2月2日、50分で行なわれたシクロクロス世界選手権U23男子レース。5年連続で他国に奪われていたタイトルを、ベルギーが奪い返した。日本ナショナルジャージを着て挑んだ沢田時(ブリヂストンアンカー)と横山航太(篠ノ井高校)は完走を果たせなかったが、来シーズンに向けて意欲を見せる。



U23男子スタートU23男子スタート photo:Cor Vos

U23男子 後続を50秒引き離すワウト・ファンアールト(ベルギー)U23男子 後続を50秒引き離すワウト・ファンアールト(ベルギー) photo:Cor Vosレースは序盤から開催国オランダと強豪ベルギーによる闘いとなる。スタート直後に20番手前後で発生した落車に絡んでしまい、沢田時(ブリヂストンアンカー)と横山航太(篠ノ井高校)は後方からの追い上げを強いられた。

U23男子 地元オランダの期待を背負ったマテュー・ファンデルポール(オランダ)は3位U23男子 地元オランダの期待を背負ったマテュー・ファンデルポール(オランダ)は3位 photo:Cor Vos1周目から先頭に立ったのはワウト・ファンアールト(ベルギー)だった。2012年から2年連続でシクロクロスのジュニアチャンピオンに輝き、2013年ロード世界選手権ジュニアレースで二冠を達成したUCIワールドカップU23覇者マテュー・ファンデルポール(オランダ)らがベルギー勢のマークを受けながら追走した。

「1周目で仕掛け、その後はリードを広げることに力を尽くした」と語るファンアールトが先行し、2番手にはミハエル・ヴァントルノート(ベルギー)が浮上。その後方にローレンス・スウェーク(ベルギー)らが控える展開に。ベルギー勢による表彰台独占も現実味を帯びたが、ファンデルポールがそれを阻止した。

実に50秒のリードを保ってフィニッシュしたファンアールトがU23世界チャンピオンに。スウェークを振り切ったファンデルポールが3位に入り、開催国としての威厳を保った。ベルギーはトップ10に5名、オランダは3名を送り込んでいる。



U23男子 優勝したワウト・ファンアールト(ベルギー)U23男子 優勝したワウト・ファンアールト(ベルギー) photo:Cor VosU23男子表彰台U23男子表彰台 photo:Cor Vos


沢田と横山の2人は、最終周回の前にレースから下ろされ、マイナス1ラップの46位と49位という結果に。U23レースを闘った2人のコメントは以下の通り。

46位・-1Lap 沢田時(ブリヂストンアンカー)

「3回目の世界選。U23としては初出場でした。スタートは悪くなかったものの、チェーンが外れてしまい、復帰に手こずってしまったのが残念でした。それ以降は実力通りに走れたと思います。周りを走っている選手はいつものメンバーでしたが、やっぱり世界選なので(先頭との)差の開き方が大きかった。いつもと違ってコースを走り込めていたので不安なく臨めたのですが、順位を落としてしまい、完走出来ませんでした。豊岡さんもおっしゃってましたが、世界選は遠征の最後にあるレース。だから体力的にも一番厳しくなりがちです。体調で言えば全日本の時が一番良かった。でもこっちに来て色んなことを経験出来ているので本当に来て良かったと思います。来年もまた期待という気持ちが強いです。

(横山)航太とも話していたんですが、ヨーロッパに来て走り込まないと闘えない。こっちで経験を積めば、まだまだ走れると感じています。日本にいる時は「これ以上強くなるにはどうしたらいいんだ?」という壁があったのですが、こっちに来ると、あれもこれもやらないといけないという課題が多く出てきます。全然違う世界のスポーツだと感じました。

U23男子 泥に覆われたホーヘルハイデを走る沢田時(ブリヂストンアンカー)U23男子 泥に覆われたホーヘルハイデを走る沢田時(ブリヂストンアンカー)


49位・-1Lap 横山航太(篠ノ井高校)

スタート後に他の選手と引っかかったりはしましたが、落車することなく冷静に対処出来ました。でも、落車しても強い選手はどんどん前に行く。そのポジションから自分は前に行けなかった。そこに実力差が出てしまいました。完走出来なかったのですが、今回思ったのは、日本のレースとはコースや土質や轍の深さが全然違う。やっぱりヨーロッパにいないと分からないし、ここで経験を積まないと結果を出す走りが出来ない。来年は、完走はもちろんのこと、最初の1周だけでもいいから表彰台争いを見れるような位置で展開出来るように力を付けたいです。

U23男子 ホーヘルハイデの泥コースを走る横山航太(篠ノ井高校)U23男子 ホーヘルハイデの泥コースを走る横山航太(篠ノ井高校)





シクロクロス世界選手権2014U23男子結果
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー)         49'35"
2位 ミハエル・ヴァントルノート(ベルギー)        +50"
3位 マテュー・ファンデルポール(オランダ)       +1'17"
4位 ローレンス・スウェーク(ベルギー)         +1'19"
5位 トーン・アールツ(ベルギー)            +1'26"
6位 ダーヴィッド・ファンデルポール(オランダ)     +2'09"
7位 ダヴィ・ムニュ(フランス)             +2'24"
8位 トマス・パプルスツカ(チェコ)           +2'37"
9位 ヘルトヤン・ボスマン(オランダ)
10位 ジャンニ・フェルミールス(ベルギー)       +2'44"
46位 沢田時(ブリヂストンアンカー)          -1Lap
49位 横山航太(篠ノ井高校)              -1Lap

text:Kei Tsuji
interview:Alisa Okazaki
photo:Cor Vos
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