7月31日にロンドン五輪と同じコースを使ったプルデンシャル・ライドロンドン・サリークラシックが開催され、集団スプリントでトム・ボーネンが勝利した。



ロンドン中心部のザ・マルをスタートしていく集団ロンドン中心部のザ・マルをスタートしていく集団 photo:TDWsport/Kei Tsuji前半に形成された逃げグループ前半に形成された逃げグループ photo:TDWsport/Kei Tsujiチームスカイがコントロールするメイン集団チームスカイがコントロールするメイン集団 photo:TDWsport/Kei Tsuji7月31日に開催されたプルデンシャル・ライドロンドン・サリークラシック(UCI1.HC)。もともとはロンドンオリンピックのプレイベントとして、2011年8月に本戦と同じコースを使用して開催されたレースであり、アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン)が金メダルを獲得した翌年以降も継続開催されている。

今年もバッキンガム宮殿とトラファルガー広場を結ぶ広小路「ザ・マル」をスタート&ゴール地点とし、ロンドン郊外のサリー州を巡る五輪コースが使われた。オリンピック時に逃げが決まった丘「ボックスヒル」を含む周回路も組み込まれるが、レース全体を通しての難易度としてはスプリンターにもチャンスがあるレベル。

この日は同時に一般サイクリストが走るイベントも開催されていたが、その際に発生した事故によりレースは中断を余儀なくされることに。20分間の中断を挟み、それまでに先行していた7名の逃げを先に出発させる形で再びプロトンが動き出した。

逃げを追う集団は丘陵区間に入ると活性化し、ツール覇者クリス・フルーム(イギリス)らチームスカイ勢のペースアップからゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が発進。それまで逃げていたメンバーに合流を果たすと、そこからゴールまで50kmを残してアタックし、単独でフィニッシュラインを目指した。

1分以下の差で逃げ続けるトーマスを追ったのは、集団スプリントを狙うエティックス・クイックステップとオリカ・バイクエクスチェンジ。高速を維持したトーマスだったがスプリント体制を整えた集団を振り切るには至らず、ロンドン市街地に入ったところでキャッチされる。どのチームも決定的な列車を組めないまま、ザ・マルのストレートへと進入した。



スプリントで圧勝したトム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)スプリントで圧勝したトム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ) photo:TDWsport/Kei Tsuji


優勝トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)、山岳賞ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)、ポイント賞ヨナタン・ラストラ(スペイン、かハルーラル)優勝トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)、山岳賞ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)、ポイント賞ヨナタン・ラストラ(スペイン、かハルーラル) photo:TDWsport/Kei Tsuji優勝候補筆頭のマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ)は集団2番手ながらタイミングを逃し、番手に入っていたマーク・レンショー(オーストラリア、ディメンションデータ)の加速を皮切りにスプリント勝負が勃発。集団が左右に割れる中、誰よりも右側のラインを突き進んだトム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)が伸びた。

レンショー、マシューズ、イエンス・デブシェール(ベルギー、ロット・ソウダル)らの追撃を大きく突き放したボーネンは、そのまま余裕を持ってフィニッシュ。先週のツール・ド・ワロニー(UCI2.HC)で今シーズン初勝利を飾った35歳ボーネンが復調をアピールした。

「今日は誰もがクレイジーなほどに動いていたので1日中キツく、僕自身2回集団から遅れ、1回パンクを喫してしまった。でもその度にチームメイトの助けを借りて復帰。素晴らしいイギリスのロードレースファンの前で勝利できて本当に良かった」とレースを振り返っている。



プルデンシャル・ライドロンドン・サリークラシック2016結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)        4h43’55”
2位 マーク・レンショー(オーストラリア、ディメンションデータ)
3位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ)
4位 イエンス・デブシェール(ベルギー、ロット・ソウダル)
5位 ヤロスラフ・マリチャ(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
6位 パオロ・シモン(イタリア、バルディアーニCSF)
7位 フローリス・ゲルツ(オランダ、BMCレーシング)
8位 トビン・ホートン(イギリス、マディソン・ジェネシス)
9位 スティール・ヴォンホフ(オーストラリア、ワンプロサイクリング)
10位 マーク・マクナリー(イギリス、ワンティ・グループグベルト)

text:So.Isobe

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