ツール・ド・ランカウイの初日に落車した伊藤雅和(愛三工業レーシング)は大腿骨骨折によりマレーシアの首都クアラルンプールの病院に搬送。3月4日に行なわれた手術は無事に終了した。復帰を目指す本人のコメントをお伝えします。



第1ステージのスタートを切る平塚吉光、伊藤雅和、福田真平(愛三工業レーシング)第1ステージのスタートを切る平塚吉光、伊藤雅和、福田真平(愛三工業レーシング) photo:Kei Tsuji「外から前に上がろうと走っていると、道が細くなる手前に大量の砂が地面にあり、避けることができなかったです。それで前輪がとられ落車してしまいました」と、伊藤は落車時の状況を振り返る。照準を合わせていた伊藤のツール・ド・ランカウイが、初日で終わってしまった。

第1ステージの出走サインを済ませた伊藤雅和(愛三工業レーシング)第1ステージの出走サインを済ませた伊藤雅和(愛三工業レーシング) photo:Kei Tsuji伊藤はフェリーでランカウイ島からマレー半島に渡り、そのまま救急車でクアラルンプールの病院に搬送。そこで左大腿骨の転子部骨折の診断を受け、落車から5日後の3月4日に手術が行なわれた。

伊藤は手術後もしばらくクアラルンプールで入院を続ける。帰国は術後の経過によって決まると言う。「手術前よりだいぶ痛みがひきました。帰国の予定はこれからドクターや別府さんと話して決める予定です」。

「ランカウイの為にせっかく厳しいトレーニングをやってきて、このような結果ですごく悔しいので、この悔しい気持ちをはらせるように復帰したいです」と、前向きにレース復帰を目指す姿勢を見せる。また、「ケガをして自分と向き合う時間が多いと思いますので、リハビリなどを通してこれまで自分が鍛えてこれなかった部分を探してもらい、基礎から作っていきたいです。そして迷惑をかけたチームのみんな、復帰を待ってるって言ってくれた方々の為にも強くなって帰ってきたいです」とも語っている。

愛三工業レーシングは伊藤の他にも綾部勇成と盛一大が落車に伴いすでにリタイア。現在、西谷泰治、平塚吉光、福田真平の3名でツール・ド・ランカウイを闘っている。落車負傷の選手たちの早期復帰を願うばかりだ。

text&photo:Kei Tsuji in Pekan, Malaysia