サイクルモードの会場を歩いて発見した注目の新製品&気になるプロダクツを紹介する第11弾。デローザ、カワシマサイクルサプライ、ミズタニ自転車、アズマ産業(オーストリッチ)の4ブースをピックアップします。



デローザ

宮澤崇史選手とクリスティアーノ・デローザ氏のトークショーには多くのオーディエンスが集まった宮澤崇史選手とクリスティアーノ・デローザ氏のトークショーには多くのオーディエンスが集まった 現役最後のシーズンをデローザと共に過ごした宮澤崇史選手とクリスティアーノ・デローザ氏現役最後のシーズンをデローザと共に過ごした宮澤崇史選手とクリスティアーノ・デローザ氏

グランフォンフォンド・カンパニョーロ・ローマの開催を記念したスペシャルカラーのPROTOSグランフォンフォンド・カンパニョーロ・ローマの開催を記念したスペシャルカラーのPROTOS
日直商会のブースについてはvol.2でも紹介したが、今回はメインブランドのデローザにフォーカス。昨年に引き続き、創業者ウーゴの三男にあたり、世界各国でPRを行うクリスティアーノ・デローザ氏が来日し、現役最後シーズンをデローザと共に過ごした宮澤崇史選手とのトークショーなどプロモーション活動に務めた。

今回のサイクルモードでは、ブランドイメージそのままのゴージャスな雰囲気漂うブラックで統一したブースを展開。国内展開されるモデルが一堂に会すと同時に、カスタムカラーのサンプルとしてグランフォンフォンド・カンパニョーロ・ローマの開催を記念したスペシャルデザインのPROTOSが展示された。

SUPREKINGなどネオンカラーを取り入れたバイクが多いデローザの2015ラインナップSUPREKINGなどネオンカラーを取り入れたバイクが多いデローザの2015ラインナップ 他の主要イタリアンブランドに漏れず、デローザからもディスクブレーキロードが登場他の主要イタリアンブランドに漏れず、デローザからもディスクブレーキロードが登場

ショッキングピンクが鮮やかな女性用サイズのIODLショッキングピンクが鮮やかな女性用サイズのIODL 走りを追求した金属バイクも健在走りを追求した金属バイクも健在

NEO PRIMATOなどトラディショナルなモデルも引き続きラインナップに名を連ねるNEO PRIMATOなどトラディショナルなモデルも引き続きラインナップに名を連ねる カスクとデローザがラボレーションしたヘルメットが発表されたカスクとデローザがラボレーションしたヘルメットが発表された


今季の全体的な特徴はネオンカラーを用いた攻めのカラーリング。加えて、「IDOL」と「CORUM」の2車種にディスクブレーキモデルが登場するなど、60年という歴史に縛られず2015ラインナップでは積極的にトレンドを取り入れている。

一方で、トラディショナルなモデルも継続されているデローザ。定番のクロモリバイク「NEO PRIMATO」や”いつかは乗ってみたい”という声の多いハンドメイドのTiバイク「TITANIO」なども相変わらずの人気ぶりで、今回のサイクルモードで多かったライト層からも注目を集めていた。

スカンジウム合金を使用したデローザの新たな意欲作 SCANDIUMスカンジウム合金を使用したデローザの新たな意欲作 SCANDIUM
オーバーサイズBBなど最新の規格を取入れ、走りを追求しているオーバーサイズBBなど最新の規格を取入れ、走りを追求している カーボンフレームの如く滑らかで美しい溶接部カーボンフレームの如く滑らかで美しい溶接部


中でもCW編集部が注目したいのが得意とする金属製の新型ハイエンドモデル「SCANDIUM」。伝統的なホリゾンタルデザインながら、スカンジウム合金チューブやオーバーサイズBBを採用し走りを追求した1台だ。製造はイタリア国内にてハンドメイドで行われ、基本的には受注生産のみ。カーボンフレームの如く滑らかな溶接部分はもはや芸術の域に徹しているほど美しさに惚れぼれした方も少なくないはず。



カワシマサイクルサプライ(フィジーク、エリート、チャンレジ、デダ・エレメンティ、クランクブラザースなど)

大勢の来場者で賑わったフィジークコーナー大勢の来場者で賑わったフィジークコーナー フルモデルチェンジを果たした定番サドルALIANTEフルモデルチェンジを果たした定番サドルALIANTE

ベース素材を変更しアップグレードしたKURVEシリーズベース素材を変更しアップグレードしたKURVEシリーズ シートポスト「Cyrano」にはフルカーボン製の新型ハイエンド「00」が登場シートポスト「Cyrano」にはフルカーボン製の新型ハイエンド「00」が登場


カワシマサイクルサプライはvol.4でお伝えしたピナレロ以外にも、取り扱いの豊富なパーツ&アクセサリー群を展示した。中でも多くの来場者の興味を引いていたのがイタリアンブランドのフィジーク。サドルでは定番モデルの「ALIANTE」が登場から15年を経て初のフルモデルチェンジ。その優れた快適性をそのままに軽量化を果たしている。

ハンモック構造による高い衝撃吸収性と座面の張り具合を調整可能とした独自の機構が特徴の「KURVE」もフルモデルチェンジし、素材変更によってより耐久性が高まり、軽量なカーボンブレイデッドモデルも追加。そして、コンポーネントシリーズ「Cyrano」のシートポストには新たなヤグラ構造を採用したフルカーボン製の新型ハイエンド「00」が登場した。

新たにBOAクロージャーを搭載したシューズがリリースされる新たにBOAクロージャーを搭載したシューズがリリースされる
クロージャーには最新型のIP1を採用するクロージャーには最新型のIP1を採用する MTBモデルはロゴの刺繍とされるなど満足感高い仕上がりになっているMTBモデルはロゴの刺繍とされるなど満足感高い仕上がりになっている


