新記録を叩き出し、3大会連続となる金メダルを獲得した。女子チームスプリント決勝はロシアを下した中国が勝利している。



男子チームパーシュート決勝などが行われたリオ五輪トラック2日目男子チームパーシュート決勝などが行われたリオ五輪トラック2日目 photo:Bettini
男子チームパーシュートは第1回戦と決勝が行われた。第1回戦で金メダル決定戦に駒を進めたのは、ブラドレー・ウィギンズ率いるイギリスと、ジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード)がメンバー入りしたオーストラリア。オーストラリアは予選3位から1つ順位を上げての決勝進出となる。

トラック競技2日目の最終競技として行われた金メダル決定戦は、オーストラリアがリードする形でスタートし、最大0.695秒先行する。しかし、優勝候補筆頭のイギリスが2,250m過ぎから追い上げ、3,500mで逆転。最後は第1回戦で叩き出した世界新記録をさらに塗り替える3分50秒265でフィニッシュ。ウィギンス、エドワード・クランシー、スティーヴン・バーク、オーウェン・ドゥールの4名が、3大会連続となる男子チームパーシュート金メダルをイギリスにもたらした。

男子チームパーシュート決勝 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)率いるイギリス男子チームパーシュート決勝 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス)率いるイギリス photo:Bettini男子チームパーシュート決勝 2位のオーストラリア男子チームパーシュート決勝 2位のオーストラリア photo:Bettini

男子チームパーシュート 表彰台男子チームパーシュート 表彰台 photo:Bettini自身5つ目となる金メダルを獲得したブラドレー・ウィギンズ(イギリス)自身5つ目となる金メダルを獲得したブラドレー・ウィギンズ(イギリス) photo:Bettini


「この12ヶ月の間、自分たちができる最大限の努力をしてきた。高地でのトレーニングキャンプでは、朝早くから夜遅くまで走り込み、クリスマスの日もトレーニングに充てた。全ては金メダルのためであり、我々はそれを成し遂げた。一緒に戦った3人はアメージングだ」と語るウィギンズ(イギリス車連HPより)。オリンピックでは2000年のシドニーから5大会連続でのメダル獲得となり、メダル数を8つに伸ばしている。

女子チームスプリントは予選、1回戦、決勝が行われ、金メダル決定戦は中国とロシアの隣国対決に。結果は、中国が0.294秒差でロシアを下し優勝。自転車競技では同国初となる金メダルを獲得した。

女子チームスプリント決勝 同国の自転車競技史上初の金メダルを獲得した中国女子チームスプリント決勝 同国の自転車競技史上初の金メダルを獲得した中国 photo:Bettini女子チームスプリント 表彰台女子チームスプリント 表彰台 photo:Bettini


男子スプリントには、ロンドン五輪9位が中川誠一郎(JPCA・JPCU熊本)が日本から出場。しかし、200mのタイムトライアルで行われた予選で25位に沈み、予選通過はならず。1位通過のジェイソン・ケニー(イギリス)は9秒551のオリンピック新記録をマークしている。

8月13日のトラック3日目は、女子チームパーシュートや女子ケイリンの決勝が行われる。



リオ五輪2016トラックレース2日目 主な結果

男子チームパーシュート決勝
1位 イギリス     3'50"265 世界新記録
2位 オーストラリア  3'51"008
3位 デンマーク    3'53"789
4位 ニュージーランド 3'56"753
5位 ドイツ      3'59"485
6位 イタリア     4'02"360
7位 スイス      4'01"786
8位 中国       4'03"687

女子チームスプリント決勝
1位 中国       32"107
2位 ロシア      32"401
3位 ドイツ      32"636
4位 オーストラリア  32"658
 
男子スプリント予選(200mタイムトライアル)
1位 ジェイソン・ケニー(イギリス) 9'551  オリンピック新記録
25位 中川誠一郎(JPCA・JPCU熊本) 10'241 敗退

text:Yuya.Yamamoto
photo:Bettini