2014/11/22(土) - 09:03
好評連載中のサイクルモード2014フォトレポート。第4弾はDOGMA F8が人気を集めるピナレロ・ジャパン、グラベルライド用タイヤGravel Kingが好調のパナレーサー、ニーバリのツール優勝記念モデルを発表したFSA、スイスの新興ブランドKEMOの4ブースから注目のプロダクツを紹介します。
ピナレロ・ジャパン
大手ブランドが少ないなかで、一際大きく華やかなブースを展開したピナレロ・ジャパン。今年もチームスカイをメインテーマに、ジャパンカップで話題となったジャガーXFベースのチームカーや、ウィギンスと共にTT世界選手権を制したユニオンジャックカラーのBolide、Dogma F8のチームカラーをブース前に展示。国内でも比較的ファンの多いチームスカイとあって、常時多くの来場者で賑わっていた。
やはり今年の注目はジャガーとの共同開発によってエアロダイナミクスを向上させた新型ハイエンド「Dogma F8」。更にサイクルモードでは、世界に先駆けてPaul Smithとの限定コラボレーションモデルがお披露目になり、先日発表されたPaul Smith初のサイクルアパレル「531」コレクションと共にブース正面に展示されていた。ピュアレーシングバイクと、Paul Smithのアイコンであるマルチストライプの組み合わせに、物欲をそそられた方も少なくないはず。生産台数は100台限りで、デリバリー開始は来年3~4月頃の予定とのこと。
一方で、ひっそりと展示されていたのが兄弟モデルの「DOGMA K Think2」で、実際に目の前にしてみるとヘッドチューブ下側の細さが非常に印象的。パリ~ルーベなど石畳のレースでチームスカイの走りを支える1台は、新開発の東レ製制振素材を採用することで快適性を高めた一方、エアロダイナミクスの向上が図られている。
他にも、ピナレロの2015ラインナップでは、ミドルグレードからエントリーまで全般的にモデルチェンジが行われている。昨季までのハイエンドモデルDogma 65.1の流れを色濃く受け継ぐ「PRINCE」や、Dogma 65.1とほぼ共通の設計&グラフィックを採用するRAHZAなど、ピナレロのテクノロジーを比較的手頃に味わえるバイクはライトユーザーから注目を集めており、試乗待ちの列も最終日の終盤まで絶えることがなかった。
パナソニックポリテクノロジー
宇都宮ブリッツェンをはじめとした国内プロが愛用するレーシングモデルから実用車用まで、幅広いラインナップを誇るパナソニックポリテクノロジー(パナレーサー)。国内でも密かにブームの兆しを見せているグラベルライドにフォーカスしたクリンチャータイヤ「Gravel King」が今回のサイクルモードでのイチオシだ。
ラインナップは幅の異なる4種類が用意される。センターをヤスリ目、サイドを杉目としたトラディショナルなトレッドパターンを持つ23c/26c/28cはロードバイク向け、細かなブロックパターンを設けた32cはCX/グラベルロード向けとなっている。コンパウンドには高反発弾性の天然ゴムをベースとしたZSGナチュラルコンパウンドを採用して耐摩耗性を重視し、ロードレース用モデルとは異なる断面形状によって未舗装路でのグリップを向上。岩や枝などの突き刺しによるパンクを防止するため、全体に耐パンクベルトを配している。
そして、パナレーサー開発スタッフ宮路佳秀さんのもう1つのオススメがコンパクトに収納できる新型フロアポンプ。素材にアルミを採用し、ハンドルとステップ、エアゲージをコンパクトなデザインとすることで、持ち運びを容易としたこと特徴だ。もちろん、ロード用タイヤの高圧にも充分に対応してくれる。飛行機や宅急便での遠征が多い熱心なホビーレーサーにオススメとのこと。パナレーサーらしい実用性溢れる新作だ。
FSA
イタリアの大手コンポーネントメーカーのFSAはブランド単独でサイクルモードに出展。プロユースのハイエンドK-FORCEシリーズから、様々なブランドの完成車に組み込まれる廉価モデルまで、国内で展開される主要なアイテムのほとんどが一堂に会した。
ブース担当者のイチオシは、サポートライダーのヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)のツール・ド・フランス優勝を記念して登場した「K-Force TDF Limited」。実際にニーバリも使用するモデルと同じハンドル、ステム、シートポストがベースとされ、ニーバリのニックネームである鮫をモチーフにFSAがデザインしたロゴとマイヨジョーヌのイエローを組み合わせたグラフィックが特徴だ。各アイテムとも世界限定300個で展開される。
その他、K-ForceシリーズにはシマノXTRよりも軽量なMTB用油圧ディスクブレーキや、カーボン製のカンチブレーキ、近年国内展開のなかったホイール群が、ミドルグレードのSL-Kシリーズにはロード用4アームクランク、独自の機構によって最大30mmのセットバック調整を可能としたシートポストが登場している。
KEMO(ケモ)
今年ツール・ド・フランスへ初出場を果たしたことで勢いを増すスイスの新興バイクブランド「KEMO(ケモ)」が日本上陸を果たす。国内展開されるのはロードバイク全5種類とTT/トライアスロンバイク2種類の計7種類で、全てカーボンモノコック製。いずれもオーソドックスなデザインながら、トレンディーな蛍光カラーを纏ったモデルもラインナップされる。
中でも注目はKEMOを使用するフランスのプロコンチネンタルチーム、ブルターニュ・シェセのメインバイクであるハイエンドモデル「KE-R8」。糸ではなく帯を編みこんだTextream superlightカーボンを使用することが最大の特徴で、軽さよりも剛性を重視した仕上がりになっているとのこと。レース以外にも、グランフォンド的な乗り方にも柔軟に対応してくれるという。