シューズでは、ダイヤル式クロージャー採用モデルが登場したのがトピックス。ロード用のR3BとR5B、MTB用のM3BとM5Bの計4モデルがラインナップされ、いずれも最新式のBOA IP1+ストラップのクロージャーシステムに新設計のアッパーを組み合わせることでフィット感を高めている。

ダイレクトドライブ式ホームトレーナー「Turbo Muin」にタブレット連携型の「Real」が登場ダイレクトドライブ式ホームトレーナー「Turbo Muin」にタブレット連携型の「Real」が登場 国内のCXシーンでシェア上昇中のチャレンジのタイヤ国内のCXシーンでシェア上昇中のチャレンジのタイヤ

グラベルライド用タイヤGRAVEL GRINDERグラベルライド用タイヤGRAVEL GRINDER デダ・エレメンティからはMTBライン「MUD」が登場するデダ・エレメンティからはMTBライン「MUD」が登場する

CXシーンで高いシェアを誇るクランクブラザーズのペダルCXシーンで高いシェアを誇るクランクブラザーズのペダル 工具も得意とするクランクブラザーズ新型がYシリーズ工具も得意とするクランクブラザーズ新型がYシリーズ


その他、チャレンジではシェア上昇中のCXタイヤやグラベルロード用の新モデル「GRAVEL GRINDER」、デダ・エレメンティでは新登場のMTBライン「MUD」、クランクブラザースではコンパクトながら多機能な新型工具「Yシリーズ」などの注目製品が展示された。



ミズタニ自転車(niner、Lauf、ブロンプトン、セラSMP、コンチネンタルなど)

シマノXTR Di2にLaufのサスペンションフォークを装備したniner AIR9 RDOリミテッドのデモバイクシマノXTR Di2にLaufのサスペンションフォークを装備したniner AIR9 RDOリミテッドのデモバイク
今季より取り扱いを開始するLaufのサスペンションフォーク今季より取り扱いを開始するLaufのサスペンションフォーク グラスファイバー製の板バネを使用するグラスファイバー製の板バネを使用する


国内外の多様なブランドを取り扱うミズタニ自転車は、ブロンプトン、セラSMP、コンチネンタル、niner…といった様に主要ブランドごとにコーナーを設けたブースを展開。中でもCW編集部の注目は今季より取り扱いが開始されるLaufのサスペンションフォークだ。

数あるパーツブランドの中でも、恐らく唯一アイスランドに居を構えるLauf。そのメインプロダクトは超軽量サスペンションフォークで、一般的なダンパー機構ではなく板バネのしなりを利用してショックを吸収するという非常にユニークなもの。バネの素材にカーボンではなくグラスファイバーを使用している点がみそなのだとか。

グラベルロードには新モデルBSB9が登場グラベルロードには新モデルBSB9が登場 ワイドタイヤが装着可能ながら機敏な操作性を実現したというROS9+ワイドタイヤが装着可能ながら機敏な操作性を実現したというROS9+

コンチネンタルのタイヤは全モデルが集結したコンチネンタルのタイヤは全モデルが集結した SMPにはネオンカラーが追加されたSMPにはネオンカラーが追加された

新たにTT/トライアスロンモデルが登場新たにTT/トライアスロンモデルが登場 コンパクトに折りたためるイギリス生まれの小径車ブロンプトンも展示されたコンパクトに折りたためるイギリス生まれの小径車ブロンプトンも展示された


そして、ninerのコーナーではディスクブレーキに対応するフルカーボン製グラベルロードの新型モデル「BSB9」の29インチのクロモリ製ファットバイク「ROS9+」などの新型モデルを展示。セラSMPから登場したネオンイエローの限定モデルやTT/トライアスロンモデル「Tシリーズ」、カラーバリエーション豊富なブロンプトンの小径車などにも注目が集まった。



アズマ産業(オーストリッチ)

オーストリッチ社長の伊美哲也さんとイチオシというバックパックライト5.5オーストリッチ社長の伊美哲也さんとイチオシというバックパックライト5.5 メインプロダクトの輪行袋は実際の使用例と共に展示されたメインプロダクトの輪行袋は実際の使用例と共に展示された

女性に人気というフロント&サドルバッグ。都内にある工房にて手作業で作られている女性に人気というフロント&サドルバッグ。都内にある工房にて手作業で作られている フロントホイールを輪行袋と別に持ち歩くためのバッグフロントホイールを輪行袋と別に持ち歩くためのバッグ


東京都足立区に工房を構えるオーストリッチのアズマ産業は、高いシェアを誇る輪行袋をはじめとした主要ラインナップを展示。また、ステージイベントではこれから輪行をはじめてみたいというビギナー向けて、代表の伊美哲也さんが輪行袋の使い方のデモンストレーションや、輪行を用いたツーリングをテーマにトークショーを行った。

今回のサイクルモードでのイチオシはジャージのポケットに収納できるほどコンパクトに折りたためる「バックパックライト5.5」に追加されたネオンカラーモデル。「元々はブラックのみラインナップしていたのですが、気に入って使ってくださっていたブルベライダーの方から『見立ちやすいネオンカラーがあれば安全性が向上するかも?』とリクエストを頂き製品化しました。ニッチなアイデアを直ぐに製品化できるのが弊社の強みですね」とは伊美さんの談。その他にも、傷つきを防ぐため輪行袋とディープリムのホイールを別持ちするためのバッグなど、使う人のアイデアを取り入れたアイデアグッズが満載であった。



text:Yuya.Yamamoto