ツアー・ダウンアンダーを走ったバイクを紹介するシリーズもいよいよ最終回。ランプレ・メリダのメリダ、ディメンションデータのサーヴェロ、ドラパックのスウィフトカーボン、UniSAオーストラリア(ワンプロサイクリング)のファクターを紹介します。



ランプレ・メリダ メリダ SCULTURA

ランプレ・メリダ メリダ SCULTURAランプレ・メリダ メリダ SCULTURA photo:Kei Tsuji
新城幸也も所属するイタリアのランプレ・メリダは、タイトルスポンサーの一つであるメリダのスクルトゥーラとリアクトに乗る。新加入オールラウンダーのルイス・マインティーズ(南アフリカ)はスクルトゥーラをチョイス。コンポーネントはシマノ・デュラエースDi2で、FSAのハンドルやステム、シートポスト、ローターのパワーメーター付きクランク(INPOWER)を組み合わせる。ホイールはフルクラムの新型スピード40Tを多用していた。マインティーズは楕円のQリングス(53Tと38T)を使用する。プロロゴのサドルが目一杯前方に取り付けられた前乗りなポジション。マイナス17度のステムを使用し、ハンドルの位置も極力下げている。Di2のスプリンタースイッチの愛用者はスプリンターに限らず幅広い。イタリア唯一のUCIワールドチームだが、イタリアブランドはプロロゴとフルクラム、エリート程度しか見当たらない。

Di2のスプリンタースイッチは脚質問わず愛用者が多いDi2のスプリンタースイッチは脚質問わず愛用者が多い photo:Kei TsujiローターのINPOWERを使用ローターのINPOWERを使用 photo:Kei Tsuji
マインティーズはQリングスを使用するマインティーズはQリングスを使用する photo:Kei Tsujiホイールはフルクラムの新型スピード40Tホイールはフルクラムの新型スピード40T photo:Kei Tsuji


ディメンションデータ サーヴェロ S5

ディメンションデータ サーヴェロ S5ディメンションデータ サーヴェロ S5 photo:Kei Tsuji
UCIワールドチーム入りを果たした南アフリカのディメンションデータはMTNキュベカ時代から引き続きサーヴェロに乗る。ダウンアンダーではメンバー全員がエアロロードのS5に乗った。コンポーネントはシマノ・デュラエースDi2で、ローターのクランクにKMCのゴールドチェーン、セラミックスピードのプーリー、スピードプレイのペダル、フィジークのサドル、エンヴィのホイールとステム、ハンドルを組み合わせる独特のセッティング。ホイールのデカールは2015年のストライプバージョンのままだ。クランクシャフト部にひずみセンサーを組み込んだローターINPOWERの左右バージョンである2INPOWERをテストしていたた。新加入マーク・レンショー(オーストラリア)はコラムスペーサーやステムの長さを調整中。ツアー・オブ・カタール出場中のマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)は楕円のQリングスを使用している。

エンヴィのステムとハンドル、そしてガーミンマウントエンヴィのステムとハンドル、そしてガーミンマウント photo:Kei TsujiローターINPOWERの左右バージョンである2INPOWERをテストローターINPOWERの左右バージョンである2INPOWERをテスト photo:Kei Tsuji
セラミックスピードのプーリーを使用するセラミックスピードのプーリーを使用する photo:Kei Tsuji専用シートポストは見た目にも空気抵抗が小さい専用シートポストは見た目にも空気抵抗が小さい photo:Kei Tsuji


ドラパックプロサイクリング スウィフトカーボン HYPERVOX

ドラパックプロサイクリング スウィフトカーボン HYPERVOXドラパックプロサイクリング スウィフトカーボン HYPERVOX photo:Kei Tsuji
オーストラリアのドラパックはスウィフトカーボンのウルトラヴォックスを主に使用するが、エースのグレーム・ブラウン(オーストラリア)にのみ新型のハイパーヴォックスが供給された。エアロロードという位置付けのハイパーヴォックスは後方を切り落とした翼断面形状のチューブ形状が特徴的。14回目のダウンアンダー出場や通算3度のステージ優勝など、ブラウンの功績が赤金黒カラーのトップチューブに刻まれている。チェーンステーに「パワード・バイ・スラム」と記されている通り、コンポーネントはスラム・レッド22(機械式)。さらにパワーメーターはクォーク、ホイールやステム、ハンドルはジップで、スラム系列ブランドで固められている。タイヤはマキシスのカンピオーネ。

トップチューブにはブラウンの功績が刻まれるトップチューブにはブラウンの功績が刻まれる photo:Kei Tsujiパワーメーターはスラム系列のクォークパワーメーターはスラム系列のクォーク photo:Kei Tsuji
エアロロードという位置付けの新型ハイパーヴォックスエアロロードという位置付けの新型ハイパーヴォックス photo:Kei Tsujiジップホイールにマキシスタイヤの組み合わせジップホイールにマキシスタイヤの組み合わせ photo:Kei Tsuji


UniSAオーストラリア(ワンプロサイクリング) ファクター O2

UniSAオーストラリア(ワンプロサイクリング) ファクター O2UniSAオーストラリア(ワンプロサイクリング) ファクター O2 photo:Kei Tsuji
UniSAオーストラリアのエースとして出場した日本でもお馴染みのスティール・ヴォンホフ(オーストラリア)は、所属するワンプロサイクリングのチームバイクであるイギリスのファクターに乗った。写真はオールラウンドバイクのファクターO2(オーツー)で、他にもエアロロードのファクターワンがチームに供給される。ホイールはブラックインクのブラックフィフティー。コンポーネントはシマノ・デュラエースDi2(ブレーキのみアルテグラ)で、パワーメーター搭載のインフォクランクにローターのQリングス、スピードプレイのペダル、FSAのハンドルやステムという組み合わせ。タイヤはハッチンソンのプロツアーだ。シートポストの締め付けボルトはトップチューブとシートチューブ接合部分の前方下部(フレーム前三角の内側)に位置している。

ホイールはブラックインクのブラックフィフティーホイールはブラックインクのブラックフィフティー photo:Kei Tsujiパワーメーターはインフォクランクパワーメーターはインフォクランク photo:Kei Tsuji
特徴的なシートポスト締め付けボルトの位置特徴的なシートポスト締め付けボルトの位置 photo:Kei Tsujiブレーキのみシマノ・アルテグラブレーキのみシマノ・アルテグラ photo:Kei Tsuji


text:Kei Tsuji