エヴァンスとポートを下したゲランスが2度目のオーストラリア王者に

オーストラリア南東部ヴィクトリア州ブニンヨンで開催されたオーストラリア選手権ロードレース。1周につき高低差160mを登る10.2kmの周回コースには、ポートが「まるでツール・ド・フランスのステージかと思った」と舌を巻くほどの観客が詰めかけた。

10.2kmの周回コースには、多くの観客が詰めかけた。 (c)roadnationals.org.au
ドラパックプロサイクリングが集団をコントロールする (c)roadnationals.org.auリッチー・ポート（チームスカイ）とキャメロン・マイヤー（オリカ・グリーンエッジ） (c)roadnationals.org.au


18周・全長183.6kmのレースで序盤から逃げたのはアダム・ハンセン（オーストラリア、ロット・ベリソル）を含む17名。UCIプロコンチネンタル登録を果たしたドラパックプロサイクリングや、人数を揃えるオリカ・グリーンエッジが状況をコントロールする。逃げが吸収されると、フィニッシュに向けた本命達のアタック合戦がスタートした。

最終周回の登りで攻撃を仕掛けたダレン・ラプトーン（ドラパックプロサイクリング）やマーク・オブライエン（アヴァンティレーシング）、キャメロン・マイヤー（オリカ・グリーンエッジ）に、ゲランスやエヴァンス、ポートが反応。先頭で登りをクリアしたゲランスに、エヴァンスとポート、マイヤーが合流する。

こうして形成された4名の先頭パックがアタックと牽制を繰り返しながらフィニッシュラインを目指す。残り2kmでのポートのアタックにマイヤーが脱落。残る3名によるゴール前スプリントでゲランスが勝利した。ゲランスのオーストラリアチャンピオンジャージ獲得は2012年に続く2度目。

エヴァンス、ポートらを押さえたサイモン・ゲランス（オリカ・グリーンエッジ）が勝利を飾った。 (c)roadnationals.org.au
届かなかったカデル・エヴァンス（BMCレーシングチーム） (c)roadnationals.org.auオーストラリアチャンピオンジャージに袖を通したサイモン・ゲランス（オリカ・グリーンエッジ） (c)roadnationals.org.au


「再びオーストラリア王者に輝くことが出来て光栄に思う。今年はオーストラリアを代表する選手が揃っていたし、オーストラリアの大観衆の前だったので尚更だ。スプリントに持ち込まれれば勝機が有ると思っていた。キャメロン・マイヤーの献身的な走りが勝利に繋がったよ」（レース公式サイトより）。黄色と緑色のチャンピオンジャージに袖を通したゲランスはそう語る。

オーストラリア選手権2014エリート男子結果
1位　サイモン・ゲランス（オリカ・グリーンエッジ）　　　　　　　　　　4h43'43"
2位　カデル・エヴァンス（BMCレーシングチーム）
3位　リッチー・ポート（チームスカイ）
4位　キャメロン・マイヤー（オリカ・グリーンエッジ）　　　　　　　　　　　　+05"
5位　ジャック・ボブリッジ（ベルキンプロサイクリング）　　　　　　　　　　　+23"
6位　ダレン・ラプトーン（ドラパックプロサイクリング）
7位　マーク・オブライエン（アヴァンティレーシング）　　　　　　　　　　　　+29"
8位　スティール・ヴォンホフ（ガーミン・シャープ）　　　　　　　　　　　　　+48"
9位　ザッカリ・デンプスター（ネットアップ・エンドゥーラ）
10位　デーヴィッド・タナー（ベルキンプロサイクリング）

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スプリントに競り勝ったヘイデン・ロールストン（トレックファクトリーレーシング） (c)elitenationals.co.nz隣国ニュージーランドでは、ジャック・バウアー（ガーミン・シャープ）をスプリントで下したヘイデン・ロールストン（トレックファクトリーレーシング）が4度目の勝利。新ジャージをお披露目したばかりのトレックファクトリーレーシングにシーズン1勝目をもたらした。

ニュージーランド選手権2014エリート男子結果
1位　ヘイデン・ロールストン（トレックファクトリーレーシング）　　　　4h40'39"
2位　ジャック・バウアー（ガーミン・シャープ）
3位　トム・デヴィッドソン（スコッティブラウンズ）


text:Kei Tsuji
photo:roadnationals.org.au, www.elitenationals.co.nz