ジロ・デ・イタリア出場中のダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)にEPO(エリスロポエチン)陽性が発覚した。ディルーカは即時ジロを離脱。ディルーカはBサンプルの再検査をリクエストする権利を有している。

第18ステージの山岳タイムトライアルで1分52秒差の10位に入ったダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)第18ステージの山岳タイムトライアルで1分52秒差の10位に入ったダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ) photo:Kei TsujiEPOの陽性反応が検出されたのは、4月29日にディルーカ自宅で行なわれた抜き打ちドーピング検査で採取された尿サンプル。UCI(国際自転車競技連合)のプレスリリースによると、ドイツ・ケルンにあるWADA認定分析期間で検査が行なわれた。

2013年、アックア・エ・サポーネの解散によって所属チームを失っていたディルーカは、シーズン途中でUCIプロコンチネンタルチームのヴィーニファンティーニに合流。4月27日のGPラルチャーノに出場して10位。ジロ出場の切符を掴んだ。

ヴィーニファンティーニのルーカ・シント監督は宿泊先のホテルでインタビューに応じ、ディルーカのEPO陽性を認めた。「あいつは馬鹿野郎だ。他に何も言うことは無い。スポンサーも彼を信頼して2度目のチャンスを与えたにも関わらず、この仕打ちだ。こんなこと(ドーピング)がバレないと思っていること自体馬鹿げている」。

ディルーカのドーピングスキャンダルはこれが初めてではなく、2007年にはドーピング捜査でカルロ・サントゥチョーネ医師との関係が発覚して3ヶ月の出場停止に。2009年ジロ・デ・イタリア期間中のドーピング検査でCERA(第3世代EPO)の陽性が発覚し、2年間の出場停止処分を言い渡されている。その後CONI(イタリア五輪委員会)にドーピングを告白し、実状を証言したことから15ヶ月に処分期間が短縮された。

第18ステージを終えた時点でディルーカは総合26位・33分33秒遅れ。山岳タイムトライアルでは10位に入っていた。現在ディルーカは暫定的に出場停止状態に置かれている。

text:Kei Tsuji in Dimaro, Italy
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