ツール・ド・フランスでの怪我から復活し、ブエルタ・ア・エスパーニャを制したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)が「ヴェロ・ドール」を受賞。4度目の受賞は史上初だ。



ツールを落車リタイアしたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)ツールを落車リタイアしたアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Tim de Waele「黄金の自転車」を意味する「ヴェロ・ドール」。1992年にフランスのヴェロマガジンが初めて導入した年間最優秀選手賞で、フランスの枠に留まらず、世界的に権威ある賞として知られており、各国ジャーナリストの投票によって受賞者が決定する。

ブエルタを制したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)ブエルタを制したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Tim de Waele過去2年間はツール覇者が「ヴェロ・ドール」を獲得したが、2014年はツール覇者ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)を8ポイント差で下したコンタドールが受賞。ツールで落車骨折リタイアを喫しながら、見事に復活を遂げてブエルタ・ア・エスパーニャを制した功績が評価された形だ。

コンタドールは2007年、2008年、2009年に続く4度目の受賞。コンタドールはブエルタ総合優勝やティレーノ〜アドリアティコ総合優勝、ブエルタ・アル・パイスバスコ総合優勝を含む今シーズン9勝を飾り、トップ3には19回絡んでいる。

ツールを制したニーバリが2位で、UCIワールドツアーチャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が3位に。以下、ジロ・デ・イタリア覇者のナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)や世界王者ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)が続いている。

現在コンタドールは5日間のチームビルディングキャンプに参加するためアフリカ・タンザニアに渡航。キャンプには宮島正典マッサーや新加入ペーター・サガン(スロバキア)やイヴァン・バッソ(イタリア)ら総勢80名の選手とスタッフが参加し、アフリカ最高峰キリマンジャロ山(標高5,895m)の登頂を目指す。



ヴェロ・ドール2014
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)          66pts
2位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)              58pts
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)              38pts
4位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)                 33pts
5位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)30pts

ヴェロ・ドール歴代受賞者
2013年 1位フルーム 2位ニーバリ 3位サガン
2012年 1位ウィギンズ 2位ボーネン 3位ロドリゲス
2011年 1位ジルベール 2位エヴァンス 3位カヴェンディッシュ
2010年 1位カンチェラーラ 2位コンタドール 3位Aシュレク
2009年 1位コンタドール 2位カヴェンディッシュ 3位カンチェラーラ
2008年 1位コンタドール 2位カンチェラーラ 3位サストレ
2007年 1位コンタドール 2位カンチェラーラ 3位ベッティーニ
2006年 1位ベッティーニ 2位バルベルデ 3位カンチェラーラ
2005年 1位ボーネン 2位アームストロング 3位ディルーカ
2004年 1位アームストロング 2位クネゴ 3位フレイレ
2003年 1位アームストロング 2位ベッティーニ 3位ヴィノクロフ
2002年 1位チポッリーニ 2位アームストロング 3位ベッティーニ
2001年 1位アームストロング 2位ツァベル 3位デッケル
2000年 1位アームストロング 2位ツァベル 3位ウルリッヒ
1999年 1位アームストロング 2位ウルリッヒ 3位チミル
1998年 1位パンターニ 2位バルトリ 3位アームストロング
1997年 1位ウルリッヒ 2位ジャラベール 3位パンターニ
1996年 1位ムセーウ 2位リース 3位ツェーレ
1995年 1位ジャラベール 2位インドゥライン 3位オラーノ
1994年 1位ロミンゲル 2位インドゥライン 3位ベルズィン
1993年 1位インドゥライン 2位フォンドリエスト 3位ロミンゲル
1992年 1位インドゥライン 2位ロミンゲル 3位キァプッチ

text:Kei Tsuji

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