「男子総合優勝、鹿屋体育大学」のアナウンスの瞬間、大学自転車界の歴史が変わった。日本大学が30年間守り続けてきたタイトルを、創部19年目の鹿屋体育大学がようやく手にした。

最終周回、ゴールへ向け独走する徳田優(鹿屋体育大)最終周回、ゴールへ向け独走する徳田優(鹿屋体育大) photo:Hideaki TAKAGI
男子総合表彰30年間続いた歴史が塗り替えられた男子総合表彰30年間続いた歴史が塗り替えられた photo:Hideaki TAKAGI女子個人ロードの優勝は上野みなみ(鹿屋体育大)、そして女子ロード総合さらにトラックも含めた総合優勝を10年連続獲得。男子優勝は徳田優(鹿屋体育大)。3人合計のポイントにより、トラック終了時には3位だった同大がロードで逆転、ついに念願のタイトルを手中にした。男女同時の総合優勝は史上初。
女子最終周回、上りでペースを上げる合田祐美子(早稲田大)女子最終周回、上りでペースを上げる合田祐美子(早稲田大) photo:Hideaki TAKAGI
インカレ最終日の9月1日(日)は男女個人ロードが青森県階上町で行われた。一般公道を使う1周14kmで2箇所の上りがあり積算標高差は1周あたり240mほど。上ったあとに下らず平坦区間のあるのが厳しい。気温は20度少しで曇り模様で走りやすい天候。序盤は朝までの雨の影響で路面はウェット、すぐにドライに。

女子は上野みなみ(鹿屋体育大)が地元で4連覇

女子は6周84kmのレース。序盤から中盤まで目立ったアタックは無く淡々と進むが上り区間を中心にふるいにかけられ、集団の数は減っていく。上り区間で積極的にペースを作るのは上野と6月の個人ロード覇者の合田祐美子(早稲田大)。
上野みなみ(鹿屋体育大)が地元大会で4連覇達成上野みなみ(鹿屋体育大)が地元大会で4連覇達成 photo:Hideaki TAKAGI
最終周回の2つ目の上り、合田がほぼ先頭固定でペースを上げ4人となり、上りピークを迎えた瞬間に上野がアタック。合田と小島蓉子(日本体育大)は反応できず遅れる。その後はゴールまで3kmおよそ平坦区間が続き、単独で逃げる上野を追走2人が交代しながら追う。

しかし上野の独走力が勝り、上野は指を4本示してゴール。1年生のときに同じ場所で行われたレースで優勝してから負け知らずの4連覇。地元八戸工業高出身の上野は見事に故郷で凱旋優勝。そして10年連続の総合優勝も決めた。今年もトラック全種目とロード優勝で完全優勝を達成。

2周目に逃げた徳田優(鹿屋体育大)ら3人
男子スタート前男子スタート前 photo:Hideaki TAKAGI
男子は14周168kmのレース。注目の総合成績は、前日までで日本大がトップで2位中央大に9点、3位鹿屋体育大に10点差をつけている。ロードは1位が14点で3番手まで集計されるため、優勝も大事だが3人が上位でゴールすることが、総合成績を考えるならば重要になる。毎年のレース展開は、この動きに左右される。
3周目、先頭の3人3周目、先頭の3人 photo:Hideaki TAKAGI
レースは2つ目の上り口まではニュートラル走行。リアルスタート後のファーストアタックは須尭元春(京都産業大)。2周目に入りこれに徳田優と阿曽圭佑(中京大)が加わり3人で逃げる。メイン集団は総合成績を考え、日本大と鹿屋体育大が集団前方に位置するもののお互い動かない。先頭の3人とメイン集団の差は急速に開き3分、4分となる。
10周目、2番手グループ10周目、2番手グループ photo:Hideaki TAKAGI
3周目でメイン集団から数人が抜け出し6人の追走集団となる。メンバーは布施光(順天堂大)、木村圭佑(京都産業大)、高士拓也(中央大)、片山風人(慶應義塾大)、牛嶋洋之(法政大)、そして鈴木快彰(明治大)。4周目には先頭から下がった須尭が加わり第2集団は7人に。先頭2人と第2集団の差は5分ほどとあまり詰められない。メイン集団とは2分ほど。
10周目、第3グループには各校の有力選手が10周目、第3グループには各校の有力選手が photo:Hideaki TAKAGI
日本大、鹿屋体育大は4番手グループから追い上げる

8周目に先頭は徳田優単独となり、メイン集団の動きが活発になる。第2集団も崩壊し木村だけとなる。9周目に第2集団は木村に加えて後方から中井路雅(京都産業大)、長尾康平(中京大)、大田口凌(東北学院大)が合流。第3集団は各校の有力選手がまとまるが、ここに日本大と鹿屋体育大の選手は含まれず、ポイント圏外の20番手以降の第4集団に位置する。

11周目、先頭は徳田優で変わらず。2番手には4分ほどの差で中井、さらに第3集団から抜け出した布施、そして15人ほどの集団に。そして最終周回、先頭で徳田優は下り区間も踏んでペースを落とさない。2番手に布施が上がる。そして4分差の第4集団にいた日本大と鹿屋体育大が激しく追い上げる。
11周目、第4グループに日本大と鹿屋体大が11周目、第4グループに日本大と鹿屋体大が photo:Hideaki TAKAGI
1年生の徳田優(鹿屋体育大)が優勝

