2013年のグランツール初戦ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)が、5月4日、ナポリで開幕を迎える。イタリア半島を南まで下り、アドリア海に沿って北上する前半ステージのコースをあらかじめチェックしておこう!


5月4日(土)第1ステージ ☆
ナポリ〜ナポリ 130km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第1ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第1ステージ・高低図 image:RCS SPORT2012年はデンマーク、そして2014年アイルランドで開幕するジロ・デ・イタリア。海外でグランデパルテンツァ(開幕)を迎えるのがトレンドになっているが、2013年の第96回大会はカンパニア州のナポリで動き出す。前日にオープニングセレモニーとチームプレゼンテーションを行なったプレビシート広場から、ベストコンディションの207名(23チーム x 9名)が3週間の旅をスタートさせる。

初日にタイムトライアルではなく平坦ステージが用意され、さらにボーナスタイム(ステージ優勝者は20秒)が復活したことはスプリンターたちにとって朗報だ。とにかく第1ステージで優勝すればマリアローザを着る栄誉が与えられる。標高161mの4級山岳を含む16.3kmの周回コースを4周してから、海沿いの平坦路に作られた8.1km周回を7周。最後はナポリの美しき海岸通で決着が付けられる。

5月5日(日)第2ステージ ☆☆☆
イスキア〜フォリオ 17.4km(チームTT) →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第2ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第2ステージ・高低図 image:RCS SPORTナポリの沖合、地中海に浮かぶ人口6万人のイスキア島にジロは渡る。最終的な総合成績に影響する17.4kmのチームタイムトライアルが大会2日目に用意された。

イスキア島は小豆島の1/3、伊豆大島の1/2ほどの大きさ。島の北側を駆ける17.4kmは起伏に富んでおり、イスキアの街をスタートするとすぐに標高100mの登りが始まり、その後もアップダウンとワインディングを繰り返しながらフォリオの港へ。一定ペースを刻む平坦路は少なく、リズムが掴みにくい。チームの走力と連携が問われるコースレイアウトだが、チームタイムトライアルにしては距離が短いため、1分を超えるような大きなタイム差は付かないと思われる。ガーミン・シャープやオリカ・グリーンエッジ、スカイプロサイクリングが優勝候補に挙げられる。

5月6日(月)第3ステージ ☆☆☆
ソレント〜マリーナ・ディ・アシェーア 222km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第3ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第3ステージ・高低図 image:RCS SPORTジロはナポリから徐々に南下を開始。観光地ソレントをスタート後、ティレニア海に沿って南に向かう。序盤の約60kmは風光明媚なアマルフィ海岸を走る。逃げ切りの可能性も高いステージだけに、この山と海に挟まれた美しいワインディングロードでアタックが繰り返されるはずだ。

レース後半には2級山岳サンマウロ・チレントと3級山岳セッラ・ディ・カトーナが登場。この標高600m弱の登りで本調子ではないスプリンターは脱落するだろう。しかも3級山岳からゴールまでは20kmのダウンヒルであり、スプリンターが挽回する余地は少ない。レース序盤からの逃げメンバー、もしくは登りで飛び出した選手の逃げ切りが決まるのか。それとも集団で登りをクリアしたスプリンターにチャンスが回ってくるのか。登りと下りで白熱したレースが展開されるはずだ。

5月7日(火)第4ステージ ☆☆☆
ポリカストロ・ブゼンティーノ〜セッラ・サンブルーノ 246km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第4ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第4ステージ・高低図 image:RCS SPORTイタリア半島を長靴に例えるならば、足の甲をつま先に向かって走る第4ステージ。246kmのロングステージの大部分は、ティレニア海に沿った直線的な平坦路。ラスト50kmを切ってから内陸に入って行く。

まずは3級山岳ヴィーボ・ヴァレンティアをクリアしてから、標高907mの2級山岳クローチェ・フェラータへ。この登坂距離16.8kmの2級山岳の実質的な勾配は5%強。この2級山岳の頂上通過後、7km平坦路を走ってゴールを迎える。大会最初の頂上ゴールと言ってもいいだろう。登りの難易度的にライバルから大きなリードを奪うことは難しいが、ライバルから遅れを取る選手は出てくる。この日のゴール地点セッラ・サンブルーノが今大会の最南端だ。

5月8日(水)第5ステージ ☆☆
コセンツァ〜マテーラ 203km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第5ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第5ステージ・高低図 image:RCS SPORT第5ステージからジロは北上を開始。足早に、半島の東部をなめるようにして、勝負どころの山岳に向かう。第5ステージのゴール地点は南イタリア有数の観光地マテーラ。山にへばりつくように作られた洞窟住居が有名な世界遺産の街で、大会3回目(もしくは2回目)のゴールスプリントが繰り広げられる。

主催者はゴールの20km手前に4級山岳を置き、さらにラスト10kmからラスト5kmにかけてを登りに設定した。これらの登りをフレッシュな状態でクリアしたスプリンターが、ラスト1kmから始まる3%弱のストレートで勝負を繰り広げる。逆に登りが苦手なスプリンター擁するチームは果敢に逃げを狙ってくるだろう。

5月9日(木)第6ステージ ☆
モーラ・ディ・バーリ〜マルゲリータ・ディ・サヴォイア 169km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第6ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第6ステージ・高低図 image:RCS SPORTアドリア海に沿う平坦路をひたすら北上する第6ステージ。最終ステージを省けば、この第6ステージが最も難易度の低いステージであると言える。横風や落車によるトラブルが起こらないかぎり、教科書通りにスプリンターチームが集団を率い、ほぼ100%大集団でのスプリント勝負に持ち込む。

