2014/08/05(火) - 09:41
迫り来る大集団を振り切って、今年プロ入りしたばかりの22歳の新人が独走勝利。ツール・ド・ポローニュ第2ステージで序盤から逃げたペトル・ヴァコッチ(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)が21秒差の独走フィニッシュを果たした。
トルンからワルシャワまで平野を226kmに渡って駆け抜ける第2ステージ。スプリンターの晴れ舞台と目された平坦コースでペトル・ヴァコッチ(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)、バルトロミエイ・マティシアック(ポーランド、CCCポルサット)、プリジミスラウ・カスペルケウィッツ(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)の3名が逃げた。
最大7分のリードを得て逃げるエスケープトリオ。リーダージャージ擁するAG2Rラモンディアールが集団を率い、後半にかけてカチューシャ、オリカ・グリーンエッジ、ティンコフ・サクソ、ジャイアント・シマノ、ベルキン、ロット・ベリソルも合流する。
しかしタイム差の縮小は鈍く、フィニッシュまで50kmを残してタイム差は6分。逃げを捉えることが出来ないまま、ワルシャワの周回コース(4.8km x 3周)に差し掛かった。
先頭ではヴァコッチが独走を開始し、単独で大集団に勝負を挑む。スプリンターチームが束になってかかってもタイム差は縮まり切らず、ヴァコッチが21秒差で逃げ切った。メイン集団は勝利したと勘違いしてガッツポーズしたマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)を先頭にフィニッシュしている。
「UCIワールドツアーレースで独走勝利するなんてアンビリーバブル。最後の周回コースに入ってからがキツく、タイム差が縮まると同時に脚が悲鳴を上げた。残り5kmを切ってから更に厳しくなり、全開で走り続けた。他に何も考えず、ただただ全開で走り続けることだけを考えていた」とヴァコッチは語る。
ヴァコッチはオメガファーマの育成チームを経て今年プロ入りしたばかりの22歳。プラハ大学で経済学を専攻しており、今年7月にポーランドで開催された世界大学選手権ではロードレースとタイムトライアルで優勝している。
「逃げ切りは予想していなかったし、集団にとっても想定外だったと思う。タイム差が開いてから体力を温存して、終盤のペースアップと独走に備えていたんだ。チャンスを与えてくれたチームに感謝している。出来る限りこのジャージを守りたい」。そう語る新星が総合2位以下を27秒引き離してUCIワールドツアーを引っ張る。
選手コメントはレース公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2014第2ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
山岳賞
マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
スプリント賞
ペトル・ヴァコッチ(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
トルンからワルシャワまで平野を226kmに渡って駆け抜ける第2ステージ。スプリンターの晴れ舞台と目された平坦コースでペトル・ヴァコッチ(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)、バルトロミエイ・マティシアック(ポーランド、CCCポルサット)、プリジミスラウ・カスペルケウィッツ(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)の3名が逃げた。
最大7分のリードを得て逃げるエスケープトリオ。リーダージャージ擁するAG2Rラモンディアールが集団を率い、後半にかけてカチューシャ、オリカ・グリーンエッジ、ティンコフ・サクソ、ジャイアント・シマノ、ベルキン、ロット・ベリソルも合流する。
しかしタイム差の縮小は鈍く、フィニッシュまで50kmを残してタイム差は6分。逃げを捉えることが出来ないまま、ワルシャワの周回コース(4.8km x 3周)に差し掛かった。
先頭ではヴァコッチが独走を開始し、単独で大集団に勝負を挑む。スプリンターチームが束になってかかってもタイム差は縮まり切らず、ヴァコッチが21秒差で逃げ切った。メイン集団は勝利したと勘違いしてガッツポーズしたマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)を先頭にフィニッシュしている。
「UCIワールドツアーレースで独走勝利するなんてアンビリーバブル。最後の周回コースに入ってからがキツく、タイム差が縮まると同時に脚が悲鳴を上げた。残り5kmを切ってから更に厳しくなり、全開で走り続けた。他に何も考えず、ただただ全開で走り続けることだけを考えていた」とヴァコッチは語る。
ヴァコッチはオメガファーマの育成チームを経て今年プロ入りしたばかりの22歳。プラハ大学で経済学を専攻しており、今年7月にポーランドで開催された世界大学選手権ではロードレースとタイムトライアルで優勝している。
「逃げ切りは予想していなかったし、集団にとっても想定外だったと思う。タイム差が開いてから体力を温存して、終盤のペースアップと独走に備えていたんだ。チャンスを与えてくれたチームに感謝している。出来る限りこのジャージを守りたい」。そう語る新星が総合2位以下を27秒引き離してUCIワールドツアーを引っ張る。
選手コメントはレース公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2014第2ステージ結果
1位 ペトル・ヴァコッチ(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)
2位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
4位 ラモン・シンケルダム(オランダ、ジャイアント・シマノ)
5位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
6位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
8位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
9位 ルーカ・メスゲツ(スロベニア、ジャイアント・シマノ)
10位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
151位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
2位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
4位 ラモン・シンケルダム(オランダ、ジャイアント・シマノ)
5位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
6位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
8位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
9位 ルーカ・メスゲツ(スロベニア、ジャイアント・シマノ)
10位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
151位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
5h23'54"
+21"
+2'45"
+21"
+2'45"
個人総合成績
1位 ペトル・ヴァコッチ(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)
2位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
3位 ロマン・マイキン(ロシア、ルスヴェロ)
4位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
5位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
7位 マティアス・クリセク(オーストリア、キャノンデール)
8位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
9位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
10位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
2位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
3位 ロマン・マイキン(ロシア、ルスヴェロ)
4位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
5位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
7位 マティアス・クリセク(オーストリア、キャノンデール)
8位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
9位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
10位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
11h11'28"
+27"
+31"
+33"
+35"
+37"
+27"
+31"
+33"
+35"
+37"
ポイント賞
ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
山岳賞
マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
スプリント賞
ペトル・ヴァコッチ(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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