ジャイアントが1t4iのメインスポンサーに チームジャイアント・シマノ誕生

アルゴス・シマノがジャイアント・シマノに。チームを運営するプロジェクト1t4iは、ジャイアントがメインスポンサーに就き、新たな運営体制を敷くことを発表。新デザインのチームジャージも併せてお披露目された。

1月初旬にスペインで行われたジャイアント・シマノのチームキャンプ photo:Cor.Vos
マルセル・キッテルやジョン・デゲンコルプ（共にドイツ）らを中心に、2013年までアルゴス・シマノとして活動したオランダチームの新たなタイトルスポンサーに就いたジャイアント。チームが2014年のスポンサーとなるはずだった企業と破談したため、ジャイアントはシマノと並び立つかたちでチームのサポートを行うこととなった。

走りこみを行うジャイアント・シマノのチームメンバー photo:Cor.Vosジャイアント・シマノのジャージ。白ベースに黒と青が入る photo:Cor.Vos世界最大のバイクメーカーであるジャイアントがサポートするのは、昨シーズン2勝を挙げたUCIプロツアーチームと、UCIコンチネンタル登録のデベロップメントチーム、そしてクラウディア・ハウッスラーらを擁すプロウーマンチームの3つ。その全てに対して活動をサポートすると共に、バイクとアパレルの供給を行うという。

スプリント練習を行うマルセル・キッテル（ドイツ） photo:Cor.VosUCIプロツアーチームに関しては、昨年からほぼそのままの陣容を引き継いでおり、ツール・ド・フランスでのステージ4勝を含む15レースで勝利したキッテルや、ジロ・デ・イタリアステージ優勝やヴァッテンフォール・サイクラシックやパリ〜ツールで勝利したデゲンコルプを中心に据える。

一方で若手選手の育成にも力を注いでおり、ネオプロながら昨年ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝を飾ったワレン・バーギル（フランス）らに加え、今年からU23個人TT5位、ツアー・オブ・カリフォルニアやUSAプロチャレンジで総合一ケタ順位を獲得したローソン・クラドック（21歳）と、同じくツアー・オブ・カリフォルニアで総合10位を獲得したチャド・ハガ（25歳）というアメリカ人選手を獲得。更にシクロクロスシーズン終了後の3月には、ラルス・ファンデルハール（オランダ）もチームへと合流する予定だ。


ゼネラルマネージャーのイワン・スペークンブリンク氏は、「ハイクオリティなバイクやギアのワールドリーディングカンパニーと、このチームがパートナーとなることに興奮している。」と語る。

マルセル・キッテル（ドイツ） photo:Cor.Vosまた、「私たちは、私たちの選手、組織、ビジョンに対してジャイアントが示してくれた信頼を、とても誇りに思います。当初予定していた2014年のタイトル・スポンサーの話が流れてしまった後、ジャイアントは、私たちがこの数年間に確立してきた上位のリザルト、グローバルな展開、健全性に対して、信頼をより強く示してくれたのです。プロサイクリングにおける新しいコンセプトをジャイアントと共に構築するというアイデアは、ライダーや組織全体にとても熱烈に歓迎されました」とニュースリリース上でコメントしている。

ジョン・デゲンコルプ（ドイツ） photo:Cor.Vosまた、「我々は、この若くて進歩的でエネルギッシュなプログラムとの協働にワクワクしています」とはジャイアントCEOのトニー・ロー氏。「我々は、自転車のスポーツ性を革新し発展させ、次世代のライダーを熱くするというミッションをチームとシェアしています。我々の製品開発チームは、ライダーやスタッフからなるこのグループとすでにコラボし始めており、彼らの最高レベルでの勝利をサポートする最先端の製品をテスト、開発し始めています。」

「チームはヨーロッパ人、アジア人、米国人と国際的な選手構成ですので、我々のリテイルパートナーや
世界中の何百万ものライダーとこのチームがつながり、サイクリングの健康的・環境的・社会的利益が
促進されることに我々も興奮しています。」

チームメンバーが主に使用する機材は、TCR Advanced SLや、Propel Advanced SL。今週末から開幕するツアー・ダウンアンダーが初戦となり、キッテルがスプリントステージでのエースを務める予定だ。


text:So.Isobe
photo:Cor.Vos