ピッツァ・マルゲリータの名前の由来となったマルゲリータ王妃の名を冠するゴール地点には、16.6kmの周回コースが設定されている。イタリア最大の塩田近くを走る真っ平らで直線的な周回を2周してゴール。各チームのリードアウトトレインがスピードを競い合いながら平坦路を駆け抜ける。翌日から気の抜けないステージが続くため、総合狙いの選手にとっては束の間の休息になる。

5月10日(金)第7ステージ ☆☆☆
サンサルヴォ〜ペスカーラ 177km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第7ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第7ステージ・高低図 image:RCS SPORTアブルッツォ州の丘陵を堪能する第7ステージ。アドリア海に流れ込む河川が作り出した丘陵をいくつも越えて行く。特にラスト70kmは登りと下りしかないと言っていい。

難易度の低いカテゴリー山岳が4つ設定されているだけのように思えるが、キエーティ旧市街に至る最大勾配19%の登りも取り入れられるなど、コース全体の難易度は高い。スプリンターが勝負に残る可能性は低いだろう。マリアローザ狙いのオールラウンダーたちは、神経をすり減らしながら集団前方をキープして走る。登りで飛び出した数名、もしくは精鋭集団によるゴールスプリントの可能性が濃厚。ティレーノ〜アドリアティコに登場するようなアブルッツォ州やマルケ州の丘陵ステージでは、毎年のようにサプライズが起こっている。

5月11日(土)第8ステージ ☆☆☆☆
ガビッチェ・マーレ〜サルターラ 54.8km(個人TT) →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第8ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第8ステージ・高低図 image:RCS SPORT昨年までの山岳に特化した暴力的なコースレイアウトが影を潜め、久々に「バランスの取れたコース」と言われる第96回ジロ。2つある個人タイムトライアルのうち、平坦で距離が長いのがこの第8ステージ。選手たちは研究し尽くされたTTポジションで、1時間以上にわたる孤独な闘いに挑む。

ちょうど中間地点のペザーロ(計測ポイント)まで、つまりレース前半はテクニカルなコーナーが続く。どれだけTTバイクに慣れ親しみ、バイクを上手くコントロール出来るかがタイムに繋がる。後半はビッグギアを踏む平坦路で、ゴール手前に11%の登り(最大勾配13%)が組み込まれているあたりがジロらしい。昨年ツール・ド・フランスを制したウィギンズの力をもってすれば、イタリアンクライマーたちから5分前後のタイムを奪うことだって可能だろう。

5月12日(日)第9ステージ ☆☆☆
サンセポルクロ〜フィレンツェ 170km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第9ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第9ステージ・高低図 image:RCS SPORTジロはトスカーナ州に到着。アペニン山脈の山間の街サンセポルクロをスタート後、標高1000m前後の2級山岳と1級山岳を越える。カテゴリーの高い山岳が連続するため、マリアヴェルデ(山岳賞ジャージ)が動く可能性は高い。前日の個人タイムトライアルでタイムを失った選手たちが、血気盛んに逃げを打つ。

第9ステージのゴール地点は、2013年ロード世界選手権の開催地フィレンツェ。9月の世界選で勝負どころとなるフィエーゾレをラスト11kmで通過し、世界選コースを逆走(ダウンヒル)してゴール地点近くを通過。アルノ川を渡り、レンガ色のフィレンツェを見下ろすミケランジェロ広場まで標高差50mほどを駆け上がってゴールを迎える。翌日は大会最初の休息日が待っている。

5月13日(月)休息日


5月14日(火)第10ステージ ☆☆☆☆
コルデノンス〜アルトピアーノ・デル・モンタジオ 167km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第10ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第10ステージ・高低図 image:RCS SPORT選手たちは休息日に大移動。ジロは北イタリアのドロミテに脚を踏み入れる。第10ステージはオーストリア国境に近い山岳地帯を走る。注意したいのは、この第10ステージが休息日の翌日であること。一日レースを離れることでリズムを崩し、パフォーマンスを100%発揮出来ない選手も出てくるだろう。

標高1555mの1級山岳カゾン・ディ・ランツァ峠は登坂距離14.5kmで、登り中盤にある下り区間を除くと平均勾配は10%を超える。この急勾配の1級山岳をクリアしたのち、標高1519mの1級山岳アルトピアーノ・デル・モンタジオを駆け上がってゴール。このジロ初登場ならびに今大会最初の本格的な頂上ゴールは、登坂距離が21.9kmもあり、しかも後半にかけて勾配がググッと増す。ゴールの4km手前で最大勾配が20%に達する破壊力の高い登りでクライマーたちが攻撃を仕掛ける。

5月15日(水)第11ステージ ☆☆
タルヴィジオ〜ヴァイオント 182km →コースマップ


ジロ・デ・イタリア2013第11ステージ・高低図ジロ・デ・イタリア2013第11ステージ・高低図 image:RCS SPORT今から50年前の1963年10月9日、ドロミテ南部のヴァイオントダムで起きた悲劇を忘れないため、ジロは同地を訪れる。地滑りによって押し出された水が津波となって下流の村を襲い、ピエーヴェ渓谷に住む2000名の命を奪った大惨事。第11ステージはかつてのダム湖にゴールする。

いわゆるドロミテ山塊を走るが、コース的にはそこまで厳しくない。渓谷に沿って走り、悪名高きゾンコランの横を通り過ぎ、ゴールまで62kmを残して標高1790mの2級山岳チャンピゴット峠をクリア。そこから一旦下り、同じく2級山岳に指定されたヴァイオントにゴールする。頂上ゴールではあるが、平均勾配は5%ほど。数十名の塊でゴールに達すると見られる。



text:Kei Tsuji in Napoli, Italy
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