text:Yuya.Yamamoto
photo:CW編集部
ピナレロ・ジャパン
大手ブランドが少ないなかで、一際大きく華やかなブースを展開したピナレロ・ジャパン。今年もチームスカイをメインテーマに、ジャパンカップで話題となったジャガーXFベースのチームカーや、ウィギンスと共にTT世界選手権を制したユニオンジャックカラーのBolide、Dogma F8のチームカラーをブース前に展示。国内でも比較的ファンの多いチームスカイとあって、常時多くの来場者で賑わっていた。
やはり今年の注目はジャガーとの共同開発によってエアロダイナミクスを向上させた新型ハイエンド「Dogma F8」。更にサイクルモードでは、世界に先駆けてPaul Smithとの限定コラボレーションモデルがお披露目になり、先日発表されたPaul Smith初のサイクルアパレル「531」コレクションと共にブース正面に展示されていた。ピュアレーシングバイクと、Paul Smithのアイコンであるマルチストライプの組み合わせに、物欲をそそられた方も少なくないはず。生産台数は100台限りで、デリバリー開始は来年3~4月頃の予定とのこと。
一方で、ひっそりと展示されていたのが兄弟モデルの「DOGMA K Think2」で、実際に目の前にしてみるとヘッドチューブ下側の細さが非常に印象的。パリ~ルーベなど石畳のレースでチームスカイの走りを支える1台は、新開発の東レ製制振素材を採用することで快適性を高めた一方、エアロダイナミクスの向上が図られている。
他にも、ピナレロの2015ラインナップでは、ミドルグレードからエントリーまで全般的にモデルチェンジが行われている。昨季までのハイエンドモデルDogma 65.1の流れを色濃く受け継ぐ「PRINCE」や、Dogma 65.1とほぼ共通の設計&グラフィックを採用するRAHZAなど、ピナレロのテクノロジーを比較的手頃に味わえるバイクはライトユーザーから注目を集めており、試乗待ちの列も最終日の終盤まで絶えることがなかった。
パナソニックポリテクノロジー
宇都宮ブリッツェンをはじめとした国内プロが愛用するレーシングモデルから実用車用まで、幅広いラインナップを誇るパナソニックポリテクノロジー(パナレーサー)。国内でも密かにブームの兆しを見せているグラベルライドにフォーカスしたクリンチャータイヤ「Gravel King」が今回のサイクルモードでのイチオシだ。
ラインナップは幅の異なる4種類が用意される。センターをヤスリ目、サイドを杉目としたトラディショナルなトレッドパターンを持つ23c/26c/28cはロードバイク向け、細かなブロックパターンを設けた32cはCX/グラベルロード向けとなっている。コンパウンドには高反発弾性の天然ゴムをベースとしたZSGナチュラルコンパウンドを採用して耐摩耗性を重視し、ロードレース用モデルとは異なる断面形状によって未舗装路でのグリップを向上。岩や枝などの突き刺しによるパンクを防止するため、全体に耐パンクベルトを配している。
そして、パナレーサー開発スタッフ宮路佳秀さんのもう1つのオススメがコンパクトに収納できる新型フロアポンプ。素材にアルミを採用し、ハンドルとステップ、エアゲージをコンパクトなデザインとすることで、持ち運びを容易としたこと特徴だ。もちろん、ロード用タイヤの高圧にも充分に対応してくれる。飛行機や宅急便での遠征が多い熱心なホビーレーサーにオススメとのこと。パナレーサーらしい実用性溢れる新作だ。
FSA
イタリアの大手コンポーネントメーカーのFSAはブランド単独でサイクルモードに出展。プロユースのハイエンドK-FORCEシリーズから、様々なブランドの完成車に組み込まれる廉価モデルまで、国内で展開される主要なアイテムのほとんどが一堂に会した。
ブース担当者のイチオシは、サポートライダーのヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)のツール・ド・フランス優勝を記念して登場した「K-Force TDF Limited」。実際にニーバリも使用するモデルと同じハンドル、ステム、シートポストがベースとされ、ニーバリのニックネームである鮫をモチーフにFSAがデザインしたロゴとマイヨジョーヌのイエローを組み合わせたグラフィックが特徴だ。各アイテムとも世界限定300個で展開される。
その他、K-ForceシリーズにはシマノXTRよりも軽量なMTB用油圧ディスクブレーキや、カーボン製のカンチブレーキ、近年国内展開のなかったホイール群が、ミドルグレードのSL-Kシリーズにはロード用4アームクランク、独自の機構によって最大30mmのセットバック調整を可能としたシートポストが登場している。
KEMO(ケモ)
今年ツール・ド・フランスへ初出場を果たしたことで勢いを増すスイスの新興バイクブランド「KEMO(ケモ)」が日本上陸を果たす。国内展開されるのはロードバイク全5種類とTT/トライアスロンバイク2種類の計7種類で、全てカーボンモノコック製。いずれもオーソドックスなデザインながら、トレンディーな蛍光カラーを纏ったモデルもラインナップされる。
中でも注目はKEMOを使用するフランスのプロコンチネンタルチーム、ブルターニュ・シェセのメインバイクであるハイエンドモデル「KE-R8」。糸ではなく帯を編みこんだTextream superlightカーボンを使用することが最大の特徴で、軽さよりも剛性を重視した仕上がりになっているとのこと。レース以外にも、グランフォンド的な乗り方にも柔軟に対応してくれるという。
text:Yuya.Yamamoto
photo:CW編集部
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