そしてついにゴール、リードを保った徳田優がなんと150km以上を逃げ切って優勝。2位には追い上げた布施が入った。そして会場がどよめいたのはその次。4分差あった第4集団のメンバーが1分差でゴールへ。石橋学(鹿屋体育大)がここで3位に入り、4位には雨宮正樹(日本大)が入る。さらに京都産業大、法政大、日本大、鹿屋体育大と続く。
150kmを逃げ切った徳田優(鹿屋体育大)が優勝150kmを逃げ切った徳田優(鹿屋体育大)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
一時はポイント圏外だったほかの日本大、鹿屋体育大の選手が一桁順位でゴールしたため総合優勝の行方に会場はざわめく。手集計ながらも3点差で鹿屋体育大が日本大を上回っていることが判明。だが正式発表までわからないのがインカレ。過去にもペナルティなどで集計結果が変わったこともある。そして表彰式。ここで正式にアナウンスされ鹿屋体育大の男子総合優勝が決定。

鹿屋体育大と日本大の走り

序盤から逃げた徳田優の走力が極めて強力で、日本大含め他校はその力を図り損ねたことが大きな勝因。徳田は昨年のステージレース・イン・いわてで総合優勝を果たしているがそれ以外は大きなタイトルは無かった。しかし独走力と登坂力は優れており、鹿屋体育大進学後はさらに力をつけ、チームメイトの信頼に見事応えた。
4位集団のゴール。雨宮正樹(日本大)が4位に食い込む4位集団のゴール。雨宮正樹(日本大)が4位に食い込む photo:Hideaki TAKAGI
徳田優ひとりに頼った賭けにも見えたが、チームメイトは皆、「優なら大丈夫」と信頼していた。黒枝士揮と山本元喜が日本大勢をひきつけたこともある。もちろんいざというときは後方から追い上げる準備もしていた。いっぽうの日本大は徳田優を逃がしてしまったことが最大の敗因だが、ゴールでは雨宮らが執念の走りで上位に食い込み、意地を見せた。
日本一の徳田兄弟。兄の鍛造(左)は全日本ロードU23チャンピオン日本一の徳田兄弟。兄の鍛造(左)は全日本ロードU23チャンピオン photo:Hideaki TAKAGI
日本大のロード陣は強力で誰もがエースになりうる力を持つが、その中心だった和田力を骨折で欠いたことが大きかった。大会2日目のポイントレースで落車、しかし鎖骨を骨折しながらも30分間走り続け集団をラップ、ポイントも得ていたが無念のリタイア。ポイントレースでの入賞は堅かったし、ロードでも中心となりえただけに惜しまれる。

「自転車界に役立つ人材の育成」が目標の鹿屋体育大
創部19年目で史上初の男女総合優勝創部19年目で史上初の男女総合優勝 photo:Hideaki TAKAGI
鹿屋体育大は黒川剛監督の19年前の創部以来、一貫して「自転車界に役立つ人材の育成」を目標に活動している。在学時の成績だけでなく、卒業後も自転車の各分野で活躍するOB・OGは多い。選手は男子16名、女子4名と少数。部員も多くは自転車競技経験者だが、入学後に始めた選手もいる。塚越さくらや、今回1kmで1分06秒を出した山口大貴などがその例だ。鹿屋体育大学が19年間続けてきた取り組みが、ようやく大学日本一の座という結果を出した。

結果

男子個人ロード 168km
1位 徳田優(鹿屋体育大)4時間51分54秒
2位 布施光(順天堂大)+47秒
3位 石橋学(鹿屋体育大)+1分06秒
4位 雨宮正樹(日本大)+1分37秒
5位 木村圭佑(京都産業大)
6位 相本祥政(法政大)
7位 吉岡直哉(京都産業大)
8位 吉田悠人(日本大)
9位 湊諒(法政大)
10位 徳田鍛造(鹿屋体育大)
11位 佐々木勇輔(早稲田大)+1分47秒
12位 金井誠人(明治大)+1分51秒
13位 志野安樹(同志社大)+1分53秒
14位 松本耀介(日本体育大)+2分15秒
15位 島袋大地(法政大)+2分41秒
16位 浅井創(法政大)+3分08秒
17位 広瀬樹(中央大)+3分13秒
18位 中井路雅(京都産業大)
19位 石原裕也(順天堂大)+3分21秒
20位 前園浩平(立命館大)+3分32秒

男子ロード部門総合成績
1位 鹿屋体育大 27点
2位 京都産業大 15点
3位 日本大 14点

男子総合成績
1位 鹿屋体育大 71点
2位 日本大 69点
3位 中央大 46点
4位 法政大 41点
5位 日本体育大 35点
6位 朝日大 34点
7位 順天堂大 29点
8位 明治大 15点
9位 京都産業大 15点
10位 早稲田大 12点
11位 立命館大 10点
12位 中京大 6点
13位 同志社大 2点

女子個人ロード 84km
1位 上野みなみ(鹿屋体育大)2時間47分53秒
2位 合田祐美子(早稲田大)+13秒
3位 小島蓉子(日本体育大)+17秒
4位 齋藤望(日本体育大)+33秒
5位 塚越さくら(鹿屋体育大)+1分10秒
6位 樫木祥子(駒沢大)+1分31秒
7位 中村妃智(日本体育大)+4分08秒
8位 福本千佳(同志社大)+10分12秒
9位 齋藤智子(信州大)-
10位 江藤里佳子(鹿屋体育大)-
11位 柳本愛奈(日本体育大)-
12位 森沙耶香(朝日大)-
13位 宮田菜摘(朝日大)-

女子ロード部門総合成績
1位 鹿屋体育大 15点
2位 日本体育大 13点
3位 早稲田大 8点
4位 駒沢大 3点
5位 信州大 1点
6位 同志社大 1点

女子総合成績
1位 鹿屋体育大 59点
2位 日本体育大 47点
3位 早稲田大 15点
4位 法政大 10点
5位 順天堂大 5点
6位 北陸大 5点
7位 朝日大 4点
8位 駒沢大 3点
9位 同志社大 1点
10位 信州大 1点

photo&text:高木秀彰
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