7月25日、UCIプロチーム「サクソ・ティンコフ」を運営するデンマークのリースサイクリングはプレスリリースを出し、共同スポンサーのティンコフバンク社との契約交渉を打ち切ると発表した。ロシアのティンコフバンクは新たなプロジェクトを立ち上げる予定だ。

サクソ・ティンコフサクソ・ティンコフ photo:A.S.O.2012年ツール・ド・フランスから始まったリースサイクリングとティンコフバンクの関係が、2013年をもって終了する。2014年以降のスポンサー契約が決裂した理由について「互いがもつ利害を共有出来ないため」としている。一時はティンコフバンクがデンマークチームのタイトルスポンサーにつくとの噂が出ていたが、正式に決別という結末を迎えた。

オレグ・ティンコフ氏オレグ・ティンコフ氏 photo:Makoto.AYANOプレスリリースの中でビャルヌ・リースGMは「ティンコフバンクとの契約交渉の中で、パートナーシップを成功させる上で欠かせないビジョンと考えの共有が不可能であることが明らかになった。特に、チーム運営について意見が噛み合わなかった。それらの理由から、ティンコフバンクとの交渉を打ち切り、他の可能性を探ることを決めた。個人的にオレグ・ティンコフ氏とティンコフバンクの貢献には大変感謝している。2013年の残りのシーズンをティンコフバンクとともに闘うことを楽しみにしており、彼らの将来的な発展を願っている」とコメントしている。

今後リースサイクリングはティンコフバンクに代わる共同スポンサーを模索する。なお、デンマークのサクソバンク社とは2014年末までのスポンサー契約を締結済みだ。

ツール期間中、オレグ・ティンコフ氏は同チームのエースであるアルベルト・コンタドール(スペイン)のパフォーマンスについて批判的なツイートをするなど、両者の間に溝が出来ていた。ティンコフ氏は今回の決裂の理由を「2013年シーズンの乏しい成績」と「我々のサイクリングプロジェクト立ち上げ」を挙げている。

ティンコフ氏のFacebookページの書き込みによると、ティンコフグループは今後新たなプロジェクトを立ち上げ、2014年に新たなチームを結成する。現在のUCIプロチーム「カチューシャ」の基礎で、2007年から2008年までUCIプロコンチネンタルチームとして活動した「ティンコフクレジットシステム」を再び結成する見通し。5年計画でビッグチームに育てると意気込んでいる。

text:Kei Tsuji

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