2014年の宇都宮ブリッツェンは清水裕輔新監督のもと、日本人選手だけで構成するチーム史上最強の体制となる。栗村修氏はTOJの副イベントディレクターに就任する。

宇都宮ブリッツェンの監督は栗村修氏から清水裕輔氏へ宇都宮ブリッツェンの監督は栗村修氏から清水裕輔氏へ photo:Hideaki TAKAGI10月19日(土)、ジャパンカップクリテリウム表彰式後のオリオンスクエアで、宇都宮ブリッツェンは2014年の体制発表を行った。今回は監督の発表で、選手についてはおって発表される。
2009年に地域密着型チームとして誕生した宇都宮ブリッツェン。その2年目から監督に就いた栗村氏が退任、代わって清水氏が2014年から監督となることが発表された。
宇都宮ブリッツェンで4年、選手引退後から12年間の監督業をいったん離れる栗村修氏宇都宮ブリッツェンで4年、選手引退後から12年間の監督業をいったん離れる栗村修氏 photo:Hideaki TAKAGI
栗村氏は一般財団法人日本自転車普及協会が管轄するツアー・オブ・ジャパン(TOJ)の副イベントディレクターに就任、監督から大会を主催する側に回る。目指す先は国内独自リーグ制の確立だ。栗村氏は1971年生まれ41歳、選手引退後は2002年からミヤタの監督、2009年からシマノレーシングのスポーツディレクターを務め、2010年から宇都宮ブリッツェンの監督として、チームをJプロツアー年間総合優勝などに導いた名将。
梅丹本舗エキップアサダで数々の経験を重ねてきた清水裕輔氏梅丹本舗エキップアサダで数々の経験を重ねてきた清水裕輔氏 photo:Hideaki TAKAGI
宇都宮ブリッツェンとはアドバイザー的立場で関係を継続するという。育成チームとしての位置づけを強くしていた同チームだが、「チーム史上最強のメンバーを揃え、清水新監督には更なる結果を」と期待する。2014年の選手についてはまだ発表されていないが、「日本人だけで構成される、チーム史上最強のメンバー」と栗村氏は自負している。

廣瀬佳正ゼネラルマネージャーは「自転車は可能性の高いスポーツ。来シーズンは発表にあったように結果を求めるが、今までに続いて育成も継続する。それを両立させることは非常に難しいこと。だがそのようなチームの方針に多くの方から支援を頂いている。このチームならば両立はできるはずだし、しないといけない」と力強く語る。

清水氏は1981年生まれ32歳、ブリヂストンアンカーで選手を経験後、梅丹本舗エキップアサダのコーチとして、日本だけでなくフランスを拠点に世界で戦った経験を持つ。今年は実業団ジュニア選手のフランス派遣に帯同するなど活動を続けてきた。宇都宮に住んで監督活動を始める。さっそくこの発表当日に宇都宮市内の住居を契約したという。

栗村修氏のコメント
「ここ宇都宮で誕生したチームは、親となる企業のない独立型のチーム。それが発足5年たち年々成長を続けてきた。日本の自転車レース界が整理されていない状況で、チーム単体の活動には限度があった。そこである一定の時間、チームから離れてレースを作る側の仕事をする。これは今までの日本に存在していない役割」

「宇都宮ブリッツェンの監督はいったん卒業する。これからは自転車に関わる雇用を増やすことにもチャレンジしたい。チームにはアドバイザー的立場で今後も関わる予定だ。チームの今後はアジアツアーに出るかもしれないことも含め、自分を含めて(海外経験の豊かな)清水氏とチームを引っ張りたい」

清水裕輔氏のコメント
「来シーズンのチームの構成を聞く中で、自分の経験が少しでも生かせるのではないかと考え就任を決意した。栗村監督の熱い気持ちをしっかり引き継ぎたい。宇都宮の皆さん、ファンの皆さんの力をいただけるような愛されるようなチームにしたい。来シーズンは日本一の称号をふたたび取れるように、世界レベルに近づけるようなチーム作りをしたい」

photo&text:Hideaki TAKAGI

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