日本から参戦の新城幸也が所属するBboxブイグテレコム。マイヨジョーヌ(総合優勝)を狙えるオールラウンダーを欠く生粋のフランスチームは、ステージ優勝に対するモチヴェーションが高い。主力選手はトマ・ヴォクレール(フランス)とピエリック・フェドリゴ(フランス)だ。

全日本ロード4位の新城幸也(Bboxブイグテレコム)全日本ロード4位の新城幸也(Bboxブイグテレコム) photo:Hideaki.TAKAGIBboxブイグテレコムはフランス大手の携帯電話会社がサポートする生粋のフランスチームで、90年代に現チーム監督のジャンルネ・ベルノドーが立ち上げた地域密着型の「ヴァンデU」がチームの起源。以降チーム名は「ボンジュール」「ブリオッシュ・ラブランジェール」「ブイグテレコム」と推移した。

今シーズンチームはジェローム・ピノー(フランス)やスタフ・クレメント(オランダ)ら主力選手を次々と放出。戦力ダウンが予想されたが、解散したクレディアグリコルからウィリアム・ボネ(フランス)とピエール・ロラン(フランス)を獲得し、3週間を闘い抜く戦力をキープしている。

7度目のツール出場、トマ・ヴォクレール(フランス、Bboxブイグテレコム)7度目のツール出場、トマ・ヴォクレール(フランス、Bboxブイグテレコム) photo:Cor Vos注目はやはり日本から出場の新城幸也(あらしろゆきや)。全日本選手権ロードレースを4位で終えた新城は、初挑戦のツールを「ステージ優勝を狙って走る」。これまでもビッグレースで積極的に逃げに乗り、ことごとく完走を果たしてきた新城。全日本選手権の表彰台では「(全日本で負けた)悔しさはツールで晴らします!」と宣言した。

2004年ツールでマイヨジョーヌを10日間着たトマ・ヴォクレール(フランス)はチームの中心人物。今年も積極的に逃げを試みるだろう。マイヨジョーヌ着用はもちろんのこと、序盤ステージでの逃げでマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)獲得も同時に狙う。

前哨戦ドーフィネでステージ優勝を飾ったピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム)前哨戦ドーフィネでステージ優勝を飾ったピエリック・フェドリゴ(フランス、Bboxブイグテレコム) photo:Cor Vos2006年ツールでチーム史上初のステージ優勝を飾ったピエリック・フェドリゴ(フランス)もチームの中枢だ。山岳もこなし、今シーズンは前哨戦ドーフィネ・リベレの山岳ステージで逃げ切り勝利。逃げグループの少人数スプリントに持ち込めれば、フェドリゴの独壇場だ。

新城と同じ海外組のユーリ・トロフィモフ(ロシア)は、プロ一年目の昨年ドーフィネ・リベレでステージ優勝を飾ってブレイクした元MTBライダー。今シーズンはプロツアーレースのブエルタ・アル・パイスバスコ(バスク一周)で逃げ切り勝利を飾っている。山岳では、昨年のドーフィネ・リベレで山岳賞に輝いたピエール・ロラン(フランス)にも注目したい。

平地のスプリント勝負に持ち込まれれば、昨年までエーススプリンターの発射台を務めてきたウィリアム・ボネ(フランス)や、トラック競技経験豊富なサイード・ハドゥ(フランス)が前に出る。もちろんここに新城も加わるだろう。アレクサンドル・ピショ(フランス)もスプリントのある選手だ。

この8名に加わるのは、チーム内最多ツール10回目の出場となる33歳ローラン・ルフェーヴル(フランス)。若手からベテランまで、多方向からステージ優勝を狙えるメンバーが揃った。

Bboxブイグテレコムメンバー
新城幸也(日本)
ピエリック・フェドリゴ(フランス)
ウィリアム・ボネ(フランス)
ピエール・ロラン(フランス)
トマ・ヴォクレール(フランス)
ユーリ・トロフィモフ(ロシア)
ローラン・ルフェーヴル(フランス)
アレクサンドル・ピショ(フランス)
サイード・ハドゥ(フランス)

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